子宮内膜症はこんな病気
子宮以外の場所に子宮内膜ができる病気
 子宮内膜症というのは、本来ならば子宮腔にだけ存在するはずの子宮内膜組織が、子宮腔以外のいろいろな場所にできてしまう病気です。
 子宮内膜が卵胞ホルモンや黄体ホルモンの働きかけによって子宮の中で厚くなり、やがてはがれて月経となるのと同じように、子宮以外にできた子宮内膜組織も増殖したり出血したりして、月経の周期に合わせてこれを繰り返します。それはまるで、かってに傷ができてそこから定期的に出血しているようなものです。

発生しやすい場所は骨盤内の腹膜や臓器の表面 
 子宮内膜が発生しやすいのは、骨盤に包まれている下腹部です。腹膜や、直腸と子宮の間のダグラス窩、卵巣などに多くみられます。他にも直腸、虫垂、膀胱、尿管、おへをなどにできる場合もあり、出産のときにできた会陰切開の傷口にできることもあります。
 また、まれに下腹部ではない肺にできたりすることもあります。

痛みを引き起こす炎症や出血、癒着
 本来の子宮内膜は、月経として膣から体外に出ていくわけですが、腹腔内やほかの臓器にできた子宮内膜組織は月経に伴い炎症を起こします。また、卵巣にできるチョコレート嚢胞は、月経のように卵巣内で出血しますが、その出口がないため、血液が体の中にたまり、痛みの原因となることがあります。
 また出血が起こると、それを治そうとする体の自然の働きによって病巣を包むような膜ができ、そのため癒着が起こります。癒着によって臓器どうしや臓器と腹膜がくっついてしまい、強い痛みを引き起こすこともあります。
 いったん癒着が起きてしまうと、薬では治すことができないため、手術をしてはがさなくてはなりません。

女性の10人に1人は子宮内膜症の可能性がある
 子宮内膜症は月経がある人ならば、だれでもがなる可能性があり、10人に1人はかかっているともいわれています。また、かつては30代から40代の女性に多くみられましたが、最近は10代の後半から30代前半の未婚の女性にもふえ、発症年齢が次第に低くなってきています。しかも発症人数もふえつづけています。
 なぜ、子宮内膜症を発症している人が増えてきているのかは、医療の発達によってより発見しやすくなったことや、初潮年齢が、どんどん低くなっていることなどが考えられます。

月経があるかぎり完治することのない慢性病
 子宮内膜症はそれだけで生命に危険を及ぼすような病気ではありません。しかし月経があるかぎり再発することが多く、リスクが完全になくなるのは、月経がなくなってからです。
 もちろん、原因となる卵巣や子宮を手術で摘出してしまう方法はありますが、これはそう簡単に決断できることではありません。まして、これから妊娠・出産を望んでいる若い女性ならなおさらのことでしょう。
 子宮内膜症は毎月やってくる月経とともに、痛みや出血などの症状につきあっていかなくてはなりません。また不妊の原因にもなります。慢性病として、結婚や妊娠、出産後などそのときどきに合った治療を続けていく必要があります。


子宮腺筋症
 子宮腺筋症は、以前は子宮内膜症の一種とされてきました。しかし今では発生のしくみが違うので、別の病気として扱われています。
 子宮腺筋症は子宮内膜組織が子宮の筋層に入り込んで増殖していく病気で、子宮の壁が厚くなり、子宮全体が大きくなっていきます。これには、子宮筋層が部分的に大きくふくれる局所型と、全体に大きくふくれるびまん型があります。
 子宮腺筋症の症状としては、激しい月経痛があり、月経量が多くなり、そのため慢性的に貧血になることもあります。これらの症状は子宮筋腫の症状ととてもよく似ていて、区別がむずかしいことがあります。また、子宮筋腫と合併して起こることも多いようです。


子宮内膜症にはどんなしゅるいがあるの?
 子宮内膜症を発症する子宮内膜組織は全身にできる可能性がありますが、最もできやすい部分は、腹膜、卵巣、そして子宮と直腸の狭い間にあるダグラス窩です。それぞれ腹膜病変、チョコレート嚢胞、ダグラス窩、3カ所すべてといったように、複数個所に発症しています。
 どこに子宮内膜症が発症するかによって、痛みの症状や不妊への影響、治療の方法などが変わってきます。
腹膜に散らばる腹膜病変
 腹膜病変は子宮の後ろ側にある腹膜に子宮内膜と似た組織ができたものです。これは子宮内膜症の中でも一番かるいものです。
 腹膜病変は、卵巣の色から、赤色・黒色・白色病変に分類されます。できたばかりの若い病巣が赤色病変で、中の血管が透けて赤く見えます。病巣が成熟して内部に出血し、これが紫色にみえるのが黒色病変で、代表的なものをブルーベリースポットといいます。黒色病変が古くなって出血しなくなってものが白色病変で、腹膜のひきつれのように見えます。このように、腹膜病変は赤色→黒色と成熟し、白色となって治癒します。
 腹膜病変があるかどうかは、内診や超音波検査(エコー)、血液検査では見つけにくく、腹腔鏡検査または開腹してみないと確認することができません。不妊治療をしている人は、腹腔鏡検査を受ける機会があり、腹膜病変が発見されることがありますが、健康だと思っている女性は腹腔鏡検査をすることはほとんどありません。ですから、腹膜病変があっても自分自身気が付いていない人も大勢いるはずです。

