連載/統合医療における漢方の役割
 漢方生薬研究所所長 小松靖弘氏

第1回:漢方の特性を知る

 医学の潮流が統合医療に向かいつつあるなか、漢方薬の役割が見直されている。慢性疾患の発症は、個人の体質に左右されることが多いことに加え、病態は個々の臓器に止まらず、全身的な機能の失調を多く伴う。このため、西洋薬の限界を認識しはじめた臨床家の多くが漢方の価値を再評価し、個別的な対応に優れている漢方医学を取り入れる気運が高まっている。連載では、長年にわたり生薬研究に取り組んできた漢方生薬研究所所長の小松靖弘氏が「統合医療における漢方の役割」をテーマに、症状別のアプローチ法などについて紹介する。

◆認知症患者に使用される当帰芍薬散

 症状別に漢方生薬の薬効や安全性をどう担保するのかは、昔ながらの課題である。西洋医学で用いる医薬品と違って、単一成分ではない漢方薬は、その作用機序は複雑であり、それは漢方の薬理学において長年にわたって研究されているが、まだ解明されていない部分も多い。
 しかしながら、その作用機序が複雑であるがゆえに、多くの薬理作用を持っていると言っても過言ではない。ある病態に大きな効果をもたらすことは、これまでの臨床研究からも否定できない。病態に対する漢方薬の使用は、数ある生薬を経験則から処方することになるが、同じ症状であっても、診立てる人によって生薬の処方が異なるというのも漢方の大きな特徴の一つであろう。
 過去の例では、西洋医学で用いられる医薬品に副作用がある場合でも、漢方処方であれば副作用が認められずに病態を改善したというケースも数多い。たとえば、近年、高齢者にみられる精神神経症状の治療にあたっては、患者が高齢ゆえに治療薬の選択、投与量などを間違えると思わぬ有害作用などが出て、治療が困難になったり、重篤な副作用を引き起こす場合がある。
 こういう状況から、わが国では漢方薬が改めて注目されるようになってきた。特に認知症の患者に対して当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)が使用されるケースが多いが、当帰芍薬散と言えば、それ以前は更年期障害など産婦人科領域で用いられていたものとして知られている。近年の研究により、高齢者の脳機能にも有効に働くことがわかり、用いられるようになったのである。

◆同一名称でも配合成分は異なる
 もちろんすべての症状に有効というのではなく、なかには十分な効果が得られないケースもある。従って、効果を確かめるには、臨床に対する薬理の研究結果を数多く積み上げて行かなければならない。
 生薬と生薬を混ぜ合わせてつくる生薬は、前述したように、その機序は複雑である。同じ名前の生薬でも成分が異なったり、量によっても効果効能が違ってくる。
 例えば、釣藤鍵(チョウトウコウ)という生薬がある。血圧を下げる時に用いるが、同じ釣藤鍵でも5〜6種類ある。同じ名前でも、含まれる成分は違うのである。
 また、ソウジュツという生薬は、医療用薬品に入っていて30年前から保険適用されている生薬だが、産地によって成分、薬効が異なってくる。成分や薬効は昔から生薬学者が、水や湯、あるいはエタノールなどで成分を抽出して薬効との関係を調べてきている。生薬研究を行う代表的な機関である北里研究所が、一つ一つ生薬を吟味して使っていることは有名だ。
 私が所属していた生薬メーカーのツムラでは、中国の生薬を原料としているが、刻みの状態ではなく、原木を輸入して、国内で品質管理を行い保管している。栽培を契約している中国などの農家には、農薬や肥料の使い方など細かい注文を出し指導を行っている。大手と言われる漢方メーカーはそういう面では安全・安心を確実なものにするためしっかり管理しているが、輸入した生薬を原料に健康食品などを製造している企業などは、品質面で不安が残る。

◆個々人の病態に合わせて診断処方
 漢方医学を臨床応用する医師が増える中で、問題となるのが生薬の有効性をどう評価するのか、というてんにある。漢方は「経験則」にのっとって処方するというのが特徴なので、科学的手法による評価系は馴染まず、いかにしてエビデンスを構築するかが顆題だが、症例の積み重ねが一つのエビデンスと捉えることもできる。
 前述した釣藤鍵の処方は、いくつかのパターンがあり、最近は、認知症の周辺症状に効果があるとする研究結果も報告されている。精神科領域でよく使われる生薬は、抑肝散(ヨッカンサン)と陳皮半夏(チンピハンゲ)などである。抑肝散は精神状態を正常に保つのに効果があるが、この生薬は釣藤鍵を抜いてしまうと効かなくなる。
 認知症や健忘症などに漢方生薬を処方している日本東洋医学会理事・石川友章氏は次のように語っている。
「漢方は基本的に個々人の病態に合わせて診断・処方をする。健忘症が激しい場合でも、それだけで処方は決まらず、脈診や腹診なども考慮しながら全体を診て処方を決める。例えば、『千金方』という古医書には、健忘症の処方として約8種類の漢方薬が記載されていて、個々の病態に応じて使い分けをする。エキス剤を中心とした痴呆症の治療では基本的に『釣藤散』がよく使われる。これは痴呆症の初期症状である物忘れなどには非常に効果があり、短期間で改善するケースがよくある。これは、『釣藤散』の構成生薬には『釣藤鍵』が含まれていて、これがその作用の中心になっていると考えられる。同様にこの『釣藤鈎』が含まれる抑肝散加陳皮半夏(ヨクカンサンカチンピハンゲ)や七物降下湯(シチモツコウカトウ)なども記憶、頭重などに有効と考えられる」。
 また、東京都老人医療センター・東洋医学外来の岩崎鋼氏は、「抗うつ薬と漢方薬の併用は、臨床的に試みているが、薬理学的にどういう相互作用があるのかまだよくわからないが、非常によく効くケースがある。思わぬ相互作用があるのかもしれない」と語っている。

