kokoro

こんな症状ありませんか?
ここでは、こころの病気にかかると現れやすい症状をあげました。
個々の症状のあとには、関連のある病気をあげてあります。(太字が最も関連性の高い病気)。思い当たる症状があるなら、ひとりで悩んでいないで、早めに精神科医に相談しましょう。

落ち込む
気分が落ち込み、気持ちが晴れない。何をするのも嫌だ。
 仕事や日常生活で失敗や嫌な出来事があり、憂鬱なムードになることはよくあること。ところが、それが長引く、あるいは特別な理由もないのに、憂うつで気分が重苦しく、不安感やイライラが続いている、朝おきられない、外出できない、人と話すのがつらい、食事もとれない、家事をするきも起きないなど行動面にも変化が現れてきた。
 また、引っ越し、転勤などの環境の変化のあとや、長年患った病気がよくなったあとに、憂うつな状態が続いている。

朝、落ち込む
朝になると気分がふさぎ、新聞やテレビを見る気も起きない
 朝、目覚めたとたんに疲労感があり、嫌な気分になる。家族と話をするのもおっくうで、朝食を食べる気も起きず、日課のように見ていた朝のニュースや朝刊に目を通すのが嫌になった。昼頃から少しずつこうした気持ちが薄れ、夕方になるとかなり楽になるという毎日が続いている。

自信喪失
これまでの自分を恥じ、一方的に自分を責める。自信がなく、将来も悲観的にばかり考える。
 気分が落ち込むと、自分の過去、現在、未来が一切無意味で価値のないように思われてならなかったり、「価値のない自分なんか死んでしまった方がよいのではないか」という気持ち(自己否定感情)がおこることがある。 
 また、ちょっとした周囲の言葉にひどく動揺したりする。自分の主体性がなくなった、他人に惑わされやすくなったと感じる。

物忘れ
待ち合わせ場所や時間を忘れることがある。また、ある一定期間の記憶が消えたり、まったく思い出せないこともある
 度忘れは、誰でも普通に起こることだが、最近、待ち合わせ時間や場所が急に思い出せなくなる、電車を乗り過ごすなど、度忘れが激しくなったような気がする。
そのために家族や友人、会社の同僚、上司などから文句を言われたことがある。
 また、大勢の人と一緒に自分が写っている写真を見ても、自分が探し出せないことがある、身近にある物の名前が出てこないこともある。
 特定の出来事を境に、それまでの一定期間の記憶がとんでいたり、またはまったく思い出せない(逆行性健忘)。自分に関するいっさいのことを忘れてしまった。(生活史健忘)。

決断できない
買い物をしても決められない。職場の会議で発言できない
 たとえば主婦の場合、あらかじめ買うものを決めて買い物に出かけても、いざ店頭に行くとあれこれ迷い、結局買わずに帰る。食事の献立が決められない、料理や掃除の手順に迷うなど、簡単なことでも決断できなくなった。
 また、家族や友人との話の中で決断を迫られると、頭の中が混乱してしまい、結論が出せないことが多い。
 会社員の場合では職場の会議で発言ができない決済がだせないことがある。
 その結果、気ばかり急いでひどく焦ったりする。

無感動
何を聞いても見ても感情がわかない。無感動になった。
 それまで好きだった趣味をやっても楽しくない、満開の桜を見ても少しも美しいとは思いない、音楽や映画を見ても感動しない。
 涙もろい性格だったのに、悲しドラマや映画を見ても七井も感じなくなったなど、どんなことに対しても興味がわかず、喜びや悲しみといった感情がわかない。考えてみると、このところ一度も笑ったことがない。こうした状態がとても苦痛に感じる。

 おっくう
着替え・食事・入浴など、日常生活で必要最低限のことでもすべておっくう
 朝起きられない、起きても食事をする気が起きない、着替えも、顔を洗う気も起きないなど、日常生活で最低限の行動さえ、しようとする気が起きない。こうしたことに気ばかり焦り、自分を責めることもある。部屋も散らかり放題。何かしなければならないと思うのに、行動に移せない。新聞や本を読んだり、テレビをみるのも面倒で、ただ、ぼんやり過ごすようになった。頭の中で何かを考えるなど、とてもできない。こうしたことを自分の怠慢心からだと、無理に行動しようとしても、まったく気持ちがついていかず、だらだら毎日を過ごし、エネルギーが枯れてしまった感じがする。

イライラ感
将来のことが気になりイライラする。じっとしていられない感じ
 将来のことが気になり、気がせく感じ。居ても立っても居られずウロウロしたり、ジリジリとした苛立ちを感じる(焦燥感)。これからどうなるのだろう、という不安感を伴うことが多い。

集中力の低下
テレビを見ても、好きな本を読んでもまったく集中できず、頭に入らない
 新聞や本を読んでも、テレビを見ても内容が頭の中にインプットされない。何かを考えようとすることが苦痛で、努力しなければ考えが浮かばない。
 家事や仕事に取り掛かる気が起きず、何とか取り掛かっても根気がなく、集中できず、「自分だけが理解できない」「ボケてしまったのか」と焦ることがある。
 また、職場でひとつの仕事をしていても、それが何の仕事なのかわからなくなる、料理や掃除をしていても、なぜそうしているのかわからなくなることがある。

疲労感
理由もないのにだるさが続き、寝ても寝ても疲れがとれない
 誰でも仕事で疲れたあとや、緊張したあとなどに疲労をかんじることはあるが、普通はよく睡眠をとって体を休め、趣味や遊びなどでリフレッシュすると、こうした疲労感は軽くなる。
 しかし、疲れるようなことがないのに、だるさが続き、頭痛や頭重感などの症状を自覚する。日常のささいな動作だけでも、とても疲れる感じがする。夜になると「やっと一日が終わったのか」とホッとすることもある。

食欲がない
何を食べてもおいしいと思わない。おなかが空いているような気がするのに、食欲がわかない
 おなかが空いているような気がするのに食欲がなく、好みの食べ物のにおいがしても、目の前に食事があっても食べる気がまったく起きない。
 また、好物を食べてもおいしいと思わない、何を食べても味がしない、まるで砂をかんでいるような気がする。
 食欲がないのに無理に食べたり、しつこい油ものをとったりすると、あとから吐くこともある。

不眠
眠りたいのに眠れない。明け方早く目が覚め、それから朝まで眠れない。夢が多い
 大切な会議の前日、試験の前日などは興奮して寝つけない、また騒音や、体のどこかに痛みやかゆみがあるなど、環境や体調によって寝つけないことはだれでもあること。それらは原因が解決すればまた眠れるようになるが、こうした理由もないのになかなか寝付けず、眠ってもすぐに目が覚める。
また、夜中や明け方に決まって目が覚め、朝まで寝られず、あれこれと考えをめぐらせているうちに朝を迎えてしまうという不眠が続いている。
 何度も何度も嫌な夢を見て目を覚ますこともある。一般に、眠りが浅いと比較的夢も多くなるものだが、夢の内容が「誰かに追われている」「ホラー映画のワンシーン」「底なし沼に沈む」などの悪夢であることが多い。
 なお、特殊な睡眠障害のタイプとして、実際には寝ているのに眠った気がまったくしない(睡眠感剥奪症)、睡眠時間が徐々に遅れていき、昼と夜が逆転してしまう(睡眠相後退症候群)などがある。

理由のない不安
漠然とした不安感、イライラなどがあり、口が渇いたり、息が詰まる感じや、動悸がする
 場所や状況に関係なく、漠然とした不安感があったり、理由もないのにイライラする。
 なんとなく大きな災害や犯罪、事故などのよくないことが起こるような気がして落ち着かず、そのために気分が悪くなったり、緊張感や口の渇き、汗がたくさん出たり、急に動悸がしたり、息のつまるような感じがすることもある。

視線が気になる
他人にジロジロ診られているような気がして人の集まるところに行きたくない
 他人の視線を受けると、緊張して態度がぎこちなくなったりすることはよくあること。しかし、つねに人の視線が気なるあまり外に出たくなくなったり、人に見られると自分の考えを見抜かれてしまっているような気がして恐怖を感じ、心臓がドキドキしたり、手のひらに汗をびっしょりかくことがある。
 また、自分の視線が他人に不快感を与えているような気がして、人と視線が合わせられないと感じる。