特に治癒の必要がない場合も多い
 腹膜病変があっても、自覚症状がまったくない人が多く、痛みのない場合には特に治療の必要はありません。放っておいても事前に治り、また別の場所に同じような病変ができるということを繰り返していきます。
 妊娠した場合は、妊娠期間中に分泌される大量の黄体ホルモンの影響で、すっかりなくなってしまうこともあります。


卵巣にできるチョコレート嚢胞
 子宮内膜組織が卵巣の中で増殖したものをチョコレート嚢胞といいます。卵巣の中の子宮内膜組織が出血するので、卵巣の中にその血液がたまってしまい、それがドロドロのとけたチョコレートのようにみえることからこの名前がつきました。
 たまった血液によって、卵巣が大きくふくれてしまい、放っておくと破裂してしまうこともあります。もし破裂してしまったら、溜まっていた血液が腹腔内に流れ出して、激しい痛みが起こります。

エコーで発見されるのはチョコレート嚢胞だ、え
 チョコレート嚢胞はエコー(超音波検査)で見つけることができます。血液検査でも陽性と出ることがほとんどです。腹腔鏡検査をしないで子宮内膜症と診断されたら、その9割はチョコレート嚢胞があると思ってよいでしょう。現在、最も多く診断されている子宮内膜症が、このチョコレート嚢胞なのです。
 前述した腹膜病変は、チョコレート嚢胞の手術のときに、腹腔鏡でお腹の中をのぞいてみて、発見されることがほとんどです。

治療は嚢胞の大きさによって違ってくる
 チョコレート嚢胞は、5cm未満のばあいには鎮痛剤で痛みを抑えながら経過を見ていきます。激しいい痛みなどの症状がなければ、放っておいても大丈夫です。ただし、嚢胞が5cm以上になると、破裂するリスクがあるので、卵巣の中の嚢胞を取り除く手術が必要です。
 チョコレート嚢胞によって卵巣がはれると、排卵のじゃまになったり、周囲の癒着で排卵した卵子のピックアップができなかったりして妊娠に大きな影響を及ぼします。妊娠を望んでいる場合は、嚢胞の大きさにかかわらず手術で取り除くケースもあります。
 アルコール固定療法といって、膣から針を入れてチョコレート嚢胞の血液を吸い取り、アルコールを注入して子宮内膜組織の再生を防ぐ治療法もあります。

いちばんの痛みの原因となるダグラス窩深部病変
 ダグラス窩というのは子宮と直腸の間の、ポケット状のすき間です。ここに子宮内膜組織がくっついて増殖するのがダグラス窩深部病へです。
 子宮内膜症のために子宮と直腸が癒着してしまうと、本来あるべきすき間がなくなってしまいます。そのため、排便痛や性交痛がおこるのが特徴です。しかし、他の病変と同じようにまったく自覚症状のない人もいます。

疑いがある場合は直腸診を行う
 ダグラス窩深部病変は子宮の後ろ側にできるため、なかなかみつけることのできない子宮内膜症です。また超音波でも見つけることは困難で、腹腔鏡検査によって発見されることがほとんどです。ただし、熟練した医師であれば、直腸診で見つけることができます。直腸に指を入れて子宮の後ろ側をこすったときに、ごつごつしたあづき大のかたまりにるれることで、この病変に気づくというわけです。
 チョコレート嚢胞の腹腔鏡手術のときに、ダグラス窩深部病変を見つけることもあり、チョコレート嚢胞がある人の3割がダグラス窩深部病変も持っているといわれています。

高度は技術が必要とされるダグラス窩深部病変の手術
 腹腔鏡手術または開腹手術によって、子宮と直腸のゆちゃくをはがし、ダグラス窩深部病変を取り除く治療を行います。ただし子宮の後ろ側の奥まった部分なので、回復では手術しにくく、腹腔鏡手術が主流となっています。
 癒着をはがすときに直腸に穴をあけてしまったり、腎臓と膀胱をつなぐ尿管を傷つけてしまう危険性があるため、高度な秘術が必要です。



r-ASRM分類
 子宮内膜症の進行をあらわす評価法として、内診で行うビーチャム分類と腹腔鏡や開腹手術でおなかのなかを直接見て行う修正米国不妊学会分類(r-ASRM分離)とがあり、最近では国際的に共通で、より客観的なr-ASRM分類が用いられる傾向にある