◆アルツハイマーに対する当帰芍薬散の可能性
 アルツハイマー病や痴呆症などの研究を続けている山形県テクノポリス財団生物ラジカル研究所・小松真紀子氏は、「当帰芍薬散のアルツハイマー病の抗痴呆薬としての可能性」という論文の中で次のように述べている。
 「閉経期のラットに当帰芍薬散を投与すると、脳内コリン作動性ニューロン、カテコールアミン作動性ニュ-ロン及びニコチン性アセチルコリン自体を増加させる作用がある」。
 これらからわかるように、単一成分ではない漢方薬は、その作用機序が複雑であるがゆえに多くの薬理作用を有する統合医療に相応しい薬剤と言える。ドネベジルなどのコリンエステラーゼ活性を抑制する単一の薬理作用に比べて、当帰芍薬散にはフリーラジカル消去作用、コリン作動性神経機能の賦活及び行動実験による空間認知障害の改善作用があり、臨床成績にも効果がみられ、また副作用の少ないことを考えあわせると、当帰芍薬散は国際的にアルツハイマー型痴呆の治療薬もしくは予防薬となりうることが大いに期待される。
 人参養栄湯と十全大補湯をうまく処方すると脳が活発になるという報告もあり、人参養栄湯の中に含まれる成分で、脳活性化に関与すると見られる「遠志(オンジ)」について研究が進められている。
 今日、健忘症や認知症の治療では、アリセプトを処方する機会が多いが、アリセプト単剤だけでなく、こうした漢方を加えた治療法も重要になる。著明な臨床家の中には、漢方に限らず、健康食品の素材を研究している人も少なくない。
 その一人である浴風会病院名誉院長の大友英一先生は、ヤマブシタケ製剤を標準治療薬では効かない患者を対象に治験を行っている。結果は、進行を遅らせたり、周辺症状を改善することがわかり、大友先生は、「緑茶やヤマブシタケには活性酸素を除去する作用がある」として、予防のために飲用を進めている。
 発症してから薬を処方するのではなく、普段から予防的に利用するのであれば、漢方や健康食品をうまく使った方が良い。産婦人科における不定愁訴、男性の前立腺、高齢化で急増する認知症など、予防のために漢方や健康食品を積極的に利用することを勧めたい。


副作用リスクが高い高齢者には緩和な作用の漢方を
症例の積み重ねがエビデンスに


●小松靖弘(こまつ・やすひろ)プロフィール
 1941年東京生まれ。医学博士、獣医師。64年東京農工大学農学部獣医学科卒業。77〜78年ニュージーランド・オークランド大学に留学し細胞免疫学を学ぶ。79〜85年順天堂大学医学部組織培養研究室にて抗ウイルス剤、インターフェロン誘導剤に関する研究に従事。84〜2000年(株)ツムラにて漢方薬の薬理研究に取り組み、十全大補湯の免疫薬理学的研究を最初に手掛けた研究者である。02年からは(有)サン自然薬研究所代表。その他、(株)ツムラ在職中、東京女子医科大学東洋研究所、筑波大学医学系、金沢大学血清学教室非常勤講師、その後、明治薬科大学客員教授など歴任、専門分野は免疫薬理学、アレルギー学。現在は、自然薬研究の豊富な経験を活かしコンサルタントとして活躍中。







漢方・サプリを併用する「がん統合医療」
治療中の副作用緩和に「十全大補湯」が有効
漢方は、体にやさしく穏やかに症状を改善する
   漢方生薬研究所所長 小松靖弘氏

 がんの三大療法は”手術、抗がん剤、放射線”だが、漢方薬やサプリメントには治療中の副作用の軽減や免疫の回復、痛みの緩和など、患者のQOLを上げる様々な統合医療的な役割が考えられる。抗がん剤によるがん治療時に起きる副作用には漢方薬の「十全大補湯」が優れた効果をもたらすと言う小松靖弘氏(医学博士)。「十全大補湯」とはどんな漢方薬なのか、また、どうして副作用が緩和されるのか。小松氏に、漢方やサプリのがん統合医療的アプローチについて聞いた。