あがり症
人前で赤面したり、多量の汗が出たり、手や声が震えることが苦痛でならない
 大勢の人前に出ると、誰でも緊張するものだが赤面したり、手や体、声が震える、手のひらから大量の汗が出たり、ひどいときは言葉が出ない、どもるなどの症状が現れる。こうした、極度に緊張した自分の姿を情けなく思い、それを他人が軽蔑しているような気がして、会議の日に会社を休むようになるなど、人前に出ることを避けるようになる。一対一の場面で話すときは、こうした症状は軽くなる。



自分のにおいが気になる・醜いと思う
 自分から不快なにおいが出ていたり、自分の姿が醜いために周囲に迷惑をかけているようで苦痛だ
 自分から、おなら、わきが、尿のにおいなどが出ていて、周囲に迷惑をかけているなどと思う。また、周囲の人が咳ばらいをしたりすると、それが自分のにおいのせいだと思う。
 そのために外出できず、人の集まるところにも行けなくなった。また、自分の姿が醜いために周囲の人が避け、嘲笑されているような気がする。鏡を見ることも多く、自分は不細工だと思ったりする。

乗り物に乗れない
 不安で電車やバス、飛行機に乗れない。高いところや狭いところにひとりで行けない
 ふだんはそんなに怖がることもないと思えるのに、いざ、ひとりでバス、電車、飛行機などに乗ろうとすると、恐怖のあまり体がこわばったり、息苦しくなったりして、その場にいたたまれなくなることがある。何台も電車をやり過ごしたり、自分で車を運転することが怖くなったりする。
 しかし、家族や友人が一緒ののきは、わりとスムーズに乗ることができる。
 他に繁華街や雑踏など、人が大勢集まる場所に来ると、激しい不安や恐怖を抱く、ビルの最上階などの高い場所や、特定の動物などが近づくと、強い恐怖感を覚えるなど。

動悸・息苦しさ・死の恐怖
突然、何の前触れもなく、動機、息苦しさや「死ぬのではないか」という恐怖に繰り返し襲われる。
 家の中、外出先、道端、宴会場、乗り物の中やエレベーター、外出先のトイレなどで、何の前触れもなく、激しい動機や息切れなどが起こり「このまま死んでしまうのではないか」「発狂してしまうのでは」という恐怖に包まれる。冷や汗が出たり、頭の中が真っ白になることもあり、あまりに強烈な発作のため、救急車で病院に駆け込むこともあるが、こうした発作は10分を最高潮に、30分〜1時間程度で収まる。
 また、息苦しさが亢じ、頻繁に呼吸をはじめることもある(過呼吸発作)。

運動・感覚の異常
「声が出ない」「立てない」「歩けない」「物がはっきり見えない」などの症状が現れる
 突然「声が出なくなる」「立てない」「歩けない」「物がぼやけて見える」といった症状が現れ、病気にかかっているのかと耳鼻科や眼科、脳神経外科などを受診して、検査を受けても、どこにも異常がない。
 こうした症状は、精神的に嫌な出来事があったあとに現れる。

痛みが続く
体のどこかに原因不明の痛みがあり、それが長く続いている
 病院で検査をしても異常がないと診断されたのに、肩、腰、おなか、関節など体のどこかに原因不明の痛みが続いている。痛みとともにビリビリ感・シビレ感(パレステジー)などの異常感覚を伴うこともある。
 そのため、立ったり、座ったり、歩行するなどの日常的な動作をするのも苦痛で、家事や外周t、出勤ができないなど、日常生活に支障が現れている。

食べない・食べ過ぎる・吐く
極端に食べない、逆に食べ過ぎる。嘔吐を繰り返す、下剤を乱用する
 他人から「太っていない」といわれても体重が気になり、食事を極端に減らす、あるいは全くとらない。体重が増えることに恐怖を感じ、毎日体重を測っている。1g単位で目盛りが気になる(体重増加恐怖)。その一方で、ストレスを発散させたくなり、気晴らしにムチャ食いを始める。ムチャ食いが続き、体重計のある一定のラインを少しでもオーバーしたことなどをきっかけに、食事のたびに口に指を入れて吐いたり、大量に下剤を飲んだりする。こうした行動を繰り返している。
 また、手首を切るなどの自傷行為をしたこともある。

病気になったと思い込む
自分が重い病気にかかっているのではないかと、つねに心配である
 体に感じるちょっとした不調から「自分は重い病気にかかっているのではないか」という思いにとらわれてしまう。
「ガンかもしれない」などと周囲に訴え、病院にいかかり検査などを受け、「異常がない」と診断されても、信じられずいくつも病院を回る。
 また、次から次へと体の不調や痛みを感じ、周囲に訴える。

反復して同じ行動をくり返す
頭の中で否定しても同じ考えがわいてきて、それを追い払うことができない。一つの行動(動作)を反復して繰り返す。
 鍵をかけて家を離れ、かけたかどうか不安になり引き返すことはだれでもあるが、一度ではすまず、家を離れると「かけ忘れたことで泥棒に入られるかもしれない」という不安が現れ、何度も戻って確認する。そのため約束の時間に遅れたりする。
 また、水道の栓を占めたのに、水が出ているような気がして、栓を締めに何度も戻る、タバコの火をきしたかどうか不安になり、何度も確認するガスの元栓を締めたのに、何度も戻って確認するなど、頭では無意味だとわかっているのに、反復して同じことを凝り返す。
 このほかに、はじめから確認の回数を決め、必ず実行しないと不吉なことが起こる、右足から歩き出さなければ事故にあうと思い込んでいるなど。

何度も手を洗う
手にばい菌がついているような気がして手を洗い続ける
 手が汚れたら誰でも普通は手を洗うが、少しでも手が汚れる、あるいはばい菌がついていると思われる場所に触れたりすると、そのたびに納得できるまで時間をかけて手を洗わないと気がすまない。
 また、排泄のあと、トイレットペーパーを何ロールも使ってふかないと、きれいになった気がしない、他人が使ったお皿やコップは汚いきがして、何十分もかけて洗わないと気がすまない。
 こしたことが無意味だと思い、やめようと思うが、無意味と思えば思うほど、やめることができない。洗えば洗うほど、最初に気づかなかった汚れが見えてきて、ますますやめられなくなる。そのうちに儀式じみてくることもある。
 周囲の人がやめさせようとすると、イライラしたり、怒ったりする。子供や若い人に多い。

極度の完全主義
「白か黒」など、二者択一にしないと気が済まず、あいまいなことが認められない
 物事すべてにおいて「白か黒」に明確に区分されなければ気がすまない。「あいまい」や「どっちつかず」を極端に嫌い、試験などでは「100点でなければ絶対にいけない」ときめつけ、99点では納得できない。完全でない物事に対して異常に執着し、あいまいな事柄を徹底的に否定し排除するため、対人関係がうまくいかず、社会生活をスムーズに行うことができない。このような極度の完全主義が自分の体や健康状態に向けられた場合、わずかな不調も見落とすことができなくなり、病気ではないかというこだわりを生むこともある。

明るくなったかと思うと、突然落ち込んだりする
 急におしゃべりになり、次から次へと自分の考えを周囲に話す。夜中でも友人に電話をかけまくる、友人の家を訪ね歩いて、自分の考えを話す、などの行動が見られる。こうした状態が続いたと思うと、しゃべらなくなり、部屋から出てこない、身の回りのことをしたがらないなど、気分のムラが大きい。また、今まで普通にしていたのに、突然不機嫌になり周囲を驚かすこともある。

高額の買い物をする
お金もないのに高額のものを買い込む。ギャンブルをする
 お金を持っていないのに高額な品物をカードで大量に買い込む。「気晴らし買い」や「衝動買い」をする理由も考えにくく、買い物に依存している様子でもない。
 確信もないのに「勝つ」と決め込み、多額の借金をして、パチンコや競馬などのギャンブルにお金をつぎ込む。
 また「これから自分の社会的地位が上がる」「大金が入ることになっている」などと周囲に言い、それを誰かに非難されると、腹を立てて怒鳴ったりする。睡眠時間が短くても疲れた感じがなく、食欲もある。

悪口
周囲の人が、自分の悪口を言っていると言う
 「世の中がおかしい、周囲の雰囲気がおかしい、何か大きな事件が起こりそうだ」という漠然とした不安を強く抱き、周囲の人はすべて自分に対して批判的で、たとえば、話している相手があくびをしたり、目をそらしただけで「自分をバカにしているからだ」と思い込む。また「誰かにつけられている」「盗聴器を仕掛けられている」「テレビ番組で自分のことが流されている」ような気がしたり、食事の味が変だと「毒をもられた」家の外で物音がしただけで、「部屋をのぞかれて監視されている」と家中に目張りをする、などの行動をとる。

