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不妊症
ひとりで悩まないでください、医師に相談してみましょう。

「不妊症」について正しい知識を持ちましょう
 不妊症というのは、妊娠を願っているカップルが一定の期間、妊娠できないでいる状態をいいます。
その一定期間ってどのくらい
 以前は2年以上の不妊期間がある場合に不妊症と判定していましたが、このところ、結婚年齢が上がって2年では実情に合わなくなり、1年以上不妊期間があるケースを不妊症と考えるようになってきました。現在、日本では赤ちゃんを望みながら恵まれず、悩んでいるカップルが200万組もいます。けっして珍しいことではないのですから、人知れず悩んだりしないで、専門医に積極的に相談しましょう。
 不妊症は当然、女性側に原因がある場合と男性側に原因があるケースに分かれます。そのパーセンテージは女性に原因がある場合が50%、男性が40%とされています。残りの10%は残念ながら、原因がはっきりとわからないケースです。不妊症というと、女性側の原因ばかりが問われがちですが、男性が原因であることも想像以上に多いのです。検査を受けるときはパートナーといっしょにが原則です。
 不妊症について正しい理解を深めていただくためには、まず、妊娠がどのようなメカにズのもとに成立するのかを知ることが大切です。そこから話をはじめましょう。
 卵巣のなかには15万〜40万個の卵子が卵胞細胞に含まれるかたちで入っています。このなかから月に1個が排卵されるわけですが、これをキャッチするのが卵管の卵管采と呼ばれる器官です。子宮体部から左右の卵巣に向かって伸びているのが卵管で、卵管采は先端にあってラッパのような形をしています。
 排卵が近づくと卵管采は卵巣にかぶさるようになり、排卵によって飛び出した卵子をキャッチし、卵管の中央部にまで運びます。
受精が行われるのがここ。
 待ち受ける卵子に向かって射精された精子が突進してきます。卵子の周辺までたどり着ける精子の数は200個程度といわれますが、もちろん、卵子と結合して受精となるのはただの1個。
 精子が卵子のなかに入ると、卵子を包んでる透明な殻が閉じて、ほかの精子の侵入をシャットアウトします。
 受精した卵子(受精卵)は細胞分裂を繰り返しながら、卵管を子宮に向かって進み、子宮のなかに送り込まれますが、このとき子宮内では内膜がふかふかの状態になり、受精卵の受け入れ態勢を整えています。子宮に到達した受精卵が子宮内膜に潜り込むように安定すると(着床)妊娠が成立します。
 このように妊娠は排卵、射精、受精、着床というプロセスに支障をきたし、妊娠にいたらないのが不妊症ということになります。

さまざまな不妊症の治療方法
 不妊症治療の方法には「タイミング法」「人工授精」「排卵誘発剤による方法」「体外受精」があります。このうち、人工授精法は配偶者同士の卵子、精子を用いるもの、凍結保存精子を使うもの、配偶者以外の精子を用いるものに分かれます。それぞれについて簡潔に説明していきましょう。
タイミング法
 各種の不妊症検査の結果、異状がないと判定されたケースで行う方法です。排卵日を特定し、もっとも効果的なタイミングでセックスをもつようにアドバイスするのがこれ。排卵日を予測する検査結果をもとに「命中率」を最大限に高めようとするものです。

人工授精法-配偶者同市
もっとも初歩的な府に治療であるタイミング法を何度か試してみて妊娠しなかったケースで行う方法。排卵日を特定し、その日に人工授精を行います。精子はマスターベーションで採取しますが、自宅採取で持参してもかまいません。さいしゅした精子はパーコール液による洗浄、スイムアップ法などによる処理を施しますが、処理方法は実際に精子を観察してもっとも適切なものを選択します。この方法はまた、頸管粘液に問題があるケースや抗精子抗体が陽性というケースでも有効です。
 ちなみに、1回の人工授精での成功率は4〜5%とされています。ずいぶん率が低いと感じるかもしれませんが、人工授精による妊娠を試みるのは、セックスではどうしても妊娠しなかったというケース。それを考えれば、希望は十分持てます。
人工授精法-凍結保存精子によるもの
 精子に問題があってどうしても妊娠が不可能なケースでは、配偶者から精子の提供を受けて、人工授精を行うこともあります。精子の提供者については知らされません。