病気の進行と合併症

病気の進行は4期に分かれている
 子宮内膜症がどの程度進行しているかは、病巣の大極や癒着の程度などからスコア化していき、そのポイント数で4ステージに分類されます。第Tステージは1〜5ポイント第Uステージは6〜15ポイント、第Vステージは16〜40ポイント、それ以上が第Wステージとなります(この分類は、国際的に共通なr-ASRM分類といいます。実際の臨床では腹腔鏡や開腹手術などにより、病巣を直接確認して行います)。
 たとえばチョコレート嚢胞の大きさが3cmいじょうあれば20ポイント、ダグラス窩閉塞が1〜3cmでは16ポイントというようにカウントされ、この場合どちらもそれだけで第Vステージに属していることになりまうs。また、子宮内膜症が第Tステージに属する初期の腹膜病変だけの場合は、自覚症状もなく気づかないことがおおいものです。
 この4ステージはそれが進んでいくと痛みが増すというものではありません。第Wステージまで進行していても、まったく自覚症状がないという人もいるからです。ただし、病態の重症ととは関連しています。

子宮内膜症は良性の腫瘍
 子宮内膜は命にかかわる病気ではありません。
 チョコレート嚢胞の1〜2%がガンになったという報告があるのも事実ですが、実際に腹腔鏡手術を行った症例の追跡調査では良性のチョコレート嚢胞例から卵巣がんが発生するのは、これよりずっと確率が低いと思われます。

発症する場所によって違う合併症
 子宮内膜症は、発症した場所によって起こりうる合併症がいろいろあります。
 たとえば、子宮内膜組織が横隔膜を超えて胸腔に達すると、月経時に、肺を包んでいる胸膜が破れて肺の空気が漏れ、肺が縮む気胸が起こります。また腸にできた場合は腸閉塞を起こすこともあります。
 ただし、これらは非常にまれなケースなので、あまり神経質に心配する必要はないでしょう。


なぜ子宮内膜症になるのか
原因は、はっきりとはわかっていない
 子宮内膜症になる原因は、はっきりとはわかっていない
 子宮内膜症になる原因は、まだはっきりとはわかっていません。有力は説としては、「子宮内膜移植説」と「体腔上皮化生説」という、2つの説が考えられます。、
 一般に、月経血は膣から体外や排出されます。しかし、月経血の一部は卵管を通ってお腹の中へ逆流しています。逆流というと驚くかもしれませんが、それはだれにでも起こっていることです。月経血の中には当然、子宮内膜組織が含まれているので、逆流した月経血中の子宮内膜組織が卵巣や腹膜にくっついて、そこで子宮内膜症を起こすと考える説があり、これが「子宮内膜移植説」です。
 また「体腔上皮化生説」というのは卵巣を包んでいる皮膜や子宮や卵管などの内臓を包んでいる腹膜は、体腔上皮という共通の組織からできているため、これらの上皮がなんらかの原因で子宮内膜に化けてしまい、子宮内膜症を起こすという考え方です。

免疫力に問題がある人が子宮内膜症になりやすい
 月経血の逆流はだれにでも起こっているのに、なぜ子宮内膜症になる人とならない人がいるのでしょうか。それは、たいていの人は自分の持っている免疫機構によって子宮内膜組織がお腹の中に入ってきてもくっつかずに処理できるようになっているのに、発症する人は、免疫機能になんらかの異常があってそれができないからだと考えられています。

初潮の低年齢化や少子化、晩婚なども子宮内膜症の要因に
 子宮内膜症は年々増える傾向にあります。その原因として考えられるのは、妊娠に至らない月経回数が多くなったということです。
 昔の人は、初潮年齢がおそく、出産回数も5回以上という人がざらでした。妊娠中と授乳中はもちろん月経がこないわけですから、一生のうちの月経回数は今に比べてずっと少なかったはずです。もし10人子どもを産んだとしたら、一人あたり1年半として合計15年も月経が止まっているわけです。
 けれども今は、初潮が早まり、出産回数も1回もしくは出産しない人が増えてきました。そのため、いっしょうのうち月経回数が多くなっています。子宮の構造上、月経血の逆流は必ず起こっているわけですから、それだけ子宮内膜症になるリスクが大きいということになります。実際、ピルを飲んでいる人は月経血の量が少ないため逆流する血液が少なく、子宮内膜症が少ないというデータもあります。
 ほかにも食生活やライフスタイルの変化もなんらかの影響があると考えられています。環境ホルモンが関係しているともいわれていますが、まだはっきりとはわかっていません。


こんな症状に要注意
 「痛み」と「不妊」が子宮内膜症発見の2大症状
 子宮内膜症は、できる場所によって超音波などの画像では発見されず腹腔鏡検査をすることでやっと見つかることが多い病気です。このため不妊症の人が、不妊の治療のために腹腔鏡検査を受けて子宮内膜症が発見される、というケースが珍しくありません。また、月経のたびに鎮痛剤も効かないような激しい月経痛に悩まされ、産婦人科に相談に行って発見されることも多いようです。
 子宮内膜症には人によってさまざまな症状がありますが、発見のきっかけになるのは、この「不妊」と「痛み」だといえます。