噂を流す
ありもしない噂を平気で流す
 たとえば、妻や夫が浮気をしている事実もなく、そういった話を聞いたわけでもないのに「浮気をしている」と思い込み、さも本当にあったことのように周囲の人に話す。聞いている人が「つじつまの合わない話だ」と思い、制止しても次から次に噂を流し、誰からも信頼されない。

声が聞こえる
近くに誰もいないのに、どこからともなく声が聞こえる
 近くに誰もいないのに、自分の悪口や噂が聞こえ「こうしなさい。こんなことをするのはバカだ」というような、自分の行動や考え一つ一つを命令する、批判する声が聞こえてくる。ときには、声のいうままに行動することもある。また、複数の声が聞こえてきて声同士の会話を聞いたり、実際には聞こえるはずのない音が聞こえたり、そばに誰もいないのに「誰かに体を触れれた」と感じることがある。「声が聞こえる」とはいわずに、「頭の中がザワザワする」「頭の中が騒々しい」と表現することもある。

季節感や現実感がない
 まわりの風景が、映画のスクリーンを通して見ているように感じる。
 目の前の風景を映画のスクリーンを通して見ているような気がしたり、薄いベールを透かして見ているような気がする。
 目の前にいる人が絵のように見えたり、ものが宙に浮いて見えたりするなど、周囲の様子がピンとこない。体を動かしても、動いているような実感がない、自分の体が自分ではないような感じがする。「今、季節は春だ」と言われてもちっとも春のような感じがしない。自分の感情や行動、自分の周囲で起こっている出来事に対する現実感がなくなってしまったようだ。

アルコール
 朝から酒を飲まずにいられない。飲まないと不安になる、イライラする
 前の日の夜も酒を飲んだのに、朝起きると飲まずにはいられない。飲まないと、不安、イライラ、動悸、寝汗をかくことがあり、飲んでいないときの自分が、まるで抜け殻のようで生気がない。時々、手が震えることがあるが、酒を飲むと治まる。「体からアルコール臭がしている」と、周囲の人によく言われる。

虫が這っている
 壁や床に、小さな虫が這っているのが見える
 実際には何もないのに、床や壁、カーテンなどにアリなどの小さな虫が這っているような気がして、それらをつまんで追い払おうとする動作をする。
 小さな虫以外では、ヘビやネズミなどの小動物が無数に現れ天井や自分の体を這いずり回る感じがすることもある。(小動物幻視)

極度の人間不信
 人の話を常に懐疑的にとらえ、人と関わりを持とうとしない
 周囲の人すべてが自分にとって信頼できない相手であると思い、他人が好意を持って接しても、その裏に何かあると疑って考える。
 人任せにすることを極端に嫌い、他人のミスなどを発見すると、徹底的に追及する。その一方で、自分のミスを指摘されると、異常なほど激怒する。時には暴力をふるうこともある。
 身近な人間にも悪口を言ったりするため、周囲からは不誠実な人間と思われ、親しい友人も少なく、たいていひとりで行動している。

怒る・暴力
 ささいなことで怒る、暴力をふるう。一方で他人に依存する傾向がある。
 感情のコントロールがうまくできず、ささいなことで怒鳴ったり、暴力をふるうことがある。暴力をふるったあとに強い自責の念を抱くが、そのわりには再び繰り返す。
 暴力の対象は、女性やこども、老人など、自分よりも弱い相手が選ばれる。対人関係もうまくいったためしがほとんとない。
 こうした反面、ひとりになるのを怖がり、常に他人に一緒にいてもらいたがり、拒否されると執拗に執着し、相手を批判したり、悪い噂を流したりすることがある。

人をつけまわす
 相手が自分に好意的と勝手に思い込み、跡をつける、電話をかけるなどを繰り返す
 たとえば、毎日、決まった場所で見かけるだけの人で、会話をしたこともない相手であるにもかかわらず、自分に好意を抱いていると思い込み、相手の行動を監視し、跡をつける、住所や電話番号を調べて電話をかける、手紙を投函する、などの行動を続ける。仮に相手に気づかれ抗議を受けても「誰かが無理に言わせている」「相手が勝手に裏切った」などと、都合のよい解釈をする。

盗み
 警察に捕まっても、万引きや空き巣など盗みをくり返す。警察に捕まっても罪の意識がなく、刑罰を受けても何度も繰り返す。また、盗みはしないにせよ、平気で嘘をついたりして、周囲の人を振り回す。

記憶がない
 数日間、数週間の記憶がない。自分の名前、住所、どこにいたのかも思い出せないこともある。
 精神的につらい出来事(犯罪、災害、病気、事故などのこともある)があったあと、数時間〜数週間にかけた一定期間の行動の記憶がまったくない。この間、自分の名前、自由所が思い出せない、自分がどこで育ち、どんな生活をしていたのかも思い出せないことも。しかし、タクシーに乗ったり、切符を買って電車にのったりするなどの行動は普通にできる。
 また、突然、家庭や職場からいなくなり、その間別の人として生活し、家庭から捜索願がでることもある。元の自分の記憶を取り戻したときは、その間の生活をすべて忘れている。

フラッシュバック
 犯罪、災害、テロ、事故などに遭遇した、あるいは目撃した後、その出来事が繰り返し再現される
 恐ろしかった出来事のことを思い出したくないのに、何度も繰り返し思い出してしう。出来事の生々しい情景と、出来事を体験したときの恐怖感も一緒に思い出される。
 犯罪に遭遇した場合では、加害者が自分の前に現れるような錯覚を覚え、怖くてひとりでは行動できない。
 こうしたことから、仕事や家事がでにつかなくなったり、食欲がない、眠れない、呼吸が苦しといった身体症状が現れる。

自殺関連の症状
 大切なものを人にあげる。誰も知らないところに逃げたくなる。
 大切にしていた物を人にあげたり、それまでの自分の生活史が記録されたもの、たとえばアルバムを捨てたり、燃やしたりする。すべてにおいて、「どうでもいい」と投げやりで、酒を浴びるように飲む、突然、全財産を株やギャンブルに注ぎ込む、大喧嘩をするなど、無謀な行為に出る。また、家庭や職場から失踪してしまう、詳細な自殺の計画を立てるなど。

遺書を書く・自傷行為
 遺書を書いたり、手首を切るなどの自傷行為をする
 これまで自分が考えたこと、自分が亡くなった後の家族や友人へのメッセージや財産分与などを文章にまとめた遺書を書き、机の引き出しに隠す。「死んだら楽になれる」「死んだ方がましだ」と考え、手首を切る、睡眠薬を大量に飲むなどの行為に出る。これらの兆候は、突然に起こったように見えても、そこに至るまでに長い道のりがあることが普通で、心の病気(うつ病など)にかかっている、深刻な悩みがあるなど、特定の背景や伏線を持っていることがおおい。

意思とは別の動きや発声
 自分では動かすつもりがないのに、顔の筋肉や方が動いたり、奇声を発する
 自分では意識したつもりもないのに、顔の筋肉が動き、ひきつったりする。肩や首をすくめる、舌打ちをする、手足を動かすなどの症状が突然現れる。また、妙な声が出たり、鼻をヒクヒクさせる、動物のようにうなるなどの不自然な動きが現れる。
 これらの症状のどれかひとつに限って現れたり、また、いくつかの症状が一緒に現れる場合もある。
 ひとりのときより人前で緊張したときに出ることが多く、とめようとすると、余計にひどくなることもある。幼時から小学生ぐらいの子供に多い。

突然眠る・倒れる
 睡眠不足でもないのに、昼間突然眠ってしまい、社会生活に支障が現れる。
 特に睡眠不足でもないのに、昼間、場所に関係なく、突然寝入ってしまい、短時間で目が覚める(睡眠発作)。眠りに入るとき、怖い夢や幻影を見ることもある。また、驚いたり、笑ったりするなどの感情的体験を機に、突然脱力感に見舞われ、その場に倒れてしまう。