排卵誘発剤による方法
 排卵に問題があるケースは排卵誘発剤を用います。排卵誘発剤については、赤ちゃんがたくさん生まれる多胎、卵巣過剰刺激症候群などの副作用を心配する声があるのは確かです。しかし、投与法に細心を期し、超音波検査などで綿密なチェックを行いながら用いる限り、副作用は大幅に軽減できるといえます。
 用いる誘発剤には内服するクロミッド、セキソビット、注射によって投与するHMG製剤、純粋FSH製剤、hCG製剤などがあります。
 クロミッドは、下垂体から分泌される卵胞刺激ホルモン(FSH)の分泌量を増やし、卵胞成熟を助ける内服薬です。月経開始5日目から5日間、当初は1錠ずつ服用します。その後、様子をみながら必要なら3錠まで量を増やします。誘発剤の代表的なものですが、頸管粘液の分泌を抑制する作用がわずかながらあるのが、欠点といえます。なお、クロミッドを内服した場合の人工授精の成功率は7〜8%とされています。
 セキソビットは、クロミッドに比べて頸管粘液の分泌抑制が小さい内服薬。月経開始5日目から飲みはじめ、服用日数は状況によって調整されます。排卵を促進する効果としてはクロミッドに劣ります。
 注射で投与するHMG製剤は、下垂体ホルモンであるFSH(卵胞刺激ホルモン)とLHによって使い分けられます。注射剤には卵胞の発育を促し、成熟卵子の質を高め、受精能力をパワーアップさせる効果が期待できます。HMG製剤を用いた場合の人工授精成功率は12〜13%。
 純粋FSH剤は、ほとんどLHを含まないFSH製剤で多嚢胞卵巣症候群の女性には有効だとされています。
 hCG製剤は、排卵誘発剤の使用によって排卵が誘発された卵胞を排卵させる作用を持つもので、LHと同じはたらきをします。

体外受精
 体外受精とはからだの外で卵子と精子を受精させ、受精卵(胚)を子宮に戻す方法です。”対外”ということで違和感や不安を持つ人がいるかもしれませんが、受精のさせ方以外は、通常の妊娠と少しも変わりません。胎児に異常が出る可能性も同じです。
 これまでお話ししてきたような不妊治療を試みて、いい結果が出なかったケースでは体外受精が有効だといえます。高齢で不妊症の人、両側卵管閉塞症の人、男性側に妊娠しない原因がある場合、原因がはっきりわからない不妊症…などは体外受精を視野にいれてはいかがでしょう。もちろん、本人が希望し、納得して受けるということが大原則です。
「体外受精は最後の手段だから40歳過ぎてから考えよう」
 そんな思いでいる女性もいることと思います。しかし、体外受精を最後の手段というふうに悲観的に捉えないでください。すぐれた不妊治療の方法のひとつ。それが体外受精なのです。また、できれば高齢にならないうちに取り組むほうがいいということも知っておきましょう。
 1回の体外受精で妊娠する確率は30%程度ですが、40歳を過ぎた女性ではこれが10%程度にまで下がってしまいます。卵子は30歳を超えると質的な低下が激しく、成功率にも影響してきます。また、受精には成功しても、子宮に着床させることがうまくいかないということも考えなければなりません。子宮も年齢が上昇するとともに機能的な低下を免れないからです。
「あと5年早かったら…」
 そんな後悔を残さないためにも、パートナーとじっくり話しあったうえで早めに決断することが大切ではないでしょうか。
 体外受精の流れはほぼ次のようなものです。
 準備をはじめるのは、体外受精の約3週間前からです。だいたい月経がはじまってから21日めくらいから点鼻薬を使って、からだのなかで自然に分泌されるホルモンを抑えます。これは純粋なホルモンだけで卵胞の成長を促して数を増やし、質を高めるためです。
 その後次の月経開始3日目から毎日、排卵誘発剤を注射します。この間、超音波検査で卵胞の様子を見守り、最大直径が20ミリになったところで、血中ホルモン値を測定し、採卵日(卵子を取り出す日)を決定します。
 採卵の方法は膣式採卵法と呼ばれるもの。採卵にかかる時間は15分程度ですが、痛みがないように麻酔薬をつかいますから、採卵後は2時間から3時間、病院で安静にしてから帰宅することになります。入院の必要はありません。
 その後、いよいよ体外受精となるわけですが、受精したかどうかの確認は精子と卵子を結合させた翌日に行います。受精卵は2日めに2〜4細胞期、3日目に4〜8細胞期という状態を経て、4日目に8〜16細胞期に入り、5日目には桑実胚、6日目に胚盤胞と呼ばれる状態に育っていきます。受精卵を子宮に戻す(胚移植)のはふつう、2日目、あるいは3日目ですが、受精卵の状態および子宮内膜の状態によって多少の差異はあります。もっとも適切な時期を主治医が判断します。
 それぞれの不妊治療の費用は以下のとおりです。ただし、不妊治療の場合は自由診療となりますから、費用は保険適応を除き、あくまで目安の値段と考えてください。
 ・排卵誘発内服薬…1錠約30円程度(保険適応)
 ・排卵誘発注射…1回薬1000円〜1500円程度(保険適応)
 ・人工授精…約2万円程度
 ・体外受精…約30万円程度(採卵、麻酔、受精卵培養、胚移植、投薬)