病状と自覚症状が一致しない子宮内膜症
 ほかの病気は病状が悪化していくと痛みが増したり、体が疲れやすく寝込んでしまったりするものです。しかし、子宮内膜症の症状は、必ずしも病気の進行とは一致しません。症状としては、初潮でも日常生活を送れないほどの毛期痛を感じる人もいれば、逆に子宮内膜組織によって骨盤内の臓器の見分けがつかないほど癒着している重い状態でも、まったく痛みを感じない人もいるからです。
 自覚症状と病気の進行が比例していないことが、発見を遅らせたり、診断を難しくしている要因になっています。

気になる症状チェックリスト
 以下は、子宮内膜症のおもなしょうじょうです。あなたはいくつあてはまるでしょうか。(あてはまる数が多いほど子宮内膜症が進行しているというわけではありません。)

□月経痛は激しく、鎮痛剤が効かないほど
□年々、月経がひとくなっていく。
□不正出血がある
□月経のとき以外にも下腹部痛がある
□性交のときに思わずこしが引けてしまうような痛みがある
□排便のときに痛みがある
□肛門の奥の方が痛い
□月経のときに吐き気がしたり、嘔吐することがある。
□月経期間が長い
□貧血ぎみである
□不妊症である
□血尿や血便がでる


体にあらわれるいろいろな症状
月経痛
9割の人が月経痛を訴えている
 月経痛は多かれ少なかれ、ほとんどの女性が経験しているのではないでしょうか。これは子宮が収縮して月経血を押し出すために起こる痛みです。
 しかし、年を追うごとに痛みがひどくなり、鎮痛剤を飲んでも効かない、仕事や家事が手につかない、月経中は寝込んでしまうこともある、というほどの痛みがある場合は、ただの月経痛ではなく、何か異常があるのでは…と考えたほうがいいでしょう。
 月経痛がつらくても、だれにでもあるものだからと我慢してしまう人が多いようです。でも、日常生活に影響がでるほどの痛みであれば、まずは産婦人科を受診してみるようにしましょう。

子宮内膜症の痛みの原因は多量のプロスタグランジン
 子宮内膜症の人は、子宮を収縮させるプロスタグランジンという化学物質が多く分泌されます。このプロスタグランジンは分娩のときに陣痛を起こさせる物質ですが、ふだんの月経のときにも分泌されているもので、その働きによって月経血が体外に排出されます。
 子宮内膜症の人は、このプロスタグランジンが病巣からも分泌されるため量が多くなり、収縮がより強く起こって痛みが増すと考えられます。

子宮内膜症の自覚症状ベスト10
@月経時の下腹部痛
A月経時以外の下腹部痛
Bレバー状のかたまり
C腰痛
D排便痛
E腹部膨満感
F不妊状態
G月経量が多い
H性交痛
I疲労感や消耗感


普通の月経痛
月経の1〜2日前から月経が始まって2〜3日ごろの間に下腹部が痛む。出産後には痛みが軽くなる人が多い。

子宮内膜症の月経痛
年をおうごとにひどくなる。鎮痛剤が効かずに、日常生活に支障をきたすこともある。

下腹部痛・腰痛
月経の時以外にも痛みがあったら要注意
 子宮内膜症は、病巣が治る時に線維化して癒着という症状を起こします。卵巣や子宮、腸などに癒着が起きると、引っ張られたり圧迫されたりして痛むことがあります。月経が始まる1週間ぐらい前から痛みが増し、月経が終わっても痛みがなんとなくつづいているといったケースも多いようです。痛みは腰だけでなく、背中や股関節におよぶこともあります。


月経量が多くなる子宮腺筋症
 子宮内膜組織が子宮の筋層に入り込んで増殖する子宮腺筋症の大きな特徴として、月経過多があります。月経量は個人差があるとはいえ、大きめのナプキンが1時間ももたないほどという場合は、子宮腺筋症の可能性があります。
 ふつう血液は体外に出る時に固まりますが、月経のときは酵素が働き、固まろうとする血液を分解して、サラサラにして排出するしくみになっています。しかし、その酵素の働きが間に合わないほどの出血があると、レバー状のかたまりになります。ですから、レバー状のかたまりが増えてくるような場合も、何か異常があると疑い、産婦人科を受診したほうがいいでしょう。子宮筋腫がある場合も、月経量が多くなります。

不妊
チョコレート嚢胞は不妊への影響が大きい
 子宮内膜症の約半数の人が、不妊を訴えています。でも病巣のできる場所や程度はさまざま。不妊に影響を与えるかどうかも、この場所と程度によります。
 子宮内膜症が直接不妊に関係があると断定できるのは、卵巣に古い血液がたまって排卵のじゃまをすると考えられるチョコレート嚢胞のみです。実際にチョコレート嚢胞を取り除いた人の4割は、その後、妊娠するというデータもあります。