心の症状が起こるメカニズム
 心の病気にはわからないことが多く、未解明な部分が大勢を占めていましたが、近年、脳科学の研究が進歩し、少しずつ脳と心の関係がわかってくるようになりました。心の症状については、現れるしくみも、徐々に解明されつつあります。
 ただし、これは、あくまでも症状が現れる、「メカニズム」であり、病気の原因という意味ではありません。心の病気を単なる「脳の異常」にのみ帰することはできないことをお断りしておきます。
 ここでは、これまでの研究でわかっていることから、心の症状に関連する脳や神経について解説しましょう。
【脳幹部】
 脳の最も下に位置し、人の意識、呼吸や血液循環、体温調節など、人間が生きていくための基礎となる働きをしています。下から延髄、橋、中脳の順に形成され、最上部には視床があり、そのすぐ下には視床下部があります。中脳は、歩行をコントロールすたり、気分をコントロールする神経の発生地点を兼ねています。視床下部は、食欲、性欲といった本能的な欲望を発生させる中枢です。またここには体内時計があり、昼夜の睡眠・覚醒のリズムを形づくっています。
【小脳】
 大脳の下に位置し、運動の中枢や操作記憶の場となっています。
【大脳辺縁系】
 脳のほぼ中央に位置し、感情や記憶が生まれる中枢で、怒り、悲しみ、恐怖などの情動と密接に関係するといわれる部位です。ここには、記憶の形成や保持に重要な働きをする海馬と、その先端に、情動の中心的な役割を担う偏桃体があります。あまりに強い刺激(驚愕、恐怖体験など)を受けると、偏桃体が電気のブレーカーのような役目をして、それを海馬に伝えないように働きます。こうした体験のあと、その出来事忘れてしまうことがあるのはそのためです。また、海馬における記憶の保存期間は2年程度といわれ、それ以上の長期記憶は次の大脳新皮質で行われるといわれます。
【大脳新皮質】
 前頭葉、頭長葉、側頭葉、後頭葉という4つの「葉」から構成されています。前頭葉はおもに人格、意欲、創造性などをになう部位です。また側頭葉とともに耳から入った刺激から言葉を理解したり、長期の記憶を保存します。前頭葉と後頭葉は、視覚情報の蓄積や認知をします。
 また、脳の右側(右半球)は直感力や感受性を支配し、左側(左半球)は、言語理解、計算、分析力を支配しているといわれています。
 以上のように、各部位によって特定の役割がありますが、これらは独立して機能してるわけではありません。ここから、さらに脳の機能について掘り下げながら、脳と心のメカニズムをひもといていきましょう。

脳の機能と神経伝達物質
 脳は、多数の神経細胞(ニューロン)から成り立ち、神経細胞どうしが網目のような複雑な連絡網を作り、情報交換をしています。
 神経細胞どうしで行われる情報交換は、神経伝達物質と呼ばれる化学物質を介して行われています。このしくみは次のとおりです。
 ふたつの神経細胞があるとき、その接合部を「シナプス」といいます。情報を発信する側をシナプス前部と呼び、情報を受け取る側をシナプス後部と呼びます。
 このうちシナプス前部の神経細胞が興奮し、電気シグナルがシナプス前部の神経細胞の末端に到達すると、神経伝達物質が放出されます。放出われた神経伝達物質は、シナプス後部まで泳いでたどりつき、樹状突起や細胞体の上にある受容体と呼ばれる部分に結合します。
 神経伝達物質を受け取った受容体からは、新しい電気シグナルが発生し、これが神経線維を伝わっていくことで、刺激が脳内を伝わり、脳の働きを決定します
 私たちが当たり前のように動いたり、感じたり、考えたりできるのは脳の働きによるものですが、これをけっていするのに重要なはたらきをするが、脳内をかけめぐる神経伝達物質なのです。
 神経伝達物質は、数十種類あるといわれていますが、今のところわかっているもので、主なものは、アセチルコリン、セロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミン、ガンマー・アミノ酪酸(ギャバ)などです。
 アセチルコリンは、記憶に関与するほか、目覚め、学習、睡眠に関係、セロトニンは覚醒、睡眠などの生活リズムや、情動などに関与、ノルアドレナリンは幸福感、不安感などの情動に関与、ドーパミンは攻撃性、陶酔感、快感などを与え、ギャバは、脳全体の神経シグナルを抑制するブレーキ役を果たしています。(抑制神経伝達物質)。
 大きくは、ドーパミン、ノルアドレナリン、アセチルコリンなど、神経を興奮させプラスに働くものと、ギャバのように神経を抑制させ、マイナスに働くものとに分けられます。
 安定した心の状態とは、脳内の神経細胞間で受け取る興奮性の神経伝達物質と、抑制性の神経伝達物質の量のバランスがうまくとれ、脳内の神経細胞が適度に興奮している状態です。
 そのため神経伝達物質は、脳が異常な働きをしないように、それぞれの種類によって脳内の必要な部分に存在し、放出される量もコントロールされています。しかし、なんらかの原因で、このバランスが崩れると、心の症状が発生するといわれているのです。

神経伝達物質と小ことの病気の関係
 次は神経伝達物質と心の病気との関係について述べましょう。たとえば、興奮、幻覚、妄想などの症状を伴う精神分裂病という病気では、脳内のドーパミン神経伝達システムのうち、中脳から辺縁系の過剰な活動が、この病気の発症につながっていると考えられています。この病気に使われる抗精神病薬という薬は、脳内のドーパミン系の活動を抑える働きがあり、それによって症状を鎮静化させます。また、ノルアドレナリンやセロトニンの量が適度にあるとき、私たちは気分がよく、元気もあります。しかしこれらが過剰にあると、ハイになりすぎたり(躁状態)、過剰に不安になったりします。逆にこれらが少なくなると、気分が落ち込む、いわゆるうつ状態になります。
 うつ病の治療では、ノルアドレナリンやセロトニンを増やすように働く、抗うつ剤という薬を使用して治療します。

心の病気の分類
 最後に、心の病気の種類について触れておきます。心の病気は大きく分けて次のふたつに分類されます。
@内因性の精神障害
 精神分裂病や躁うつ病などが当てはまります。原因不明のために、「内因性」といわれてきましたが、最近は、脳内の伝達物質や化学物質など、機能的な異常が背景にあることが少しズうt解明されてきました。躁うつ病の症状は、脳内のセロトニンやノルアドレナリンなど、モノアミンと呼ばれる神経伝達物質の働きに異常が生じて起こると考えられています。精神分裂病の幻覚や妄想は、おもに脳内のドーパミンに関連した障害であると考えられています。
A個人を取り巻く種々の人間関係、人生早期の親子関係、性格、苛酷な体験などといった心理的要因が発病のおもな原因となり、精神症状が現れます。いわゆる「ノイローゼ」と呼ばれる神経症グループや一部のうつ病などが当てはまります。



あがり症
悪性自己愛
悪夢
朝、落ち込む
アパシー・シンドローム
アルコール
アルコール過敏症
アルコール症
アルコール性精神病
アルコール不耐症
アロマテラピー
息が詰まる
息切れ
息苦しい
意志とは別の動きや発声
異性恐怖
依存性薬物
痛み
一過性のチック
いのちの電話
イライラ
医療保護入院
陰性症状
インポテンツ
うつ状態
うつ病
噂を流す
運動
運動チック
怒る
落ち込む
おっくう
音楽
音声チック

外傷後ストレス障害(PTSD)
回復期
開放病棟
買い物依存症
解離
解離性運動障害
解離性健忘
解離性昏迷
解離性症障害
解離性知覚麻痺
解離性遁走
カウンセリング
確認強迫
過呼吸発作
過食
家族療法
カタレプシー
渇酒症
仮面うつ病
癌恐怖症(疾病恐怖)
漢方薬
記憶がない
季節感がない
季節性うつ病
キッチンドリンカー
気分安定薬
気分に波がある
虐待
虐待の種類
逆行性健忘
ギャバ
ギャンブル
急性ストレス反応
境界性人格障害
強迫観念
脅迫行為
強迫性障害
強迫性人格障害
極度の完全主義
拒食
緊張型
緊張感
緊張病性昏迷

計算強迫
芸術療法
軽症うつ病
決断できない
幻覚症状幻視
現実感がない
幻触
幻聴
幻味
行為障害
抗うつ剤
高額の買い物をする
高所恐怖症
抗精神病薬
行動療法
抗不安薬
声が聞こえる
声が出ない
誇大妄想
言葉が出ない