基礎体温をつけることが大切です。
 基礎体温をつけ、その曲線をチェックすることは、排卵がおきているかどうかを知る最も基本となる方法です。基礎体温に打ちえの正しい知識を身につけておきましょう。
 基礎体温とは、体温が変化するような状態にない時の体温のことをいいます。たとえば運動などからだを動かせば体温は上がりますし、食事をしても体温の上昇がみられます。また、驚きや悲しみといった精神的な変化も体温に影響を与えます。
 1日のうちでそうした体温に影響を与える要素がないのは、目覚めてまだベッドに横になっているとき。この時間帯に計った体温がお基礎体温です。そこで基礎体温は「覚醒時体温」ともいわれます。
 基礎体温の測定には婦人体温計を使います。目盛りが見やすくなっている婦人体温計なら、微妙に変化する基礎体温も正確に計れるからです。
 基礎体温は、毎日、測定することが原則ですが、必ず一定の時間にはからなければいけないということはありません。「目覚めたときにベッドのなかで計る」と覚えておきましょう。4時間以上の睡眠がとれていれば問題はありません。婦人体温計はベッドの脇など、手を伸ばせばすぐ届くところに置いておくのがいいでしょう。
 測定時間は5分間。婦人体温計の水銀の部分が下の裏側に当たるようにくわえて計ります。
 婦人体温計には「摂氏(C)]の目盛りと「OV]の目盛りが刻まれています。摂氏の目盛りは1度の間が20等分されています。36度と37度の間に20の目盛りがあるわけですから、2目盛りが1分になります。
 一方、OV目盛りは35・5度から38度の間を50等分してあり、1目盛りが1です。図の場合は25と判定します。
 測定した基礎体温の数値を記入するのは基礎体温表。その日の数値を黒点で記入し、翌日の数値の黒点とを線で結びます。これでできる折れ線グラフのような曲線を基礎体温曲線と呼びます。注意が必要なのは、体温に影響を与えるような変化があったとき。眠れなかったとき、風邪などの熱が出る病気にかかったとき、排卵誘発剤やホルモン剤を服用したとき…などがそれにあたりますが、その際は必ず、備考欄にその旨を記入するようにします。
 月経のあった期間は赤く塗りつぶすか「×」印をつけます。月経がはじまった日から次の月経の前日までが月経周期。月経のはじまった日が月経周期の第1日となります。体調の変化もわかるように記入しておきましょう。たとえば、中間に痛みがあったら「△」、不正出血がみられたら「▲」、セックスをしたときは「○」、おりものに変化があったら、「+」といったぐあいです。
 1カ月以上、基礎体温を測り、表に記入していくと、体温が低い時期と高い時期があることがわかるはずです。ふつう36・7度C(OV24)付近を境にそれより低い低温期と高い高温期に分かれます。月経周期の前半が低温期、後半が高温期です。
 曲線がこのように変化している場合は排卵が起きていると考えられます。排卵日は低温期の終わりに少し体温が下がった日。翌日からは体温は上がり高温期に入ります。
 一方、基礎体温曲線に上下の変化がほとんどなく、36・7度C以下の低温期がずっとつづくというケースがあります。これは月経があるにもかかわらず、排卵が起きていないことを示しています。この状態は「無排卵性月経」と呼ばれます。
 無排卵性月経の原因は、ストレスやダイエット、不規則な生活などが影響して、排卵に必要なホルモンが分泌されないことだと考えられています。排卵がないわけですから、この状態では妊娠しません。
 排卵にはエストロゲンという卵胞ホルモンとプロゲステロンという黄体形成ホルモンが関わっています。
 エストロゲンは月経が終わるころから分泌量が増え、排卵の直前に最も多く分泌されます。それにあわせて分泌されるのがプロゲステロンで、両者の相互作用で排卵が起きるのです。無排卵性月経ではプロゲステロンが分泌されず、エストロゲンの作用で月経のみが起こっています。
 先にあげた原因によって、脳の視床下部の機能がうまく働かず、プロゲステロンを分泌させる指令を出せなくなる、というのが無排卵性月経のメカニズムです。
 無排卵性月経の症状としては、月経が10日以上もつづく、出血量が少ない、生理周期が短いなどがあります。無排卵月経の状態では妊娠しないでかではなく、貧血を起こしたり、無気力感や不安感にとらわれやすいともいわれています。
排卵誘発剤やホルモン剤を使った治療法がありますから、婦人科の診断を受け、治療に取り組みましょう。
 基礎体温に低温期と高温期があれば、妊娠は可能ですが、排卵された卵子の寿命は約24時間ほどだといわれています。また、精子の受胎能力は3日間ほどあるとされますから、排卵日の3日前から排卵日翌日までの5日間が妊娠可能な日ということになります。ただし、可能性がもっとも高いのは排卵日およびその前日です。
 基礎体温のほかにも排卵日を知る方法はあります。「排卵日検査薬」がそれ。検査薬は尿でチェックするタイプと唾液でチェックするタイプの2種類で、前者のほうが安価です。検査薬には「判定窓」と「終了窓」があり、それぞれの窓にでたラインの色の濃淡で排卵日を判定します。判定窓のラインが終了窓のラインより薄ければ陰性、同じか濃ければ陽性。陽性になった日と翌日がもっとも妊娠する可能性が高いといえます。
 排卵日検査薬は、前述したプロゲステロン(黄体ホルモン)の有無をチェックすることで、排卵日を知ろうとするものです。ただし、プロゲステロンは分泌される期間が36時間ほどと短いため、必ずしも尿の中にある間に検査できるとはいいきれません。検査を排卵前後の12時間ごとに行わないと、分泌の有無がわからないこともあります。基礎体温の測定を継続しながら、予備的に使用するという姿勢でいるのがいいと思います。


