抗ガン生薬

癌に用いる生薬とその有効性

天然薬物を用いた癌の治療の研究は、
T、直接作用として癌細胞を攻撃するもの
U、免疫系に作用したり癌毒素を抑制することで生体機能を向上させたり、QOLを改善するもの
V、薬物の耐性を減少させるもの
W、制癌剤、放射線療法と併用することにより、それらの副作用を軽減させるものについて行われています。


 上記Tにつきましては、長春花からのビンクリスチン(既に販売中)、喜樹からのカンプトテシン(ヤクルトが開発中)、イチイからのタキソール(開発中)等が有名です。
また、主に中国で、抗癌生薬を主薬に用いた処方を各種の癌に用い、その成果も公表されています。また、最近では、その中で特に「天仙丸」が有名となり、日本でも報道され注目を集めました。

癌治療によく用いられる生薬

紫杉(イチイ) 王不留行 黄連 莪朮 ○桜 甘遂 喜樹 土茯苓 三七人参 丹参 長春花 鳳仙花 魚腥草 蒲公英 山豆値 白花蛇下草 半枝蓮 半辺蓮 紫根(紫草) 八角蓮 茜草根 香茶菜 仙鶴草 蘇木 猪苓 よく苡仁


1.近藤宏二監修、現代中国の癌治療、自然社(1977)、p.126-160
中国の各有名病院で使用されている癌治療の処方やその臨床データなどが紹介されています。ページ数が多いので、今回は、子宮頸癌、胃癌、肺癌、食道癌の項目を添付させていただきました。
2.複方天仙カプセル(天仙丸)、中国薬学雑誌、28(4)250-251(1993)
 日本へも紹介され、注目を集めています天仙丸についての、中国文献を翻訳したものを添付させていただきます。
3.日本の文献から
 日本では、報告はまだ少ない状態ですが、3つの報告が見つかりましたので紹介させていただきます。

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第11報) 抗腫瘍性生薬類の臨床効果について(その1)
佐藤昭彦、日本東洋医学雑誌、34(4)97(1984)

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第14報) 抗腫瘍性生薬類の臨床効果について(その2)
佐藤昭彦、日本東洋医学雑誌、35(4)149-150(1985)

末期癌患者に対する漢方併用療法
横内正典等、日本東洋医学雑誌、40(4)291(1990)

Uにつきましては、補中益気湯、十全大補湯および人参養栄湯などによるQOLの臨床的改善、人参による癌トキソホルモン(癌細胞から分泌され食欲不振等を起こす)抑制作用等が報告されています。

Vにつきましては最近、薬理的な報告が見られています。

Wにつきましては、別の資料で紹介させていただきます。


癌に用いる生薬について

 天然薬物を用いた癌の治療の研究は、@、直接作用として癌細胞を攻撃するもの、A、免疫系に作用したり癌毒素を抑制することで生体機能を向上させたり、QOLを改善するもの、B、薬物の耐性を減少させるものについて行われています。
 上記@につきましては、長春花からのビンクリスチン(既に販売中)、喜樹からのカンプトテシン(ヤクルトが開発中)、イチイからのタキソール(開発中)等が有名です。Aにつきましては、補中益気湯、十全大補湯および人参養栄湯などによるQOLの臨床的改善、人参による癌トキソホルモン(癌細胞から分泌され食欲不振などを起こす)抑制作用などが報告されています。Bにつきましては、最近報告が見られています。
 今回は、特に@の直接作用を示す生薬を中心として、中国でよく癌に使用される生薬について文献を収集させていただきました。

1、中薬大辞典より
紫杉(イチイ) 王不留行 黄連 莪朮 ○桜 甘遂 喜樹 土茯苓 三七人参 丹参 長春花 鳳仙花 魚腥草 蒲公英 山豆根 白花蛇下草 半枝蓮 半辺蓮 紫根(紫草) 八角蓮 茜草根 香茶菜 仙鶴草 蘇木 猪苓 よく苡仁

 選択いたしました生薬は、中薬大辞典の索引からではなく、最近よく用いられているものを選びましたので、中薬大辞典に癌治療の記載の無いものもありますが、その点はご了承ください。

2.最近の文献から

【臨床】
生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第11報) 抗腫瘍性生薬類の臨床効果について(その1)
佐藤昭彦、日本東洋医学雑誌、34(4)97(1984)

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第14報) 抗腫瘍性生薬類の臨床効果について(その2)
佐藤昭彦、日本東洋医学雑誌、35(4)149-150(1985)

末期癌患者に対する漢方併用療法
横内正典等、日本東洋医学雑誌、40(4)291(1990)

【薬理】

制癌性漢方生薬に関する研究(1) 王不留行の制癌作用について
馮威健等、生薬学雑誌、45(3)266-269(1991)

中薬の制癌作用及び制癌作用成分に関する研究(第1報) 治癌中薬の制癌作用
小菅卓夫等、薬学雑誌、105(8)791-795(1985)

抗腫瘍活性天然薬物の探索、特に高等植物を中心にして
糸川秀治、薬学雑誌、108(9)824-841(1988)

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第1報) 各種生薬水抽出エキスの短期抗腫瘍スクリーニングテストにおける有効性について その1
佐藤昭彦、薬学雑誌、109(6)407-423(1989)

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第2報) 各種生薬水抽出エキスの短期抗腫瘍スクリーニングテストにおける有効性について その2
佐藤昭彦、薬学雑誌、110(2)144-154(1990)

生薬類の抗腫瘍性に関する研究(第3報) 各種生薬水抽出エキスの長期抗腫瘍スクリーニングテストにおける耐性減少効果について 
佐藤昭彦、薬学雑誌、110(7)490-497(1990)

生薬の抗腫瘍スクリーニングテスト(第1報)
糸川秀治等、生薬学雑誌、33(2)95-102(1979)

治癌中薬に関する研究(第4報) 莪朮、蝉退、藤瘤、玉*根中の抗腫瘍成分について
横田正実等、薬学雑誌、106(5)425-426(1986)

制癌性和漢薬の実験病理薬学的研究
杉原芳夫、和漢薬シンポジウム、16,69(1983)

数種生薬の抗腫瘍作用機序について
森裕志等、和漢医薬学会誌、5(3)366-367(1988)



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