子宮内膜症があっても妊娠することは可能
子宮内膜症と不妊に因果関係は、まだわかっていない部分もあります。腹膜にできた軽度の腹膜病変は妊娠することで大量の黄体ホルモンのが分泌され、すっかり治ってしまうこともあります。
 不妊で悩む人は、普通の人よりもくわしい検査を受けるので、子宮内膜症が発見されやすいというだけで、不妊の人だけに子宮内膜症が多くみられるというわけではありません。
 ただ、不妊のいろいろな検査をしていって、原因が子宮内膜症と診断された場合は、主治医とよく相談して、妊娠が望める形の子宮内膜症の治療を進めていくようにしましょう。

不妊への影響
 チョコレート嚢胞のほかに、子宮内膜症の人は免疫異常や腹水にサイトカインという化学物質が多い桂子がみられ、それが原因となっているともかんがえられている

性交痛・排便痛
ダグラス窩深部病変があるとセックスのときに痛む
 子宮内膜症の半数以上の人に性交痛がみられます。これはお腹の中にしこりができたり臓器の癒着が起きたりして、ペニスを挿入して力が加わることで痛むものです。
 特に子宮内膜症がダグラス窩にあると、セックスのときに膣の奥のほうに激しい痛みを感じます。性交痛といっても、挿入するときに膣の入り口が痛むのとは違って、膣の奥に、思わず腰をひいてしまうような痛みがある、これが子宮内膜症の性交痛の特徴です。

パートナーによく病状を理解してもらう
 性交痛があると、どうしてもセックスをするのが苦痛になってしまうもの。また、痛むけれども赤ちゃんがほしいというつらい選択に悩まされるケースも多いようです。
 セックスの問題から、パートナーとの関係が悪くなってしまうこともあります。パートナーには子宮内膜症という病気のことをよく説明し、理解してもらうようにしましょう。

排便のときの痛みも子宮内膜症の特徴
 排便するときに、肛門の奥の方が痛むことがあります。これも子宮内膜症による病巣や癒着の影響と考えられます。
 排便時に痛むことから、トイレにいくことが恐怖になり、便秘になってしまうこともあります。また痔だと勘違いしてそのままにしてしまうことも。子宮内膜症を疑って産婦人科を受診する場合は担当医に排便痛についても、必ず話をするようにしましょう。


吐き気・他の症状
胃が収縮するために起こる吐き気
 月経時の不快な症状に吐き気や嘔吐があります。これ月経痛を起こるプロスタグランジンという化学物質の影響です。
 プロスタグランジンは平滑筋を収縮させる働きがあり、高温期の中頃から月経期にかけて分泌量が多くなります。子宮を収縮させるのと同じように、プロスタグランジンは胃も収縮させます。そのため吐き気がしたり、実際に嘔吐することになるのです。

下痢や便秘になる場合もある
 プロスタグランジンが多くなると、腸の収縮もふだんより強く起こります。そのため月経中は下痢になるというひともいます。
 一方、子宮の後ろ側の壁に子宮内膜組織ができると、そこが直腸と癒着して子宮が直腸のほうにくっついてしまうことがあり、(子宮後屈)そのため子宮が直腸を圧迫して逆に便秘になる場合もあります。

早期に発見するには
 自覚症状がなく、なかなか発見されない
 子宮内膜症はひとによって、まったく自覚症状がない場合もあります。腹膜病変などは、たとえあったとしても、閉経まで全く気付かずに過ごしてしまう人もいることでしょう。でも痛みもなく、不妊などの症状もないならば、特に治療する必要はありません。

月経痛が強くなってきたら子宮内膜症を疑ってみる
 もともと月経痛が重い人もいれば軽い人もいます。これは個人によってかなり違いがあります。月経痛があるからといって、子宮内膜症だとはかぎりません。でも、以前にくらべて急に月経痛がひどくなったという場合は、子宮内膜症の可能性を考えて、産婦人科を受診しましょう。
 また、性交痛や排便痛など、子宮内膜症で起こるいろいろな症状をよく理解し、もし自分に今までなかった症状が出てきたと感じたら早めに受診することをおすすめします。

妊娠を望んでいる場合は、早く治療を始めること
 妊娠を望んでいる人にとって、不妊の原因の一つである子宮内膜症は、早く気づいて治療を始める必要があります。
 子宮内膜症の診断はむずかしく、最初にかかった病院では発見されず、病因をかえたら子宮内膜症だと診断されたという人はおおぜいいます。不妊がある場合は、きちんと検査のできる病院を受診しましょう。