異常を感じたら、すぐに婦人科へ
 不妊症になる原因はさまざまです。不妊につながりやすい病気の一つが子宮内膜症。
 子宮内膜が子宮内膣以外の場所にできて増殖するものですが、不妊に悩む女性の約30%はこの子宮内膜症だといわれています。
 子宮内膜症が卵巣や子宮腺筋、卵管開口部などで起こり、組織が癒着すると不妊の原因になります。
 自覚症状がない場合もありますが、生理痛やセックス時の痛みなどを感じるケースも少なくありませんから、異常を感じたら婦人科で診断を受けてください。
 生理不順や排卵障害を引き起こす多嚢胞性卵巣症候群も不妊の大きな原因となります。
これは成熟卵胞になる前に卵胞の発育が止まり、卵巣の中に排卵しない小さな嚢胞がたくさんできる病気ですが、排卵障害が起きるため妊娠できなくなります。
 多嚢胞性卵巣症候群は、超音波検査やホルモン負荷テストで診断が下され、治療には排卵誘発剤が使われます。誘発剤の投与法や投与するケース・バイ・ケースですが、通常は月経がはじまって3日目ころから1日おきに注射によって投与します。注射は3回ほど行い、超音波検査で様子を確認しますが、ときにはたくさんの卵胞が一気に発育する過剰反応がみられることもあります。
 手術による方法としては、卵巣表面に多数の穴を開けて治療し、自然排卵を起こさせるというものがありますが、効果が短時間しか持続しないというデメリットもあります。適切な治療をつづければほとんどのケースで妊娠できるようになりますから、医師と相談しながら根気よく治療に臨みましょう。
 排卵障害の原因になる病気としては、乳汁漏出症もあります。文字通り、乳頭から白い分泌物が漏れ出る症状をきたすものですが、ほとんどの場合、自覚されないようです。原因はプロラクチンというホルモンの血中濃度が高くなることです。プロラクチンは乳腺刺激ホルモンとも呼ばれ、通常は出産後に分泌量が増え、おっぱいの出を促す働きをします。妊娠していないときには、このプロラクチンの血中濃度は低いのですが、なんらかの原因で濃度が異常に高くなる高プロラクチン血症が起きることがあり、その約90%に乳汁漏出がみとめられるとされます。
 プロラクチンは1日のうちでも濃度変化が激しく、正確に病気を診断するにはTRHテストが必要です。これはTRHというプロラクチンの産出を促すホルモンを注射して、30分後、60分後にプロラクチンを測定するというもの。高プロラクチン血症がはっきりみとめられた場合は、乳汁分泌抑制剤が投与されます。抑制剤は内服です。
 また、最近増加の一途をたどっているクラミジア感染症も進行すると卵管閉塞を引き起こし、不妊症の大きな原因になります。感染しても初期段階では自覚症状が出ないことが多く、ひそかに進行してしまうことが少なくありませんから、検査で発見し早い段階で治療を受けることが必要でしょう。
 いずれにしても、子宮や卵巣の病気は不妊症の引き金にもなりますから、異常を感じたら先延ばしにすることなく、婦人科で診断を受けてください。その結果、なにも問題がないということなら安心できるのですから…。