◆副作用の特効薬はまだ見つからない
 現在、多くのガン患者さんが手術や抗がん剤、放射線などの治療を受け、術後の不具合や副作用などに苦しんでおられる。がん治療時の副作用などの軽減、患者さんの全身状態の改善のために、さまざまな薬や食事療法などが行われているが、その“特効薬”はいまだに見つかっていない。
 しかし、がん治療時の副作用の軽減、患者さんの全身状態の改善のための方法がないとはいえない。その一つの方法が、漢方薬「十全大補湯」の有効な活用だと断言できる。
 私が、ヒトの免疫調節にとって有効な働きをする十全大補湯の研究を始めたのが1984年、約30年になる。私たち研究グループは、動物実験で十全大補湯が抗がん剤による副作用を抑制するかどうかの検証をしてきた。その結果、現在、術後の副作用や体力が改善しない多くの患者さんのために、この十全大補湯が大きな力を発揮すると、ますます確信を深めている。

◆抗がん剤の肝臓障害を抑えた
 シスプラチンという抗がん剤を投与した場合、副作用として腎臓に障害を与えるケースが多いことはよく知られているが、これに対して十全大補湯はどのような有益な効果をもたらすか、マウス実験で検証した。
 マウスにシスプラチンを投与する1時間前に十全大補湯を与えた。すると十全大補湯を与えなかったマウスと比較して、腎臓の障害がかなり低く抑えられたことが確認できた。大きなポイントは、シスプラチン投与の後に十全大補湯をを与えてもその効果はほとんど発現されなかったということである。
 これはどういうことかといえば、あらかじめ体に摂取されていた十全大補湯の成分が抗がん剤による障害を与えないようにした。しかも、良いことに十全大補湯によって抗がん剤の抗腫瘍作用が低下することがなかったことを確認できたことである。
 つまり、西洋医学の現場で治療薬として使われている薬と、漢方薬・十全大補湯を併用してもなんら悪い影響はない。それどころか、十全大補の効果が、逆にそれた抗がん剤の副作用を抑制する作用が発揮されるのである。
 がん治療に限らず、治療薬に対する西洋医学と漢方医学の大きな違いは、西洋医学では原因に直接働く薬効の強い薬を開発しようとするのに対し、漢方では体にやさしく穏やかに種々の症状に効く薬を追及する点だといえる。

◆補剤と瀉剤のバランスが大事
 十全大補湯は数多くある漢方薬の中の補剤とよばれる処方の一つである。漢方医療では、補剤と瀉剤とのバランスのよい組合せが求められる。
 補剤とは、患者の体力を高め、自然治癒力を賦活するために用いられる漢方薬である。消化吸収機能を高めて栄養状態を良くし、血行を改善して細胞組織の新陳代謝を促進して治癒力を増強する。そこで注意が必要となるのは補剤の滋養強壮の働きは、時にはがん細胞の増殖をも促進する可能性がある。
 このような状態の時に、直接病気の原因となるものを攻撃したり、あるいはとり除くために抗がん作用、抗炎症作用、抗酸化作用、血液循環促進作用などを持つ生薬を使った瀉剤を適切に併用すると、大きな効果が期待できる、つまり、がん治療の西洋薬と
十全大補湯がバランスよく体に働き、術後や治療時に大きな力を発揮するのである。
 術前の体力増強、免疫補強も大事なポイントだ。手術前でも抗酸化作用を持ち合わせている十全大補湯などの漢方薬を前もって摂取しておくことは大事だといえる。 
 がんの初期治療を終えた患者にとって一番の不安や心配は再発だ。がん治療で落ちてしまった体力をつけ、免疫力の増強をはかる、あるいは抗がん剤と併用して抗がん剤の副作用を軽減する目的で十全大補湯を使うのは効果的だといえる。がん患者さんには他の補剤、「補中益気湯」、「人参養栄湯」などが体力増強、食欲増進のためによく使われている。

◆再発予防に免疫強化を
 がんになった人は免疫力が低下する。がんと闘うためには免疫力を普通の健康人レベルにまで上げておくことが必要であると考えている。そのためには1日でも1週間でも、とにかく治療が始まる前から飲みはじめるのがいい。(ただ、白血病など血液のガンの場合は別と考えた方が良い)。
 手術や抗がん剤治療、あるいは放射線治療にしても、治療によって患者の体力はかなり奪われてしまう。すると副作用も出易くなる。十全大補湯にはもともと免疫を賦活する力、副作用を軽減する力がある。
 初期治療、がん組織の手術的除去が終わった後、「治療でがんが消えました」などと言う医師の話をよく聞くが、それはありえないことで、安心してはいけない。手術が成功して治ったと思っていたら、数年後に再発したという例はいくらでもある。むしろ初期治療が終わってからが本当の治療が始まると思ったほうがいい。
 再発予防にはとくに自然免疫を強くしておく必要がある。自然免疫を担当するのはNK細胞やマクロファージなどの免疫細胞だが、マウスを用いた十全大補湯の実験で、十全大補湯がこの免疫賦活の働きを促進することが確認されている。
 体力が落ちて、また西洋薬が効かなくなったがん患者さんに漢方薬を投与しても、とてもがんの治療に効果を発揮するとは考え難い。体力がしっかりしているときこそ漢方薬を使うべきだと考えている。