月経のときにだけ起こる体の症状に要注意
 子宮内膜症のできる場所によって、身体に起こる変化はいろいろあります。子宮内膜症が他の臓器にできることはまれですが、たとえば肺にできた場合は、血のまじった痰が出る、胃にできた場合は吐血する、直腸では下血する、膀胱では血尿が出るなど、さまざまな症状が出ます。手足にできて、あるきまった場所が定期的に痛んだり、腫れたりすることもあります。
 このような症状が月経のときにだけみられるとしたら、子宮内膜症の疑いがあります。おかしいなと思ったら、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

早期発見チェックリスト
 月経痛が以前よりも重くなった。
 セックスのときの痛みが以前よりも増した。
 排便痛があるようになった
 赤ちゃんを望んでいて普通に夫婦生活を過ごしているのに、2年以上妊娠しない。


子宮内膜症のソボクな疑問Q&A

Q 子宮内膜症は遺伝するの?
A 遺伝する要因があるかもしれません。
 子宮内膜症の人の中には、母親や姉妹も子宮内膜症だという人がいます。必ずしも遺伝するというわけではありませんが、背の高い親の子どもは背が高くなるというような、体型的な遺伝程度の要因はあると考えられています。
 母から子へ婦人科の病気になる体質が受け継がれるともいわれているので、もし近親に子宮内膜症の人がいる場合、月経痛がひどくなったなどの症状があったら、子宮内膜症を疑ってみることも必要です。

Q  初潮が早いと子宮内膜症になりやすいというのは本当?
A 月経回数が多いと、それだけ発症するリスクは高くなります。
 子宮内膜症は月経血の中に含まれる子宮内膜組織によって発症します。つまり月経回数が多ければ多いだけ、子宮内膜症になる可能性がふえるわけです。
 昔の平均初潮年齢は15才ぐらいでしたが、最近は栄養状態がよくなったため初潮年齢は若年化し、平均12才になっています。10代で子宮内膜症になる人も、昔にくらべてふえてきています。

Q 出産したら子宮内膜症にならないのですか?
A ならないとは言えません。
 出産をした人は、妊娠中から授乳中にかけて約1年半は月経が止まります。このぶん、出産していない人よりも子宮内膜症になる可能性が減るというだけで、月経があるかぎり、たとえ出産していても子宮内膜症にならないとは言えません。
 子宮内膜症は卵胞ホルモン(エストロゲン)で悪くなり、黄体ホルモン(プロゲステロン)でよくなります。妊娠すると大量の黄体ホルモンが分泌されるので、子宮内膜症の病状は一時的に改善されます。でもチョコレート嚢胞やダグラス窩深部病変が治るわけではありません。

Q 予防する方法はありますか?
A 月経を止めるしか予防法はありません。
 子宮内膜症は発症する原因がはっきりとはわかっていないので、予防することもむずかしい病気です。確実に予防するには、月経を止めてしまうしか方法はありません。ただし、ピルを服用すると子宮内膜が薄くなり、月経量が減少するため、子宮内膜症になるリスクが少なくなるという報告はあります。
 月経痛がだんだんひどくなりおかしいなと感じたら、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

月経困難症と月経前症候群
 特にびょうきではないのだけれど、月経中に普段の生活が送れないほどの病的な症状がある場合、これを「月経困難症」といいます。
実際、ひどい月経痛で産婦人科を受診する人の約8割がこの月経困難症であるといわれています。
 症状としては、腹痛、腰痛、頭痛などの痛みのほかに、吐き気、食欲不振、下痢、イライラなど実にさまざまです。子宮内膜症からくる痛みと似ていることから間違われることがあります。
 同じ月経に関する症状で、月経前症候群(PMS)というのもあります。これは月経が始まる1週間ぐらい前から、乳房がはる、体重がふえる、図うつや吐き気がするといった症状に加えて、イライラしたり、怒りっぽくなったり、眠くなったりと精神的な面にも症状があらわれます。
 月経困難症にしても月経前症候群にしても、月経周期から症状があらわれる時期は予測がつきます。鎮痛剤を飲んだり、ストレスを避けてリラックスするなど、早めに対処していけば、症状をある程度緩和させることができます。まずは産婦人科を受診し、症状の出る時期や程度をよく相談してみることがたいせつです。


血液検査は腫瘍マーカーを行う
腫瘍の存在や種類がわかる腫瘍マーカー
 体のどこかに腫瘍ができていると、血液中に、健康な状態では存在しない物質があらわれたり、ふだんからある物質でもその量が異常に増えたりします。この物質を腫瘍マーカーといい、子宮内膜症の血液検査では、CA125という卵巣がんの腫瘍マーカーの数値を調べます。腫瘍マーカーによって、腫瘍の有無だけでなく、種類や進行程度をする目安になります。
 血液検査では、ほかに貧血(血液中のヘモグロビン量の値が12g/?以下を貧血とする)や炎症反応なども調べます。