ブライダルチェックを受けてみよう
 あなたはブライダルちぇくという言葉を聞いたことがありますか?ブライダルという言葉から結婚に関わりあるチェックらしいということは想像できると思います。そう、ブライダルチェックとは、結婚前に婦人科系の病気がないかどうかを調べることをいいます。結婚後は当然、妊娠ということが想定されますから、妊娠中になりやすい品稀有tの検査や、妊娠中に感染すると胎児の異常の原因になりかねない風疹の抗体があるかどうかの検査なども行われますが、もちろん、血液検査、性病の検査、性感染症の検査といったものも検査項目に含まれています。いわば、婦人科系の人間ドックという感じです。
 とくに最近はクラミジアなどの性感染症にかかる女性が急増しています。いつパートナーから感染しないともかぎりませんし、パートナーにうつさないためにも、一度受けておいてはどうでしょう。
 ちなみに、ブライダルチェックでの主な検査項目は次のようなものです。
・血液検査…血液型をはじめ、肝臓、腎臓機能を調べるため。また、梅毒の有無も判定。
・貧血検査…妊娠中になりやすいのは前述のとおり。流産の原因にもなる。
・風疹抗体価検査…妊娠中の風疹感染は胎児の異常の原因。流産の原因。
・レントゲン検査…心臓、呼吸器系の機能を調べるため。
・HIV抗体検査…エイズ感染を調べるため。正確に判定されるのは感染後、2カ月以上経過してから。
・B型管炎抗体検査…B型肝炎ウイルスを保有していないこどうか調べるため。
・クラミジア検査…感染していると不妊の原因にもなりかねず、出産時に赤ちゃんが感染する。
・ドキソプラズマ検査…ドキソプラズマは寄生虫。妊娠中に感染していると胎児に悪影響が出る。
・子宮卵巣部超音波検査…子宮筋腫や卵巣腫瘍の有無を調べるため。
 検査費用は内容や検査項目によって異なりますが、10項目程度の検査で3万円前後が目安でしょう。


子宮・卵管・頸管のチェック
子宮
 子宮は受精卵が着床する重要な器官ですが、妊娠中絶や流産の手術の後に子宮内膣の癒着が起きたり、結核性子宮内膜炎や子宮筋腫、子宮の奇形などがあると、着床障害が起きることがあります。子宮の機能を調べるための検査が子宮卵管造影です。
 子宮卵管造影では、子宮内に造影剤を注入して子宮のかたちや卵管のとおり具合をレントゲンで観察します。卵管は排卵された卵子をキャッチし、受精させ、受精卵を子宮に送り届ける大切な器官。ここに障害があると妊娠は困難です。卵管造影は、卵管のとおりをよくしますから、それまで妊娠しなかった女性が検査後、3カ月で妊娠したといったケースも少なくありません。
「でも、卵管造影は痛いってきいたけれど…。痛い検査は受けたくないなぁ」
 そんなイメージを持っている女性がいるかもしれません。しかし、それは大きな誤解です。卵管造影はほとんど痛みをともなわない検査ですし、かりに痛みがあるようなら鎮痛剤を使いますから、なんの心配もありません。
 検査を行うのは月経5日目から10日目の間。10分程度ですむ検査ですが、当日は昼食を控えるようにしてください。翌日にレントゲンを撮って造影剤の広がり具合を観察します。

卵管
 卵管の働きについてはすでに説明したところですが、卵管炎を起こしていると、卵管が閉じてしまい卵子が卵管内に入れなくなったりします。これも不妊症の原因になります。卵管炎の原因は卵管水腫やクラミジアへの感染。
 また、子宮内膜症の場合は、卵管開口部(卵管采)に癒着がみられることがあります。卵管采はラッパのようなかたちをしており、卵子をキャッチする役目を担っている器官ですから、癒着があると卵子がキャッチできなくなります。
 もちろん、卵子をキャッチするところを確認することはできませんが、腹腔鏡検査でおなかのなかをよく観察することが必要です。実際、原因がよくわからない不妊症のケースでは、卵管采が卵子を上手にキャッチできないことによるものという考え方が主流になています。
 腹腔鏡検査では、おへその下から直径訳5ミリの細いスコープを差し込んで、子宮や卵巣、卵管の状態を調べます。全身麻酔で行いますから、痛みを感じることはありません。この検査では同時に卵管に水をとおしたり、腹腔内を洗浄しますから、検査後数カ月で妊娠することもあります。手術時間は1〜2時間程度。ふつう3日間の入院となります。
「おなかに穴を開けるんでしょう。傷跡がきにならないかしら?」
 当然の疑問ですが、前述したように挿入するスコープの直径はわずか5ミリ、傷跡はほとんどきになりません。からだへの負担も軽く、退院したらすぐにふつうの生活に戻れます。