◆キノコのサプリも免疫賦活作用
 免疫反応性を賦活するものは漢方薬だけではない。今、健康補助食品として市販されている多くのキノコ製品類がある。また、キノコ由来の医薬品も存在している。キノコは真菌の仲間で、微生物である。当然、抗原性を持っており、摂取すれば免疫を刺激する事は想像に難くない。どのキノコが良いかは一概に言えない。使って見て、自分に良い物を見つける事である。
 キノコ自体の抗がん作用はあまり強いものでは無いが、私が実験した中では●芝(牛●樹に寄生する台湾特産のキノコ)、カバノアナタケ(チャーガとも呼ばれる白樺の木に寄生するキノコ)には他のキノコと異なって試験管内試験でIC50値(50%の抑性を示す値)は40〜50γ/mlを示し、比較的効果が強いのではないかと考えている。健康補助食品のキノコ類が十全大補湯と同じように制がん剤の副作用である骨髄抑制を改善するか否かは不明で、今後の研究課題と考える。
 多くのがん患者さんが治療時の副作用で体調不良に苦しむのを実際に見聞きするにつけ、この十全大補湯などの補剤の活用を、がん治療に携わるより多くの医師に知っていただき、現場で活用していただければと願ってやまない。

●小松靖弘(こまつ・やすひろ)プロフィール
 1941年東京生まれ。医学博士、獣医師。64年東京農工大学農学部獣医学科卒業。77〜78年順天堂大学医学部組織培養研究室にて抗ウイルス剤、インターフェロン誘導剤に関する研究に従事。84〜2000年(株)ツムラにて漢方薬の薬理研究に取り組み、十全大補湯の免疫薬理学的研究を最初に手掛けた研究者である。02年からは(有)サン自然薬研究所代表。その他、(株)ツムラ在職中、東京女子医科大学東洋研究所、筑波大学医学系、金沢大学血清学教室非常勤講師、この後、明治薬科大学客員教授など歴任、専門分野は免疫薬理学、アレルギー学。現在は、自然薬研究の豊富な経験を活かしコンサルタントとして活躍中。


【十全大補湯とは】
 十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)は、体力や血液を補う代表的な漢方薬。倦怠感、食欲不振、息切れ、ふらつき、手術後や病後・産後の衰弱、不正出血、貧血、脱肛、痔ろう、生理不順などに効果があり、がんによる体力補強に用いられる。また、疲労、虚弱体質、食欲不振、手足の冷え、めまい、貧血などにも効果を発揮する。
 原料は、人参(オタネニンジンの根)、熟地黄(ゴマノハグサ科の肥大根を酒で蒸して乾燥したもの)、白朮(オケラなどの根茎)、茯苓(サルノコシカケ科の菌核)、当帰(セリ科の根)、白芍(シャクヤクの根)、川きゅう(セリ科の根茎)、甘草(マメ科などの根やストロン)、肉桂・桂皮(クスノキ科のケイの幹皮・樹皮)、黄耆(マメ科の根)など。










ジメイ丸は、この様な方にお勧めします!

@貧血体質*の耳鳴り
 血液データでは貧血ではないものの漢方的にみて血がうまく働かなくなった為に出現する耳鳴り(*血虚/陰虚等の耳鳴り)
     例:●更年期に関係したもの
        ●血圧の関係によるもの

A貧血性の耳鳴り
 血液検査でわかる貧血に伴う耳鳴り

B老化に伴う耳鳴り
 腎虚といわれる老化に伴う耳鳴り

C腰痛

D手足及び腰の脱力感


妙薬探訪
古代ギリシャ以来解決しない「耳鳴り」に効果抜群の中国の薬が名古屋の老舗漢方メーカーにあった

 ヒポクラテスの時代から研究されていながら、原因も有効な治療法も確立されてないのが耳鳴りだ。
 「耳鳴りとは周囲の音と無関係に本人だけが頭の中で音が聞こえると自覚するものをいうが、なぜ音のないところに音の感覚が発生するのか、そのメカニズムがわかっていないため有効な治療法がないのです」(馬場俊吉・日本医科大教授)
 厚労省の調査によれば1000人に18人が耳鳴りで悩んでいて、年々増え続けているという、そんな人たちに朗報の薬があった。名前もそのものズバリ「耳鳴丸」だ。
 「よく貧血を起こし、絶えずキーンという耳鳴りに悩まされていた。この薬を飲み始めて1カ月ちょっとで、耳鳴りが消え、貧血もなくなった」(49・会社員)
 「疲れると、まわりがぐるぐるまわる感じで、耳鳴りもひどく、吐き気もあった。この薬を飲んで半月ほど。だいぶ楽になった」(52・公務員)
 この薬の処方は、中国宋時代の医学書に掲載されている六味丸(衰えた腎気の機能を強める薬方)に、中枢抑制作用のある柴胡、不整脈や耳鳴りなどに効果がある磁石を加えるというもので、製造元は中国で長い歴史を持つ湖南中薬製薬所。35年前、名古屋の漢方薬の老舗メーカーである松浦漢方(株)が、わが国に紹介し広まった。原田邦夫常務(57)が話す。
 「東洋医学では耳はすべて腎から来ているととらえますから、腎が弱ると体内の水分代謝の異常で耳鳴りが起こると考えます。本剤は臨床で、やや有効も含めると84%の人に効果が認められました。しかも副作用の報告も受けておりません」
 個人差はあるが、おおむね1瓶で効果が出るというこの薬、年間2万5000本ほどが使用されている隠れた人気薬なのだ。1回9丸。1日朝夕2回服用。360丸4500円。