腫瘍マーカーで卵巣がんと子宮内膜症を鑑別
 腫瘍マーカーのCA125を調べると、正常な場合の数値は35U/ml以下なのに対し、子宮内膜症があると50U/mlを超える高い数値をあらわします。子宮腺筋症がある場合も数値は高くなります。
 超音波検査で卵巣の異常が見つかった場合には、カラードプラやMRIなどで嚢腫内の血流の状態をみて、チョコレート嚢胞か卵巣がんかの鑑別をします。
 また、子宮内膜症を薬で治療していくうえで、治療の経過をみたり手術後の再発を調べたりするときにも、この腫瘍マーカーの数値の変化を観察します。薬物治療を行うと、CA125の数値は、ほとんどの場合正常値まで下がります。もし薬物治療をしても数値が下がらない場合は、卵巣がんの疑いが出てくるわけです。
 ただしCA125は月経のときにも100を超える事があり、逆に子宮内膜症でも数値がはっきりと出ない場合もあります。数値だけを見て、かってに自己診断しないようにしましょう。

CA125の数値の目安(単位:U/ml)
正常 35以下
子宮内膜症 50〜120
卵巣がん・子宮内膜ガン300以上



子宮内膜症と不妊との関係
不妊原因の第1位は子宮内膜症
 定期的に夫婦生活があって、避妊をしていないのに2年以上妊娠しない場合を不妊といいます。夫婦10組のうち1組といわれるほど、不妊で悩んでいるカップルは多いようです。不妊が子宮内膜症の大きな症状であり、不妊の治療をきっかけとして子宮内膜症が見つかる場合も多いことは前述しました。実際、不妊症により腹腔鏡検査あるいは手術を行った患者さんの術後診断では、子宮内膜症が第2位の卵管障害の倍にもなるパーセントを占めて第1位になっています。
 ただ、子宮内膜症があると必ず不妊症になるかといえばそうではなく、子宮内膜症があっても妊娠する人はたくさんいます。月経がある女性の10人に1人はいるといわれている子宮内膜症ですから、ほとんど自覚症状もないまま過ごしている人も多いでしょう。不妊の原因の第1位とはいっても、子宮内膜症と不妊の因果関係は、まだはっきりしていないのです。

黄体機能不全
 黄体機能不全になると黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が十分ではなくなるため、高温期が短くなり、着装障害にもつながる。

多嚢胞性卵巣症候群
 卵胞の皮がかたくて、卵子を卵巣の外に排出できない状態。卵巣に多数の小嚢胞が存在する。

高プロラクチン血症
 出産後、乳汁を出す作用があり、排卵を抑える働きを持つ、プロラクチンというホルモンがたくさん分泌されてしまう。

クラミジア感染症
 STD(性感染症)の1つ。放っておくと子宮頚管、子宮、卵管…と炎症が広がっていく。

子宮奇形
 子宮が中で半分に仕切られていたりする形成異常。胎児の時期に性器がうまく形成されずに起こる。

不妊の原因
 不妊の原因となることはさまざまあげられますが、おもな原因は次のようなものです。
排卵障害…良い卵子が育たない、排卵しにくい。黄体機能不全や多嚢胞性卵巣症候群、高プロラクチン血症など、原因はいろいろ。
卵管障害…卵管が炎症で詰まったり、狭窄になっている。クラミジア感染症による炎症や、子宮内膜症も原因の一つ。
着床障害…受精卵がうまく着床できない。子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮奇形などが原因に。
子宮頸管通過障害・造精機能障害…精子がつくれない、数が少ない、運動性が悪いなど、男性側の原因。
精管通過障害…精子はつくられているのに、外にでてこられないなど、男性側の原因。
機能性不妊…男女どちらにも原因が見当たらない不妊。


なぜ、子宮内膜症で不妊になるの?

さまざまな要因が妊娠のじゃまをする
 不妊と子宮内膜症の因果関係がはっきりしていないように、なぜ、子宮内膜症が不妊の原因になるのかということも、いくつかの説があり、どれも一つの説だけでは子宮内膜症が起こす不妊を説明しきれません。
 様々な要因があり、そのどれか、あるいはいくつかがかかわりあい、妊娠の邪魔をしていると考えられます。

考えられる3つの大きな原因
 子宮内膜症による不妊の原因としていくつか説のある中で、まずあげられるものに、卵巣・卵管の機能障害という物理的な原因があります。卵巣のチョコレート嚢胞やおなかの中の炎症に伴う癒着などのために、卵管の通りが悪くなったり、卵巣での卵胞発育が障害を受けたりしてしまうのです。
 2つ目は免疫異常です。子宮内膜症の人の中には、抗核抗体や抗リン脂質抗体などの、自分自身の組織をやっつけようとする抗体(自己抗体)を持つ人がいて、これが不妊の原因になる場合もあります。
 3つ目は、腹水の影響です。腹膜病変のみの軽症の子宮内膜症でも、腹水のリンパ球の活動や分泌が亢進していて、それによって卵子と精子の受精や、受精卵の発育が障害を受けたりすることが知られています。マクロファージという細胞は活性化すると精子を食べてしまいますが、この細胞が増加したりするのです。
 また、子宮内膜症の人の腹水にはサイトカインといわれる化学物質が多い傾向がみられ、サイトカインはプロスタグランジンの放出を促します。このプロスタグランジンは平滑筋を収縮させる働きがあるため、卵管が強く収縮し、卵管采が卵子をうまくピックアップできないことから不妊になるのではないかといわれているのです。