頸管
 頸管は子宮の入り口にあたります。ここから分泌される頸管粘液も妊娠するうえで重要な役割を果たしています。排卵日が近づくと、頸管から頸管粘液が分泌されますが、セックスの後精子はこの頸管粘液のなかを泳いで子宮に向かうのです。
 ですから、頸管粘液の分泌がよくなかったり、精子と相性が悪かったりすると、セックスでは妊娠しにくく、人工授精が必要になります。粘液の検査は大切です。
 検査法はフューナーテストと呼ばれるものや血液検査です。ヒューナーテストとはセックスのあった翌日に頸管粘液をとり、顕微鏡で観察するもので、これで精子との相性がわかります。血液検査では抗精子抗体を測定します。抗精子抗体は最近、不妊症の原因として注目を浴びているもので、女性がこれを持っていると、精子を遮断してしまうことになり、受精障害を起こします。抗体がある場合には人工授精、体外受精による妊娠を試みることになります。
 それぞれの検査費用は以下のようになっています。
・子宮卵管造影…約3000円程度(保険適応)
・腹腔鏡検査…約10万円程度(保険適応・入院費込)
・ヒューナーテスト…約500円
・抗精子抗体測定…約7000円(保険適応外)

排卵機構もチェックしてみます
 妊娠に絶対かかせないのが「排卵が行われる」ことです。排卵日は基礎体温でわかりますが、より正確を期すために血中ホルモン検査、超音波による成熟卵胞測定、尿中LH判定、頸管粘液検査などを行います。いずれも排卵日を予測するものです。
 血中ホルモン検査は、排卵直前にエストロゲンと黄体かホルモンを測定するものですが、これによって排卵日が予測できます。超音波による検査では発育してきた卵胞をみてその大きさから排卵日を測定します。卵胞が20ミリに達すると排卵直前と考えられます。 
 排卵直前におしっこのなかの黄体ホルモンを測定するのが尿中ホルモン検査。超音波検査との総合判断で、かなりの確率で排卵日がわかります。
 頸管粘液検査はおりものを調べるものです。排卵直前になると、ほとんどの女性はおりものの量が増えてきます。これは精子がスムーズに子宮内に入れるようにするための変化です。おりものの構造もふだんのものとは違ったものになり、精子が泳ぎやすい環境づくりをするのです。そのため、顕微鏡検査でおりものの変化をみると、排卵前後かどうかの判定がある程度つくわけです。
 排卵が行われるのは、通常月経がはじまってから12〜15日目ですから、排卵チェックの検査はその時期に受けましょう。
 排卵には多くのホルモンが深く関わっています。各ホルモンが分泌される器官は、視床下部、下垂体、卵巣です。たとえば、視床下部からはGn-RHと呼ばれる、黄体ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を促すホルモン、TRHという甲状腺刺激ホルモンや乳汁分泌を促すホルモンが分泌され、下垂体からは卵胞刺激ホルモン(FSH)や黄体ホルモン(LH)などが、卵巣からはエストロゲン、プロゲステロンが分泌されます。
 これらのホルモンの分泌が正しく行われることが排卵の条件。その条件が整っているかを調べる検査が、ホルモン負荷試験と呼ばれるものです。このテストではLH-RH負荷をかけることで、LH・FSHの反応を測定し、視床下部、下垂体、卵巣のどの部分に異常があるのかを調べます。
 たとえば、多嚢胞性卵巣症候群などが原因で排卵障害を起こしていると、LHの過剰反応が認められます(FSHは正常)し、卵巣自体に機能障害があると、FSH・LHとも過剰反応を示します。このテストは月経がはじまって2日目から5日目までに行います。
 なお、検査費は以下が目安です。
・超音波検査…約1000〜1500円(保険適応)
・血液ホルモン検査…約700円〜1000円(保険適応)
・尿中ホルモン検査…約500円程度(保険適応)
・頸管粘液検査…約300円程度(保険適応)
・ホルモン負荷試験…約6000円程度(保険適応)


パートナーのチェック
不妊症のうち男性側に原因げあるケースは約40%にものぼります。
その主なものは乏精子症、無精子症、精子無力症、精巣静脈瘤、勃起不全症、心因的要素などです。どのような症状かおよそ想像はつくと思いますが、乏精子症は精子の数が少ないもの、無精子症はまたく精子がないもの、精子無力症は精子の活動能力が弱いもの、精巣静脈瘤は陰嚢表面の静脈に瘤ができるもの、です。また、勃起不全はペニスが勃起しないためにセックスができない状態、心因的要素は不安やセックスへの嫌悪感など、さまざまな精神的な理由でセックスができない状態です。
 男性のチェックとしては精液検査を行います。方法は3〜5日間禁欲して、マスターベーションで精子を採取し、顕微鏡で観察します。正常な精液の基準をWHOでは次のように定めています。
・精液量…2ミリリットル以上
・精子数…20000万/ミリリットル以上
・運動率…50%以上
・奇形率…50%未満