耳寄りホット情報
ジーン・キーンといった音に悩まされる耳鳴り、他人には分からない苦痛に=I!
ジメイ丸 360丸(中国名:耳鳴丸)

ジメイ丸(耳鳴丸)は六味丸にサイコ(柴胡)とジセキ(磁石)を加えた処方で、その名が示す通り、耳鳴りの治療薬として優れた効きめがあり、とくに貧血性の耳鳴りに奏効します。
精神的なストレスや、疲労、加齢などによる体力の低下などは耳鳴りを引き起こす事があり、体調をととのえながら耳鳴りを治す「ジメイ丸」をご推薦します。

 【効能・効果】 貧血性の耳鳴、腰痛、四肢及び腰の脱力感

 【成分・分量】 本品18丸中
           ジオウ・・・・・・・・・1118.88r        サンシュユ・・・・・・555.66r
           サンヤク・・・・・・・555.66r          タクシャ・・・・・・・・415.80r
           ボタンピ・・・・・・・415.80r          ブクリョウ・・・・・・・415.80r
           サイコ・・・・・・・・・151.20r          ジセキ・・・・・・・・・10.00r

 【用法・用量】 大人(15才以上) 1回9丸、 1日 朝夕 2回
           白湯又は食塩を入れた温湯にて服用してください。


耳鳴りの漢方治療
●耳鳴りの音       音が大きくなったり小さくなったりする
                         ↓
●耳鳴りの悪化要因   不安感やイライラと共に悪化する耳鳴り
                          ↓
●随伴する症状      不安感・精神が落ち着かない・ノイローゼ・胸の圧迫感
                         ↓
●漢方処方名            柴胡加竜骨牡蛎湯
                         ↓
●処方の使用目的     精神的に落ち着かず、不安や夢が多い人で、大きくなったり小さくなったりする耳鳴りに用いる。


●耳鳴りの音          セミが鳴くような音
                          ↓
●耳鳴りの悪化要因    夜など周囲が静かだと特に気になる耳鳴り
                          ↓
●随伴する症状       のぼせ・火照り・口渇・目の乾燥・貧血傾向
                          ↓
●漢方処方名            ジメイ丸(耳鳴丸)
                          ↓
●処方の使用目的     体質的にのぼせや火照り、目や口の渇きなどを訴える人や貧血傾向の慢性的な耳鳴りに用いる。


●耳鳴りの音         雷や潮騒のような比較的大きい音
                           ↓
●耳鳴りの悪化要因     興奮により悪化する耳鳴り
                           ↓
●随伴する症状        イライラ・不眠・高血圧・頭痛
                           ↓
●漢方処方名            三黄瀉心湯 黄連解毒湯
                           ↓
●処方の使用目的      怒りやすく顔面紅潮させて血圧が高くなりやすい人の比較的強い耳鳴りや耳閉に用いる。