自己抗体
 血液の中には、ウイルスや細菌、他人の臓器などの異物を認識して拒絶する体を守るための抗体が存在する。ところが、自分の組織も攻撃してしまう異常な抗体がある場合があり、これを自己抗体という。子宮内膜症の患者では、正常な人にくらべて自己抗体の陽性率が高いという報告があり、この自己抗体により受精や着床が妨げられる可能性がある。

プロスタグランジン
 高温期の中ごろから月経時にかけて分泌量が多くなり、月経時の痛みや不快な症状を引き起こす。

黄体化無破裂卵胞
 ふつう、卵胞は成熟すると破裂して卵子が卵巣の外に飛び出すが、子宮内膜症に伴う炎症による癒着で卵胞が破裂できず、中の卵子が飛び出せない状態。卵胞は卵子が中にあるのに黄体化するので、基礎体温は二相性となる。毎月起こるとは限らない。

子宮内膜症から起こる不妊の原因
1 卵巣・卵管の機能障害
1)卵管・卵管の機能障害
 1)卵管・卵巣周囲の癒着
 2)排卵障害  
  ・黄体か無破裂卵胞
  ・卵胞発育障害
2 免疫の異常
 自己抗体の出現

3 腹水の影響
 1)活性化マクロファージの増加
2)サイトカインの産生亢進

病変のある場所で違う不妊への影響
比較的影響が少ない腹膜病変
 全身にできる可能性のある子宮内膜症ですが、できやすい場所が3カ所あることをPART1で説明しました。病変のある場所により、症状が違ったように、不妊への影響のしかたも変わってきます。
 腹膜病変の場合、子宮内膜症としての症状も軽い場合が多く、不妊への影響も少ないようです。不妊症の人に腹腔鏡検査をすると腹膜病変が見つかることもよくありますが、腹膜にできるこの病変と不妊とは直接の因果関係はないと考えられます。
 腹腔鏡検査で腹膜病変が見つかった場合は、電気メスやレーザーで病変部を焼いて治療します。でも、放っておいても自然治癒し、またできては治癒するということを繰り返します。

排卵のじゃまをするチョコレート嚢胞
 卵巣に子宮内膜の組織ができて増殖するのがチョコレート嚢胞。嚢胞が大きくなっていくと卵巣も大きくはれ、排卵のじゃまをします。不妊への影響は最も大きいと考えられ、回復、あるいは腹腔鏡手術でのう胞を取り除けば、4割程度の人が自然妊娠できます。
 また、手術のほかに、膣から入れた針で嚢胞にたまっているドロドロになった血液を吸い取り、そのあとアルコールを注入して内膜組織の再生を防ぐ、アルコール固定療法という方法もあります。
 この方法は体への負担が少なく、おなかに傷が残らないということが大きな長所ですが、両方の卵巣に嚢胞があると、治療に時間がかかってしまうという短所もあります。
 最近では、腹腔鏡手術がどんどん進歩し、数もふえていますが、まだアルコール固定療法も有効な治療法の1つです。たとえば、何度もチョコレート嚢胞を繰り返す場合など、そのたびに手術をするわけにはいかないので、アルコール固定を行います。

性交痛が妊娠のじゃま
ダグラス窩深部病変
 ダグラス窩深部病変は不妊症とは直接関係がないといわれています。まったく自覚症状がない人もいますが、とても強い性交痛がある人もいて、そのような場合、性交自体が苦痛になってしまうことが大きな問題です。
 痛みの解消のために手術で癒着をはがし、病変部を取り除きます。開腹しても見にくく、手術もやりにくい場所のため、腹腔鏡での手術が主流となっています。

子宮腺筋症と不妊
 子宮内膜症とは別の病気として扱われている子宮腺筋症ですが、できた部位や大きさにより、不妊の原因となる受精卵の着床障害を起こすので、治療や手術が必要です。幸いなことに一部分がふくれる局所型が多いので、その場合は手術で病巣を切除します。病巣を切除したあとは、痛みなどの症状もよくなり、妊娠率も上がります。ただ、手術をしても、再発する可能性が高いので、不妊に悩んでいてなおかつ子宮腺筋症の人は、手術から再発までのきかんを不妊治療にあてるといいでしょう。

不妊症の治療と子宮内膜症の治療
 子宮内膜症の治療が不妊症の対症療法になる
 不妊症の治療は通常、排卵誘発と媒精の2つの組み合わせで行われます。
 排卵誘発は















































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