再演
作業療法
サバイバーズ・ギルティー・フィーリング
残遺型
産後うつ病
シェルター
自己愛性人格障害
自己愛性憤怒
自己関係づけ
自己視線恐怖症
自己臭恐怖症
自己否定感情
自殺
自殺企図
自殺未遂
指示的精神療法
自傷行為
自信喪失
視線が気になる
持続性疼痛障害
失感症
質問癖
児童虐待
シナプス
宗教依存症
醜形恐怖症
重症対人恐怖
集団精神療法(グループ療法)
執着気質
集中力の低下
循環気質
症状偏移
焦燥感
常同行為
小動物幻視
食欲がない
初心
女性相談所
自律訓練療法
ジル・ド・ラ・トゥレット症候群
心因性うつ病
心因性の精神障害
人格障害
心気妄想
神経伝達物質
診察
心身症
身体因性うつ病
心理相談室
心理療法
心療内科
睡眠感剥奪症
睡眠恐怖症
睡眠障害
睡眠相後退症候群
睡眠発作
睡眠麻痺
睡眠薬
頭重感
頭痛
ストレス
スポーツ
生活史健忘
生活習慣
性交恐怖
精神病院
精神分析的精神療法
精神分裂病
精神保健指定医
精神保健福祉センター
精神療法
赤面
赤面恐怖
摂食障害
セロトニン
詮索壁
洗浄強迫
尖端恐怖症
全般性不安障害(GAD)
せん妄
躁うつ病
総合病院
喪失感
躁状態
措置入院

大学病院
怠業タイプ
退行期うつ病
体重増加恐怖
退職症候群
耐性
対人恐怖症
大脳新皮質
大脳辺縁系
対話性幻聴
多重人格
脱力発作
立てない
単純酪酊タイプ
チック症
遅発性PTSD
注察妄想
治療場所
治療費
デイ・ケア
手が震える
動悸
動物恐怖症
ドーパミン
ドクターショッピング
突然眠る
ドメスティック・バイオレンス(DV)
どもる
トラウマ

内因性うつ病
内因性の精神障害
ナルコレプシー
何度も手を洗う
においが気になる
荷おろしうつ病
日内変動
任意入院
人間不信
認知行動療法
認知療法
盗み
脳幹部
乗り物に乗れない
ノルアドレナリン

破瓜型
吐く
パチンコ依存症
発狂
パニック障害
パニック発作
パレステジー
反響症状
反社会性人格障害
反応性躁状態
反復して同じ動作を繰り返す
被影響
被害妄想
ヒステリー
引っ越しうつ病
非定形精神病
人をつけ回す
疲憊うつ病
憑依妄想
病気になったと思い込む
病的完全主義
病的幾何学主義
疲労感
広場恐怖症
不安
複合型PTSD
副作用
腹式呼吸
不潔恐怖症
不調
不眠
フラッシュバック
分裂病質人格障害
閉鎖病棟
閉所恐怖症
暴力
保健所
保護者

慢性気分変調症
慢性チック
醜いと思う
無感動
虫が這っている
ムチャ食い
迷惑行為
メランコリー親和性
メンタル・クリニック
妄想
妄想型
妄想性人格障害
燃え尽き症候群
物忘れ
森田療法
問題行動タイプ

薬物依存症
薬物療法
憂うつ
ヨーガ
予期不安

ラピッド・サイクラー
乱買
離人感
離人症
離脱症状
リハビリ
リラクゼーション法
臨床心理士
レクレーション

悪口








心の病気の種類
うつ病(単極性気分障害)
「落ち込み」「憂うつ」といった感情低下に苦しみ、睡眠障害、食欲不振、集中力の低下などの精神・身体症状が現れる。

どんな病気?
ひとことに「うつ病」といっても原因や病態はさまざま
 ふつうは健康な心の状態でも、何かショックなことが起きると、落ち込み、悲嘆、自信喪失といった、憂うつな気分が優勢になりますが、時間の経過や楽しい出来事などがきっかけになり、再び元気な心に戻ります。ところがうつ病になると、心理的な原因の有無にかかわらず、落ち込み、憂うつ、何をするのもおっくう、イライラといった気分や感情の低下が続きます。人によっては、一度治癒しても、一生に数回起こることもあります。((反復性、または周期性うつ病)
 また、うつ病にはかかりやすいたいぷがあるといわれ、生真面目、几帳面、バカ正直、仕事人間、優等生、人からの借りが気になる人などの性格傾向を持つ人に多いようです。
 また、ひとことにうつ病といっても病態、原因もさまざまです。

主なうつ病のタイプ
内因性うつ病
心因性、または反応性うつ病
身体性うつ病

うつ病になりやすいタイプ
メランコリー親和性タイプ
執着気質タイプ
循環気質タイプ

症状
憂うつ気分を基礎にした心と体の症状が現れる 
 うつ病になると、次のような症状が現れます。
気分や意欲の低下
考えがまとまらない
物忘れが多くなる
睡眠・食欲の障害
身体の症状

受診のめやす
早期受診が早期回復のカギ。体の症状にも注意を

周囲の人の反応






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心の病気の種類
うつ病(単極性気分障害)
「落ち込み」「憂うつ」といった感情低下に苦しみ、睡眠障害、食欲不振、集中力の低下などの精神・身体症状が現れる。

どんな病気?
ひとことに「うつ病」といっても原因や病態はさまざま
 ふつうは健康な心の状態でも、何かショックなことが起きると、落ち込み、悲嘆、自信喪失といった、憂うつな気分が優勢になりますが、時間の経過や楽しい出来事などがきっかけになり、再び元気な心に戻ります。ところがうつ病になると、心理的な原因の有無にかかわらず、落ち込み、憂うつ、何をするのもおっくう、イライラといった気分や感情の低下が続きます。人によっては、一度治癒しても、一生に数回起こることもあります。((反復性、または周期性うつ病)
 また、うつ病にはかかりやすいたいぷがあるといわれ、生真面目、几帳面、バカ正直、仕事人間、優等生、人からの借りが気になる人などの性格傾向を持つ人に多いようです。
 また、ひとことにうつ病といっても病態、原因もさまざまです。

主なうつ病のタイプ
内因性うつ病
心因性、または反応性うつ病
身体性うつ病

うつ病になりやすいタイプ
メランコリー親和性タイプ
執着気質タイプ
循環気質タイプ

症状
憂うつ気分を基礎にした心と体の症状が現れる 

うつ病になると、次のような症状が現れます。


気分や意欲の低下
 たいていは、中〜長期にわたる睡眠障害ののちに、憂うつで重苦しい気分と、不安感や焦燥感が現れます。自分が価値のない人間のように思えたり、過去を悔いたり将来を悲観的に考えたりといった症状が続きます。突然理由もなく涙が止まらなくなったり、自分が劣等感の固まりのように感じることもあります。
 そのため、外出や人との接触を避け、人と話すのもつらく苦しいような感じがします。一日のうちでは、朝のうちにこうしたうつ状態が強く現れ、時間とともに少しずつ軽くなり、夕方には軽くなるパターンをたどることがあります。
考えがまとまらない
 テレビを見たり新聞や本を読んでも集中できず、会社員の場合は、会議の内容についていけなくなる、主婦の場合は、買い物が決まらない、料理の手順がわからなくなったりすることがあります。
 考えがまとまらないことが続くと、自分の能力のなさは自分のせいだと思い、自分を責めるようになり「こんな自分は生きている価値がない」などと思い詰め、自殺したくなることもあります。
物忘れが多くなる
 目的の場所を通り過ぎたり、待ち合わせ時間を忘れる、電車やバスを乗り過ごすなど、ちょっとした度忘れが目立つようになります。
睡眠・食欲の障害
 仕事も家事も、何をするのもおっくうになり、朝起きられない、おなかが空いているような気がするのに食事をとる気が起きない、眠りたいのに眠れないなどの症状が現れます。
 うつ病による睡眠障害は、夜中や明け方に目が覚めて、そのまま朝まで寝られない、というタイプが多いようです。
身体の症状
 人によっては、のどがやたらと渇く、頭痛、頭重感、手足の震え、動機や息切れ、頑固な便秘、インポテンツ、女性の場合は、立ちくらみ、生理不順、無月経、体の冷感などを訴えることもあります。
 うつ病の症状は、このようにありふれた症状であるため、多くの人は体の不調が原因と思い、内科や婦人科を受診し、いつまでも治らないことからまわりまわって精神科受診になります。