小松靖弘

アガリチンとはどのような物質か

 “マッシュルーム”と日本語で呼んでいるキノコ、この学名はAgaricus bisporus(アガリクス・ビスポラス)と言うが、これは有名になっているアガリクス(Agaricus blazei)と同じ仲間である。このアガリクス属のキノコには共通して“アガリチン”という毒性物質が含まれている事が学術雑誌に報告されている。このアガリチンの毒性はそれ程強いものではなく、メルク・インデックス(化学物質の辞書様書籍)を見ても、その急性毒性についての記述はない。
 アガリチンは1960年代に発見され、化学構造式も明らかにされ、合成もされた。水に良く溶ける物質で、消化管から極めて吸収され易い物質である。どのようにしたら毒性が軽減、消失するかなど研究されている。新鮮なマッシュルームには0.1マイクログラムから0.8マイクログラム/グラム(平均すると0.45マイクログラム/グラムほど)のアガリチンが含まれると報告されている。Schulzova V.(Czech、Republic)らはマッシュルームのどこにアガリチンが含まれるかを調べたところ、傘の皮膜(上皮)とヒダの部分に多く含まれ、クキ(柄)の部分は少ないと報告している。クキの部分は菌糸体で構成されている事を考えると、培養菌糸体に含まれるアガリチンの量はかなり少ない事が推測されるが、定量して見る必要がある。アガリチンは熱、酸素などに弱く、加熱調理をする事で殆ど分解されてしまうので、料理をして食用としている限り、健康に被害を与える状況は生まれて来ないと考えられる。
 アガリクスの熱水抽出エキスの場合アガリチンは加熱分解している事が考えられ、今回の試験で突然変異原性が認められなかった商品は、もしもアガリチンが影響していたと仮定すると、加熱処理が有効に作用していたものとも考えられる。
 アガリチンは代謝も早く、Walton K(University of Surrey、UK)らの研究によると24時間以内に尿、糞中に殆どが排泄されるとしている。また、その中に含まれる代謝物は突然変異原性を示さない事も報告している。アガリチンという化合物はチッソ(N)が2分子結合した、ヒドラジン(H2N=NH2)の誘導体で蛋白質、核酸などに結合し易い性質を持っていて、この化合物の誘導体には突然変異原性がある事が知られている。アガリチンの前駆物質、あるいは代謝物である4(ハイドロキシ・メチル)フェニルヒドラジン(4MHBD)は強い突然変異原性を持っている。Shephard SE.(Swiss Federal Institute of Technology、Swiss)、Walton KらはDNA(遺伝子)との結合について研究しており、マウスに経口投与されたアガリチンは腎の組織のDNAに最も多く結合しており、肝臓、腎臓のDNAにも少ないながらも結合する事を認めている。また、Walton Kらはアガリチン自体にはそれ程強い突然変異原性を示すわけではないが、腎臓の酵素で代謝された4MHBDが突然変異原性を示す一方で、肝臓の酵素では活性に強い物質は産生されずアガリチンの突然変異原性に影響しない事を報告している。
 発がん性を調べたToth Bはアガリチンを水に溶かして、マウスに自由に飲ませた時には発がんを認めていない事を報告した。しかし、この実験ではアガリチンは水に溶かして解放系に放置すると分解するまで、この結果が正しいか否かは今後も研究が必要と思われる。発がん試験の結果は色々な実験方法、条件で異なるため、真実を理解するには困難が伴う。また、アガリチンが生体にどの程度、いかなる影響を与えるかは今後の課題である。さらなる厚生労働省の研究に期待したい。







大山漢方堂薬局
漢方を現代病に活かす!
知識や経験豊富な漢方専門

 漢方薬は、先天の元気、命の源、「精」を満たす。
 大山漢方堂薬局では、初代大山宗伯先生より伝承授される本格的な漢方煎じ薬を中心として、漢方エキス製剤・錠剤・漢方軟膏剤など幅広く取り扱っている。
 漢方は人間に本来備わっている生命力・自然治癒力を活性化し、乱れた体のバランスを整え、患者さん一人一人のライフスタイルを考慮して、個人の体質・症状を重要視して個人に合った薬をオーダーメイドすることが大切。
 得意とする分野は@不妊症、A肥満症、B精神神経疾患、Cアレルギー疾患、D皮膚病、Eボケ・ガンなど。特に肥満症対策では、余分な脂肪を分解し、脂肪過多を改善。さらに根本原因「肥満症体質」も改善。
 薬局開設者で医学博士の大山博行氏は「あなたの症状・体質を詳しくお伺いした上で、あなたに一番合った漢方薬を調合します。必要があれば鍼灸治療も併用して効果をあげていきます。」とのこと。電話やメールで無料相談を行っていますので、お気軽にご相談ください。



杞菊地黄丸について
杞菊地黄丸は肝と腎、特に目の疲れ、かすみ、ドライアイ等の症状の改善に使用します。

自覚症状
 1 目の疲れ、かすみ、ドライアイ、視力の減退
 2 目の疲れからくる頭痛、肩こり
 3 体の熱感(特に午後や夜間に強い)
 4 手のひらや足の裏のほてり
 5 耳鳴り、難聴
 6 腰や膝がだるくて無力
 7 頭のふらつき、めまい
 8 むくみ
 9 物忘れがひどい
10 口の乾燥
11 慢性の腰痛(加齢・老化・疲労・不規則な生活などにより腎の精気が不足して腰を養うことができない状態)
12 頻尿・排尿困難
13 慢性の排尿痛・残尿管・尿道の灼熱感
14 月経周期が短縮・経血量が少ない・不正出血
15 陰部の乾燥・間欠的な痒みと灼熱感、夜間に憎悪(少量の黄色いこしけ・血性こしけ)
16 持続性の鼻詰まり