なお、病院で精液を採取するのに抵抗があるという場合は、自宅で採取して持参することも可能です。ただし、採取後、おそくとも2時間以内に検査が行えるという条件付きです。
 男性はなかなか不妊症の検査を受けたがらないのが現実ですが、妊娠にはパートナーシップがとても重要です。二人三脚で妊娠を実現するという姿勢を持ちましょう。



こんな症状ありませんか?
ここでは、こころの病気にかかると現れやすい症状をあげました。
個々の症状のあとには、関連のある病気をあげてあります。(太字が最も関連性の高い病気)。思い当たる症状があるなら、ひとりで悩んでいないで、早めに精神科医に相談しましょう。

落ち込む
気分が落ち込み、気持ちが晴れない。何をするのも嫌だ。
 仕事や日常生活で失敗や嫌な出来事があり、憂鬱なムードになることはよくあること。ところが、それが長引く、あるいは特別な理由もないのに、憂うつで気分が重苦しく、不安感やイライラが続いている、朝おきられない、外出できない、人と話すのがつらい、食事もとれない、家事をするきも起きないなど行動面にも変化が現れてきた。
 また、引っ越し、転勤などの環境の変化のあとや、長年患った病気がよくなったあとに、憂うつな状態が続いている。

朝、落ち込む
朝になると気分がふさぎ、新聞やテレビを見る気も起きない
 朝、目覚めたとたんに疲労感があり、嫌な気分になる。家族と話をするのもおっくうで、朝食を食べる気も起きず、日課のように見ていた朝のニュースや朝刊に目を通すのが嫌になった。昼頃から少しずつこうした気持ちが薄れ、夕方になるとかなり楽になるという毎日が続いている。

自信喪失
これまでの自分を恥じ、一方的に自分を責める。自信がなく、将来も悲観的にばかり考える。
 気分が落ち込むと、自分の過去、現在、未来が一切無意味で価値のないように思われてならなかったり、「価値のない自分なんか死んでしまった方がよいのではないか」という気持ち(自己否定感情)がおこることがある。 
 また、ちょっとした周囲の言葉にひどく動揺したりする。自分の主体性がなくなった、他人に惑わされやすくなったと感じる。

物忘れ
待ち合わせ場所や時間を忘れることがある。また、ある一定期間の記憶が消えたり、まったく思い出せないこともある
 度忘れは、誰でも普通に起こることだが、最近、待ち合わせ時間や場所が急に思い出せなくなる、電車を乗り過ごすなど、度忘れが激しくなったような気がする。
そのために家族や友人、会社の同僚、上司などから文句を言われたことがある。
 また、大勢の人と一緒に自分が写っている写真を見ても、自分が探し出せないことがある、身近にある物の名前が出てこないこともある。
 特定の出来事を境に、それまでの一定期間の記憶がとんでいたり、またはまったく思い出せない(逆行性健忘)。自分に関するいっさいのことを忘れてしまった。(生活史健忘)。

決断できない
買い物をしても決められない。職場の会議で発言できない
 たとえば主婦の場合、あらかじめ買うものを決めて買い物に出かけても、いざ店頭に行くとあれこれ迷い、結局買わずに帰る。食事の献立が決められない、料理や掃除の手順に迷うなど、簡単なことでも決断できなくなった。
 また、家族や友人との話の中で決断を迫られると、頭の中が混乱してしまい、結論が出せないことが多い。
 会社員の場合では職場の会議で発言ができない決済がだせないことがある。
 その結果、気ばかり急いでひどく焦ったりする。

無感動
何を聞いても見ても感情がわかない。無感動になった。
 それまで好きだった趣味をやっても楽しくない、満開の桜を見ても少しも美しいとは思いない、音楽や映画を見ても感動しない。
 涙もろい性格だったのに、悲しドラマや映画を見ても七井も感じなくなったなど、どんなことに対しても興味がわかず、喜びや悲しみといった感情がわかない。考えてみると、このところ一度も笑ったことがない。こうした状態がとても苦痛に感じる。

 おっくう
着替え・食事・入浴など、日常生活で必要最低限のことでもすべておっくう
 朝起きられない、起きても食事をする気が起きない、着替えも、顔を洗う気も起きないなど、日常生活で最低限の行動さえ、しようとする気が起きない。こうしたことに気ばかり焦り、自分を責めることもある。部屋も散らかり放題。何かしなければならないと思うのに、行動に移せない。新聞や本を読んだり、テレビをみるのも面倒で、ただ、ぼんやり過ごすようになった。頭の中で何かを考えるなど、とてもできない。こうしたことを自分の怠慢心からだと、無理に行動しようとしても、まったく気持ちがついていかず、だらだら毎日を過ごし、エネルギーが枯れてしまった感じがする。