受診のめやす
早期受診が早期回復のカギ。体の症状にも注意を

周囲の人の反応
「自殺の防止」を念頭に。励ましや叱咤激励は禁物

その他のうつ病
季節性うつ病
引っ越しうつ病
荷下ろしうつ病
仮面うつ病
軽症うつ病
産後うつ病
疲憊うつ病
退行期うつ病

うつ病類縁疾患
燃え尽き症候群
アパシー・シンドローム
退職症候群

躁うつ病(双極性気分障害)
落ち込み、憂うつといったうつ状態と、気分がハイになる躁状態とが交互に現れる。社会生活での困難を招くことが多い。
どんな病気?
躁うつ病は、大きく3つのタイプに分けられる

喜怒哀楽という感情の変化はだれにでもあることですが、悲嘆や落ち込み、気分の高まりが、普通に体験する出来事にしては強く現れすぎたり、出来事とは無関係に感情の変化が現れ、自分でコントロールできなくなります。これが躁うつ病の特徴です。
 躁うつ病は3つに分けられ、躁とうつ状態の両方が相互に現れるもの(循環型)と、うつ症状が主体のもの(うつ病型)、躁状態だけが現れるもの(単極型躁病)があります。
 躁うつ病になると対人関係や仕事の遂行能力が損なわれ、家族もいろいろなトラブルに巻き込まれることがあり、。みずからも苦しむことになります。
 発症頻度は、うつ病相を主体とする躁うつ病、躁病相とうつ病相が交代する循環型、単極型躁病の順に多く、病因はセロトニンやノルアドレナリンなど、脳内の神経伝達物質の量の病的な変化や、これあrに反応する部位の異常、遺伝、ホルモン代謝異常、それに心理・社会的諸要因などが複雑にからみあって発症するといわれています。しかし、本当のところはまだ解明されていません。
 また、まれに躁病相とうつ病相が短時間で激しく交代するタイプ(ラピッド・サイクラー)があります。

症状
 双極型では極端に爽快な気分と、憂うつな気分を相互に体験する
 躁状態とうつ状態が交互に現れる躁うつ病では、うつ状態と躁状態が同じくらいの間隔でやってくるもの、うつ状態が長くて、躁状態が短いものやその逆のケースなど、いろいろなパターンがあります。
 躁状態になると、すべてが楽観的になり、気分は爽快で気力が充実し、睡眠時間が少なくても元気に過ごせます。口数が増え、しゃべり方も流れるようにスムーズになり、あらゆるものに興味を示します。表情もいきいきとし、自分が偉くなったような、何でもできそうだという誇大妄想に陥ります。
 自分が大金持ちになったような気持ちになり、非常識的な浪費(乱買)、ギャンブルなどに走り、問題を起こすこともあります。思考、行動面でも抑制が利かなくなり、考えが次から次へと湧き出し、朝から晩まで友人を訪ね歩いたり、深夜でもおかまいなく電話をかけて話をします。こうしたことを非難されるとささいなことでも興奮し、攻撃的になります。
 さらに症状が進むと、落ち着いていられず、大声で歌を歌ったり、踊りまくったりするという行動もみられます。
 こうしたことを周囲から非難されたり、無理やり抑えつけようとすると激しい興奮状態になり、乱暴することもあります。
 躁からうつに移行する境目や躁とうつの混じった状態(混合状態)では感情、思考、意欲などがバラバラになり、不機嫌で怒りっぽくなることが多くなります。また、うつ状態になると、うつ病の症状が現れます。

受診のめやす
受診をおくるほど、回復のチャンスを逃す

周囲の人の対応
自己・他者判断で薬を中止しない

躁うつ病によく似た病気
反応性躁状態
慢性気分変調症


精神分裂病
幻覚、幻聴、妄想、奇異な行動などが現れ、自分が病気だという認識がない。

どんな病気?
人口の0.5〜1%が発病するという説もある、珍しくない病気
 精神分裂病は、人口の約0.5〜1%が発病するといわれ、心の病気の中でもよく知られている疾患です。原因は、今のところよくわかっていませんが、最近の研究では、主として脳内のドーパミンという神経伝達物質が過剰に分泌されすぎ、情報処理がうまくいかなくなる、という説が挙げあれアています。
 こうした内的な因子に、精神的ストレスなどの外的因子が複雑に絡まって発病するといわれます。
 精神分裂病のタイプ
 精神分裂病は症状の現れ方によって「破瓜型」「緊張型」「妄想型」「残遺型」の4つに分類されます。
 日本では、「破瓜型」に分類される患者が多いといわれます。

■破瓜型
 思春期頃の発病が多く、初期は幻覚、妄想といわれる体験は少なく、喜怒哀楽に乏しい、物事に対する意欲や関心がなくなる、周囲の状況にも無関心になるといった症状が現れます。たとえば「学校に行きたがらない」「入浴したがらなくなった」など、日常的にしていたことをしなくなります。周囲には「元気がない」「疲れているようだ」と映ることが多く、病気の発見に結び付きにくいため、知らぬ間に進行してしまいます。進行すると、急に妄想が現れたり興奮したり、会話にまとまりがなくなるなどの症状が出て、はじめて病気とわかることが多いようです。
■緊張型
 特別に興奮する理由もないのに、突然興奮したり、落ち着きなく動き回ったり、大声を出したり、しゃべり続けたりします。その一方で、動きが鈍くなることもあります。
 他人の勧めや言葉を拒絶する態度をとることもあり、食事や着替え、入浴を進めても頑として行おうとしません。
 また、奇妙な姿勢をとる、一定のポーズをとり続ける(カタレプシー)、同じ動作をくり返す(常同行為)、他人の言葉や動作を真似る(反響症状)などの異常も現れます。一日中横になっていることもあり、声をかけても反応しません。(緊張病性昏迷)
 一見意識がないように見えることもありますが、記憶ははっきりしています。
■妄想型
 破瓜型やl緊張型に比べると、比較的、発病時期が遅い傾向があり、30歳〜中年以降の発病が多いといわれます。文字通り、妄想・幻覚が症状の中心で、妄想や幻覚に関連しないことでは、相手に合わせた会話ができます。
 初期は「なんとなく周囲の人が自分を嫌っているようだ「」自分の噂をしている」「妻(夫)が自分の友人と浮気をしている」といった被害妄想から始まります。
 近くにいる人のあくびや咳、物の渡し方など、ちょっとした出来事を被害妄想に結び付けて考え、周囲の人に苦情を言うこともあります。進行すると妄想は広がり、「自分が次に総理大臣になるから、周囲がねたんでいる」などといった誇大妄想が出たりします。
 軽症のときはただ「変わった人」と見過ごされることもありますが、「友人に狙われていて殺されかけた」と警察に飛び込む「盗聴器が仕掛けられている」と、ベランダの物置を壊すなどの行動があったときに病気が発見され、治療に結び付くことが多いようです。
■残遺型
 精神分裂病の治療を続け、回復してきた患者さんに多く見られるタイプです。幻覚や妄想はほとんど消えていますが、喜怒哀楽が乏しい、表情がない、会話の内容が乏しい、気力がない、周囲の出来事に関心を示さないなどの症状(陰性症状)が主体です。

 但し、以上の分類はあくまでも便宜的なものであり、実際には「破瓜・緊張型」など、いくつかの型が混合していたり、どれにもあてはまらない場合も少なくありません。
 また、このほかにも「単純型」という症状の少ないタイプや、顔面筋けいれん症状を伴うタイプがあり、これはジル・ド・ラ・トゥレット症候群と呼ばれています。