ターゲットとして
 目の疲れ、かすみ、ドライアイ、視力減退、腰痛 更年期障害



腎の働き
@先天的な気を貯蔵する
Aからだを成長・発育させる
B生殖機能をつかさどる(ホルモンバランス)
C排尿・排便を調節する
D耳の働きを正常に保つ

  不調になると
      ↓

めまい・耳鳴り・寝汗
手足のほてり・寒がり
性機能低下
気力不足・夜間多尿

腎ー黒・不安・寒・冬・しおけ

腎臓が弱るとおこる病気
 下半身の神経痛
 両方の肩こり
 神経衰弱
 婦人病、冷え症
 腰痛、腎臓病
 インポ、難聴
 夜尿症、膀胱炎
 水虫



知柏地黄丸

《成分・分量》
 1日量5.0g(2.5g×2)中に知柏地黄丸料乾燥エキス3.0gを含む

  チモ       0.65g           サンヤク     1.30g
  オウバク    0.65g           ボタンピ      0.98g
  ジオウ      2.59g           ブクリョウ     0.98g
  サンシュユ   1.30g            タクシャ      0.98g

《効能・効果》
 疲労倦怠感、頻尿、むくみ、口渇、腰痛、手足のしびれ、手足の冷感

《用法・用量》
 大人(15才以上) 1回1包 1日2回 食前又は食間に服用

《標準価格》
 30包   4300円
 60包   8300円

出典
知柏地黄丸は、「景岳全書(けいがくぜんしょ)」および「医宗金鑑(いそうきんかん)」が出典とされている。

 景岳全書 : 1624年。明の張介賓(ちょうかいひん)(選)とされ、全64巻。諸医家の学説を選び、内容を分析している医学書で、温補          による治法が主体となっている。

 医宗金鑑 : 1742年。清の呉謙(ごけん)たちの編集による歴代の医学書15種より採録し、加筆して実用に供しようとした医学全集          である。

処方構成
 知柏地黄丸は、六味丸を原方として、知母と黄柏を加えて丸薬としたり、煎薬としたものである。

処方解説
 原方となっている六味丸の処方構成は、金匱要略の八味地黄丸から桂枝と附子を去ったものである。文献上、六味丸は「小児薬証直  訣(しょうにやくしょうちょっけつ)」を出典としている。

   小児薬証直訣 : 1119年。宋の銭乙(せんいつ)の選で、小児科の診断と治療についての実用的医学書。

 六味丸 : 本来は小児の発育不良(身体と知能を含めて)の改善を主眼とする処方であるが、老人や虚弱なタイプの成人に応用される         ことが多く、基礎体力や免疫力などの向上に役立つ有効処方で、日本でも中国でも多用されている。

   六味丸 = 地黄 山薬 山茱萸 (補剤)   牡丹皮 茯苓 沢瀉 (瀉剤)

六味丸は漢方でいう肝と腎を滋潤し、その不足を補う働きをするといわれる。すなわち、先天的に虚弱体質であり、また栄養分摂取不良や慢性消耗性疾患、あるいは老化現象などで基本の体力が衰えている身体の状態を補益する力をもっている。
小児・乳幼児の発育不良(身体が大きくならない、やせているなど)、夜尿症、、気管支喘息、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、慢性腎炎、慢性尿路疾患、甲状腺機能亢進症、男性不妊原因などに広く応用される。

   知柏地黄丸 = 六味丸 + 知母 + 黄柏

知母 : ユリ科ハナスゲの根茎で、成分としてステロイドサポニン、サポゲニン、ニコチン酸などを含み、自律神経系などの興奮性を低下      させ、同時に解熱・消炎作用をあらわす。

黄柏 : ミカン科キハダの樹皮のコルク層を除いたもので、成分はアルカロイドのベルベリンとパルマチン、その他オオバクノン、リノール      酸フィトステロールなどである。ベルベリンは、殺菌、抗菌、消炎の作用が顕著である。

臨床応用
 糖尿病、高血圧症、慢性腎炎、慢性肝炎、自律神経失調症、尿路感染症(膀胱炎など)、腎盂炎、腰痛、腎結核、下半身の熱感(ほてり  )、陰嚢湿疹、性的機能不全などに適用される。

症例
 42歳の男性会社員(家族をもっている)。血圧が高いので投薬されている。体重50sで、身長は165p。やせ型で体力なく、仕事も休 むことが多い。性的にも弱いという。非常に疲れるというのを目標にして、知柏地黄丸を2ヶ月ほど服用すると、精神状態が徐々によくな り、血圧も安定し、夫婦関係なども正常に戻ったと報告をうけた。



アガリチンの考察
 一連のアガリクス報道の中で、発がんプロモーションにかかわる成分としてアガリチンがクローズアップされている。このアガリチンについて今回、二人の研究者から意見が寄せられた。