イライラ感
将来のことが気になりイライラする。じっとしていられない感じ
 将来のことが気になり、気がせく感じ。居ても立っても居られずウロウロしたり、ジリジリとした苛立ちを感じる(焦燥感)。これからどうなるのだろう、という不安感を伴うことが多い。

集中力の低下
テレビを見ても、好きな本を読んでもまったく集中できず、頭に入らない
 新聞や本を読んでも、テレビを見ても内容が頭の中にインプットされない。何かを考えようとすることが苦痛で、努力しなければ考えが浮かばない。
 家事や仕事に取り掛かる気が起きず、何とか取り掛かっても根気がなく、集中できず、「自分だけが理解できない」「ボケてしまったのか」と焦ることがある。
 また、職場でひとつの仕事をしていても、それが何の仕事なのかわからなくなる、料理や掃除をしていても、なぜそうしているのかわからなくなることがある。

疲労感
理由もないのにだるさが続き、寝ても寝ても疲れがとれない
 誰でも仕事で疲れたあとや、緊張したあとなどに疲労をかんじることはあるが、普通はよく睡眠をとって体を休め、趣味や遊びなどでリフレッシュすると、こうした疲労感は軽くなる。
 しかし、疲れるようなことがないのに、だるさが続き、頭痛や頭重感などの症状を自覚する。日常のささいな動作だけでも、とても疲れる感じがする。夜になると「やっと一日が終わったのか」とホッとすることもある。

食欲がない
何を食べてもおいしいと思わない。おなかが空いているような気がするのに、食欲がわかない
 おなかが空いているような気がするのに食欲がなく、好みの食べ物のにおいがしても、目の前に食事があっても食べる気がまったく起きない。
 また、好物を食べてもおいしいと思わない、何を食べても味がしない、まるで砂をかんでいるような気がする。
 食欲がないのに無理に食べたり、しつこい油ものをとったりすると、あとから吐くこともある。

不眠
眠りたいのに眠れない。明け方早く目が覚め、それから朝まで眠れない。夢が多い
 大切な会議の前日、試験の前日などは興奮して寝つけない、また騒音や、体のどこかに痛みやかゆみがあるなど、環境や体調によって寝つけないことはだれでもあること。それらは原因が解決すればまた眠れるようになるが、こうした理由もないのになかなか寝付けず、眠ってもすぐに目が覚める。
また、夜中や明け方に決まって目が覚め、朝まで寝られず、あれこれと考えをめぐらせているうちに朝を迎えてしまうという不眠が続いている。
 何度も何度も嫌な夢を見て目を覚ますこともある。一般に、眠りが浅いと比較的夢も多くなるものだが、夢の内容が「誰かに追われている」「ホラー映画のワンシーン」「底なし沼に沈む」などの悪夢であることが多い。
 なお、特殊な睡眠障害のタイプとして、実際には寝ているのに眠った気がまったくしない(睡眠感剥奪症)、睡眠時間が徐々に遅れていき、昼と夜が逆転してしまう(睡眠相後退症候群)などがある。

理由のない不安
漠然とした不安感、イライラなどがあり、口が渇いたり、息が詰まる感じや、動悸がする
 場所や状況に関係なく、漠然とした不安感があったり、理由もないのにイライラする。
 なんとなく大きな災害や犯罪、事故などのよくないことが起こるような気がして落ち着かず、そのために気分が悪くなったり、緊張感や口の渇き、汗がたくさん出たり、急に動悸がしたり、息のつまるような感じがすることもある。

視線が気になる
他人にジロジロ診られているような気がして人の集まるところに行きたくない
 他人の視線を受けると、緊張して態度がぎこちなくなったりすることはよくあること。しかし、つねに人の視線が気なるあまり外に出たくなくなったり、人に見られると自分の考えを見抜かれてしまっているような気がして恐怖を感じ、心臓がドキドキしたり、手のひらに汗をびっしょりかくことがある。
 また、自分の視線が他人に不快感を与えているような気がして、人と視線が合わせられないと感じる。

あがり症
人前で赤面したり、多量の汗が出たり、手や声が震えることが苦痛でならない
 大勢の人前に出ると、誰でも緊張するものだが赤面したり、手や体、声が震える、手のひらから大量の汗が出たり、ひどいときは言葉が出ない、どもるなどの症状が現れる。こうした、極度に緊張した自分の姿を情けなく思い、それを他人が軽蔑しているような気がして、会議の日に会社を休むようになるなど、人前に出ることを避けるようになる。一対一の場面で話すときは、こうした症状は軽くなる。

                                                                                                                                                               





































































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