症状
幻覚・妄想などを訴え異常な行動をとる
 精神分裂病の患者さんが示す症状は、思考・知覚・知能・感情・意欲など多方向におよび、主に次のようなものがあげられます。
幻覚症状
実際にいない人や物が見えたり(幻視)、ヒソヒソ話など、その場にいない人の声が聞こえたりします。(幻聴)。幻聴の内容は物音というよりも自分の悪口を言っている声が聞こえたり、「そこから動くな」といった命令的な声や「なぜ、あんなことをした」など、自分の行動や考えを批判する声が聞こえてくることが多いようです。
 ときには、複数の人の声が頭の中で対話しているという幻聴(対話性幻聴)がみられます。そのほかに「食物の味がおかしい」(幻味)「誰かに触られている」(幻触)といった幻覚もあります。
妄想「人に追われている」(追跡妄想)、「周囲の人はみんな敵で、自分を殺そうとしている」(被害関係妄想)、「食事の味が変だったのは毒を盛られているからだ」(被毒妄想)「私の部屋にはのぞき穴があり、いつも部屋をじっとのぞかれている。(注察妄想)などがあります。
 これらのほとんどが自分が被害者であり、周囲の出来事や人の行動を被害的に自分に結び付ける(自己関係づけ)という内容のものです。
 また「何かが自分にとりついている」(憑依妄想)などもあります。初期には「なんとなく周囲の雰囲気がおかしい。大災害が起こりそうだ」という漠然とした恐怖や不安(妄想気分)を抱き、不安や恐怖を周囲の人に話すようになります。
 症状の進行とともに、具体的な妄想を訴えるようになりますが、周囲の人に否定されることにより、次第に妄想を話さなくなります。また、自分の医師や行動、言動は、他人やその他の特別なものに支配されていると思い、その通りに行動したり、話をすることもあります。(被影響)。
会話・行動の異常
会話が急に途切れたり、同じ言葉を繰りかえりたり、話しかけてもまったく別のことをしゃべりはじめたりします。意味不明の言葉を使う、話の筋道がまとまらない、支離滅裂な内容の話をすることもあります。声も極端に小声だったり、時には大声でわめくようにしゃべったりします。
 行動面では、理由もないのに笑う、ムッとしたような顔をする、ブツブツ独り言をいう、他人の姿勢や行動を真似する、同じ姿勢を取り続ける(カタレプシー)食事や着替え、入浴などの基本的なことをしなくなるなどが現れます。症状の進行とともに、やがては自分の部屋に閉じこもりがちになります。
感情の異常
不安、恐怖、緊張感が強く、表情も硬く、体をこわばらせたりします。ときには現実感の喪失を訴えることもあります。また突然、イライラしたり、感情を爆発させて暴力をふるったりします。悲しい状況なのに大声で笑うなど、状況にそぐわない感情がでてくることもあります。
その他
特殊な例として、脅迫症状の強い場合があり、物事をすべて左右対称にきっちり置き分ける、絵を描かせると奇妙にきっちり分かれた対照的図柄が現れることがあります。(病的幾何学主義)。

受診のめやす
周囲の人は異変を感じたらすぐに精神科に相談を
 
周囲の人の反応
病気を理解して偏見を捨てる


対人恐怖症(社会恐怖)
人前で極度に緊張し、赤面、手が震える、どもる、多量の発汗などの症状に悩む

どんな病気?
自分は他人にどう思われているのか、そのことばかりが気になる

「大勢の前で話をすると、恥ずかしくて顔が赤くなる」また「声がうわずったようになる」というひとはたくさんいます。しかし、対人恐怖症では、こうした症状がとても強く意識されたり、日常的な他人との会話のシーンで慢性的に現れるようになります。ひどくなると、職場や電車の中などでも、常に人の視線を気にするようになり、視線を感じただけで赤面する、手が震える、汗をかく、あるいは打ち解けた場面なのに言葉が出てこない、といった症状に悩まされます。
 とくに打ち解けた場面での人との会話やコミュニケーションに支障をきたします。場合によっては動機や息切れが現れ、その場で失神してしまうこともあります。きっかけは学校や職場でのささいな出来事が多く、患者さんはそうなってしまった自分が、人にどう思われているかと気に病み、症状が進んでしまう傾向があります。
 なお、対人恐怖症の中には「自分の体から、おならやわきが、排せつ物のにおいなどが出ている」と思い、人との接触を避けるようになる(自己臭恐怖症)、「自分の鼻が曲がっている」「口がゆがんでいる」などと思い込み、「自分の不格好な姿や容貌を他人が嘲笑している」あるいは「自分の姿が醜いため、周囲に迷惑をかけている」と思い、人前に出られなくなる(醜形恐怖症)「自分の視線が他人に不快感(危害)を与えたいる」と気になり、人と視線を合わせられなくなる(自己視線恐怖症)などもあります。こられは一般に重症対人恐怖といわれ、思春期に多く見られます。

症状
赤面、発汗、手の震え、めまい、失神など、症状はさまざま
 一般的に症状は、同年輩の3人以上のひととの会話場面で強く現れることが多く、ふたりだけの場面では軽くなります。そのため、自分の症状を過小評価する傾向もあります。
 対人恐怖症にはおもに次のような症状があります。
赤面恐怖
 職場や近所の人たちと会う、人前で話をすると、顔が赤面してしまいます。赤面した自分を見られることをきにするあまり、人と会うことを避ける、外出が苦痛、人ごみや職場に行けなくなる、電車などの乗り物に乗れなくなるなどの症状に進展することもあります。

対人緊張
 職場の会議、宴会、結婚式のスピーチなど大勢の人前で話をするときの緊張感が極度に強く、声がうわずる、手が震える、多量の汗が出るといった症状が現れます。
 こうなってしまうことをきにするあまり、人前に出るアメンが近づくと、しだいに不安や緊張が強くなり、眠れなくなるなど、日常生活に支障をきたします。
 また異性の前で特に症状が強くなるケース(異性恐怖)や、成功の失敗を極度に恐れるケース(性交恐怖)などもあります。
 以上のような症状のほかに、ひどい場合は、めまいや失神を起こすこともあります。

受診のめやす
外出困難やひきこもりなど、症状が進む前に早めに精神科受診を


周囲の人の対応
無理やり人前に出す行為は、回復を遅らせる


パニック障害
動悸、息苦しさ、「死ぬのでは…」「発狂してしまうのでは…」という恐怖に、突然襲われる
どんな病気?
死を感じるほどの恐怖に突然、襲われる
 たとえば、試験を目前にすると「合格するだろうか」という不安を感じたり、家族がでかけたあとに、事故のニュースを効くと「事故に遭わないだろうか」という不安を感じることはだれにでもあります。
 しかし、パニック障害は、なんの理由も前触れもなく、日常生活の中で、突然、激しい不安と恐怖に突然襲われ、動機や頻脈、呼吸が苦しいなどの症状とともに「このまま死んでしまうのではないか」「発狂してしまうのではないか」というような強い恐怖に襲われます(パニック発作)。一度発作を起こすと繰り返すことが多い病気です。
 パニック発作は場所に関係なく起こりますが、初めて発作を起こした場所がエレベーターや電車の中、狭い地下街などの一定時間閉鎖された場所、また、人ごみ、雑踏や繁華街など人の集まる場所で起きると「同じ場所で再び発作を起こすのではないか」という不安がひどくなり、そうした場所に行けなくなります。

症状
 身体・精神症状は約10分をピークに1時間以内に治まる
 パニック発作は、前触れなく起きるのが特徴です。おもな症状は次の通りです。
身体的症状
 動悸、頻脈、窒息感、胸痛、発汗、めまい、震え、しびれ感や全身の熱感や逆に冷たく感じることもあります。
精神的症状
 「このまま死んでしまうのではないか」「発狂してしまうかもしれない」という強い不安と恐怖に襲われます。
 こうした症状は約10分程度をピークに少しずつ軽くなり、多くは1時間以内に解消します。あまりの激しい症状に救急車を呼んで病院に運ばれることもありますが、時間とともに症状は解消し、心電図などの検査でも異常がないため入院になることはありません。
 一度発作を起こすと、その後の発作がないにもかかわらず「あの場所にいくとまた発作を起こすのではないか」(予期不安)と恐れるようになり、その場所へ行くことを想像したり、近くに行っただけで、発作が起きそうになることもあります。あるいは漠然として予期不安だけが強く出て、発作症状よりもその不安自体にくるしめられることがあります。

受診のめやす
一度発作が起きたらすみやかに受診する

周囲の人の対応
発作では死なない。深呼吸をして症状が治まるのを待つ
 

強迫性障害
頭の中では無意味、不合理だとわかっているのに、あることが気にかかり、同じ行為を繰り返さずにはいられない。

どんな病気?
一つの考えが頭から離れず、無意味と認識していても、同じ行為を繰り返す
 たとえばデパートの屋上にいたとして、「ここから落ちたら」という考えが頭に浮かんだとします。ふうつはすぐに消えてしまうようなこうした想念が繰り返し浮かんでは消えたり、頭の中を占領してしまい、他のことが考えられなくなる。これを強迫観念と呼びます。強迫観念は、自分では意味のないことだとわかっていても、浮かんでくる考えです。
 それに対して脅迫行為と呼ばれる症状もあります。外出後、鍵をかけたかどうか不安になり、何度も起きて確認する(確認強迫)。こうした行為は、自分では不合理だとわかっていてもやめることができません。
 強迫観念と強迫行為は、一緒におきることもあれば、バラバラにおこることもあります。一緒に起こる場合は、たてば「手にばい菌がついていて不潔だ」という強迫観念が浮かび、繰り返し手を洗うことでばい菌を消そうとする強迫行為(洗浄強迫)が一緒に現れます。
 強迫行為を伴わない場合であっても、強迫観念が繰り返し浮かぶことで苦痛を感じていれば、強迫性障害として治療が必要です。