突然変異原性ある素材が商品化されたのは不思議
サン自然薬研究所 代表取締役・医学博士 小松靖弘

 がん患者さんの間で「アガリクス」は重要な食品となっている。その食品に降ってわいた事件に製造、販売業者のみならず、消費者にも大きな衝撃を与えたのは事実である。
 そこで、先日のアガリクスに関する事件ですっかり有名になった「アガリチン」について少し調査してみた。
 スーパー・マーケットなどに並んでいるマッシュルーム≠ニ日本語で呼んでいるキノコ、この学名はAgaricus bisporus(アガリクス・ビスポラス)と言って、有名になっているアガリクス(Agaricus blazei、アガリクス・ブラゼイ)と同じ仲間である。このアガリクス属のキノコには共通してアガリチン≠ニいう毒性物質が含まれている事が学術雑誌に報告されている。
 では、このアガリチンの毒性はというとそれ程強いと言うものではなく、メルク・インデックス(化学物質の辞書のような本)を見ても、その急性毒性についての記述はない。
 しかし、今回の厚生労働省研究で、キリンウェルフーズが販売していたアガリクス製品に突然変異原性が認められたと報告された。一般的には、販売しようとする素材に突然変異原性が認められた段階でその商品化は中止される。その意味でこの素材が商品化されたのが不思議でならない。
 アガリクスに限らず、これまでの健康補助食品を販売している企業が研究に力を注いで来なかったことがこのような事態を招来した訳で、反省してきちんとした科学的検証に基づいた健康補助食品の開発を望みたい。
 話を元に戻すと、アガリチンは60年代に発見され、科学構造式も明かにされ、合成もされた。水に良く溶ける物質で、消化管から極めて吸収され易い物質である。
 食用のキノコであることから、どのようにしたら毒性が軽減、消失するかなど研究されている。新鮮なマッシュルームには0.1μgから0.8μg/g(平均すると0.45μg/gほど)のアガリチンが含まれると報告されている。Schulzova V.(Czech’Republic)らはマッシュルームのどこにアガリチンが含まれるかを調べたところ、傘の皮膜(上皮)と、痞だの部分に多く含まれ、クキ(柄)の部分は少ないと報告している。
 クキの部分は菌糸体で構成されていることを考えると、培養菌糸体に含まれるアガリチンの量はかなり少ないことが推測されるが、定量してする必要がある。
 アガリチンは熱、酸素などに弱く、加熱調理をすることで、ほとんど分解されてしまうので、料理をして食用としている限り、健康に被害を与える状況は生まれて来ないと考えられる。
 アガリクスの熱水抽出エキスの場合、含まれているアガリチンは加熱分解していることが考えられ、今回の試験では仙生露≠ノ突然変異原性が認められなかったことを考えると、もしも、アガリチンが影響していたと仮定すると、加熱処理が有効に作用していたものとも考えられる。
 アガリチンは吸収され易い物質である事は先に述べた。アガリチンは代謝も早くWaltonK(University of Surrey,UK)らの研究によると24時間以内に尿、糞中にほとんどが排泄されるとしている。また、その中に含まれる代謝物は突然変異原性を示さないことも報告している。
 アガリチンという化合物はチッソ(N)が2分子結合した、ヒドラジン(H2N=NH2)の誘導体でタンパク質、核酸などに結合し易い性質を持っていて、この化合物の誘導体には突然変異原性があることが知られている。アガリチンの前駆物質、あるいは代謝物である4一(ハイドロキシ・メチル)フェニルヒドラジン(4MHBD)は強い突然変異原性を持っている。Shephard SE.(Swiss Federal Institute of Technology、Swiss)、Walton KらはDNA(遺伝子)との結合について研究しており、マウスに経口投与されたアガリチンは腎の組織のDNAに最も多く結合しており、肝臓、腎臓のDNAにも少ないながらも結合する事を認めている。また、Walton Kらはアガリチン自体にはそれ程強い突然変異原性を示すわけではないが、腎臓の酵素で代謝された4MHBDが突然変異原性を示す一方で、肝臓の酵素では活性に強い物質は産生されずアガリチンの突然変異原性に影響しないと報告している。また、アガリチンが生体にどの程度影響を与えるかは今後の課題である。さらなる厚生労働省の研究に期待したい。
 これまで、色々と述べてきたが、アガリクチンは加熱することで分解して毒性のない物質に変化している。また、この物質を摂取した時にはグルタチオン、あるいはSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)などの協力で毒性物質の生成を抑制することができるという報告もあり、アガリクスだけを摂取するのではなく、ほかの食品とも一緒に摂取することで危険性が排除出来る可能性もある。
 従って、ただ1種類の健康補助食品だけを摂り続けるのは、その効果を期待している訳で(アガリクスの場合抗腫瘍効果=j、その摂り方は医薬品%Iであり、食品的な考えからすると偏食≠ノ当たるのではないかと思うのである。このような摂り方は是非やめた方が良く、がん≠ヘキノコだけで治療できるほど単純で簡単な疾患ではないことを認識していただきたい。
 それにしても、がん患者さんのわらをもつかみたい≠サのような気持ちをもてあそぶかのような売り方で金もうけに走って来た健康補助食品販売会社の姿勢は誠に遺憾なことと日頃より苦々しく思っていた。
 このような事態が生じたのは、この種の健康食品を販売している企業が真剣な態度で、健康に関与する食品の研究に関心を払って来なかったことが最大の原因と考えており、この機会にアガリクスばかりではなくほかの健康食品を製造、販売している企業も十分に反省して欲しい。









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