症状
 強迫観念や行為に苦痛を感じ、生活に支障が出る
 強迫観念が繰り返し浮かぶことで苦痛を感じたり、また強迫行為を繰り返し行うことで、一日に何時間も無駄にする、勉強や仕事がスムーズにいかないなど、日常生活に支障が出てきます。また、強迫観念には、たとえば、レシートの金額を合計しなければ気がすまないなど、目に触れるものはすべて計算しなければ気のすまない計算強迫、「人はなぜこの世に存在するか」など、物事の原因や理由をどこまでも詮索しなければ気がすまない、詮索壁、はっきりしない事柄があると徹底的に質問して明らかにしないと治まらず相手を怒らせてしまう質問癖などもあります。

受診のめやす
異変を感じた周囲の人が受診をすすめる

周囲の人の対応
否定的な言葉は禁物


心気症
自分の健康状態の不調が異常に気にかかり、病気でもないのに重い病気にかかってると心配し続ける。
どんな病気?
理由もなく自分は病気だと疑う、あるいは思い込む
 頭痛や腰痛、胃の痛みなどを感じると「何か病気にかかっているのではないか」と思うことはだれでもあります。
 ふうつは、病院を受診して「心配ない」と診断されたり、自然にそうした症状が消えてしまえば、いつとはなしに忘れてしまいます。
 しかし、医師から何度も「心配ない」と言われても、検査結果が「異状なし」と出ても「重大な病気にかかっているのではないか」という不安が打ち消せず、体の不調を訴え続けるのが心気症です。
 こうした心気症状は、精神分裂病やうつ病の初期、または部分症状として現れることもあります(心気妄想)

症状
「異常なし」と診断されても症状を訴え、病院を転々とする。
 身体的な異変を自覚すると、しきりにその症状を周囲に訴えます。さらに「重大なびょうきかもしれない」と病院にかかり「異常ない」といわれても納得せず、繰り返し受診したり、次々と医師を変えて受診したりします。(ドクターショッピング)。一般的には、癌などの重病や不治の病を疑っていることが多くあります。
 痛みや不快感などの自覚症状が持続しているため、医師や家族から「気のせい」「病気ではない」などと批判されると、孤独感を募らせ、いらだったり、ますます訴えがひどくなることもあります。人によっては「現代医学では治らない」と思い込み、医学書を買い込んで読みあさり、次ついに民間療法をためしたり、だまされて被害に遭うこともあります

受診のめやす
他科で原因がわからなければ、精神科を受診

周囲の人の対応
精神科が受診できるように配慮をする


心身症
ストレスがかかることにより、身体のさまざまな部分に障害が現れる

どんな病気?
心理的原因で起こる身体の病気の総称
 仕事がうまくいかない、ハードな受験勉強、家庭生活で嫌なことが続く、大切な人と死別したなど、過剰なストレスが続くと、胃潰瘍や十二指腸潰瘍など、体の病気となって現れることがあります。これが「心身症」です。
 心身症は、心の病気そのものの名前ではなく、持続したストレスがかかっているために体に障害が起きていると認められるときのみ使われる病名です。
 一般に、心身症は自分の感情を言葉にできにくい子供や、感情を抑圧しやすい人(失感症)に多く見られます。
 そのため、治療には単なるストレス環境の除去のみならず、心理的にも長い時間がかかります。心理的な治療が不完全だと、最初の症状が治っても次に別の症状が現れたりします。(症状偏移)

症状
呼吸器、循環器、消化器系など、全身的に種々の病気として現れる
 心身症に関係する病気は実に多くあり、循環器系では本態性高血圧、呼吸器系では気管支ぜんそく、しゃっくり。消化器系では十二指腸潰瘍、慢性胃炎。皮膚科系ではアトピー性皮膚炎、円形脱毛症、などが代表です。
 これらは、ストレスを自覚していなくても起こることがあります。
 また、これらの病気だけでなく、すべての病気には何らかのストレスが関与しているといわれ、心身症でない病気の方がむしろ稀だと考えられます。

受診のめやす
ストレスのあとの体の変調に気づいたら受診を

周囲の人の対応
ストレスの自覚がない場合家族が気づいて受診を

摂食障害
極端に食べない、または極端に食べる行為を繰り返し、身体的にも障害が現れる。

どんな病気?
拒食と過食を繰り返し、体や心にさまざまな障害が現れる
 たとえば、友人に「最近太ったね」と言われたことがきっかけでダイエットを始めたとします。しかし、たいていの人はある程度のところまで続けると挫折したり、ダイエット方法を食事と運動と併用した方法に切り替えたりするものです。
 ところが、食事を制限するダイエットが極端に進みすぎ、食べ物をほとんど受け付けなくなってしまう場合があります。
 食べても、下剤や利尿剤を乱用したり、口の中に指を入れて無理やり吐いてしまいます。これが拒食症(神経性無食欲症=アノレキシア)です。外見では病的にやせているため、周囲の人に「やせている」といわれても「やせなければ」という強迫的な思いを振り払うことができないまま、拒食を続けます。
 一方で、異常に食欲が亢進し、一度に大量に食べ物を食べる。これが過食症(神経性大食症=ブリミア)です。拒食症と過食症を総称して摂食障害と呼び、10代後半〜20代後半までの比較的若い女性に多く見られますが、最近では男性や中高年の症例もときどき見られます。摂食障害は、まれに拒食症のみ、過食症のみのケースもありますが、ほとんどは拒食症が続いたあと過食症というようにセットで現れます。きっかけの多くはダイエットですが、発症の背景には、複雑な心理的問題がからんでいることも少なくありません。

症状
ほとんどが、拒食、過食のふたつがセットで現れる

拒食症状
 食事の量を極端に制限したり、限られた低カロリーの食べ物しかとらない、あるいはまったく食事をとらない、といった症状から始まります。
 こうした状況が続くと、普通は体力が低下するはずですが、拒食症では、逆に活動的になるのが特徴です。女性の場合は決まって無月経が現れ、貧血、低体温のほかに、内臓障害なども見られます。
過食症状
 過食症状は、拒食が続いたあとに現れます。「食べたい」という欲求が抑えられず、普通では考えられない量の食べ物を詰め込むように食べます。
 食べ続けている間は不安は軽くなりますが、食べ続けることにより、ある一定の体重のラインを越えたりすると、罪悪感にさいなまれ、次は食べた後に大量の水を飲んで吐く、口の中に指を入れて吐く、大量の下剤を飲み、食べたものを出してしまおうとします。
 嘔吐を繰り返すうちに、胃や食道の炎症、低血糖、歯の損傷、下剤などの薬物を乱用することによる低カリウム血症などの身体的な障害が現れます。

受診のめやす
症状を悪化させないため根気よく説得して治療を

周囲の人の反応
心理的背景にも目を向けて、回復を援助する

外傷後ストレス障害(PTSD)
犯罪、事故、テロ、災害など、苛酷な体験に続いて、すぐ、あるいは一定期間ののちに現れる精神的障害
どんな病気?
激しい恐怖体験のあと、精神的症状が現れ苦しむ
 たとえば、うっかり包丁で指を切ったとします。しばらくの間は、包丁を見ると、指を切った瞬間の情景や痛みを思い出すでしょうし、傷が深く、痛みが強いほど、包丁に対する嫌悪感は増し、中には、しばらく包丁が持てない人もいるでしょう。これは軽い「トラウマ」(心理的な外傷)現象で、いずれ消えてなくなり、また抵抗なく包丁が持てるようになります。
 しかし、生死にかかわるような災害、テロ、戦争、事故などに遭遇する、ひどいイジメや虐待、犯罪の被害者になる、自殺、殺人などの場面を目撃するといった衝撃的な体験のあとのトラウマは、このように簡単に消え去ることはありません。






























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