栄養補助食品
節々楽座
[ふしぶしらくざ]

天然由来のエム・エス・エム配合

《18粒中の主な成分》

○エム・エス・エム(MSM)・・・・・2.000mg
○発酵グルコサミン・・・・・・1.500mg
○サメ軟骨抽出物・・・・・・500mg
(コンドロイチン硫酸200mg含有)


5つの成分がエム・エス・エムを強力ア・シ・ス・トします!

ビタミンE
発酵グルコサミン
ビタミンB1         MSM メチルスルフォニルメタン
ビタミンB6
コンドロイチン


栄養成分 18粒(6.3g)あたり
エネルギー  27.4kcal
ナトリウム   13.5mg
たんぱく質   0.7g
脂質      0.6g
炭水化物   4.9g
ビタミンB1  25mg
ビタミンB6  10mg
ビタミンE   50mg

お召し上がり方
1日に12〜18粒を目安に、2〜3回に分けて水かぬるま湯などと一緒にお召し上がりください。

ご使用上及び保管上の注意
・体質に合わない場合はご使用をお止めください。
・直射日光及び高温多湿を避け、お子様の手の届かない所に保管してください。
・開封後はしっかり栓をして、お早めにお召し上がりください。

MSM
エム・エス・エムは、たんぱく質にたいせつなイオウを含む天然の有機栄養成分。色々な食品に含まれており、とても安心な成分です。
例えばミルク・お茶・コーヒーなどの飲み物をはじめ、トマト・ブロッコリーなど多くの野菜にも含まれています。今や日本人の平均寿命は世界のトップクラス。しかし、高齢化や生活習慣にともなう悩みがあるもの事実です。
エム・エス・エムは近年アメリカなどで注目され、中高年の方々の辛い悩みにおこたえする新健康素材。北米産の松など針葉樹を原料につくられた低分子の有用成分です。

グルコサミン
グルコサミンは、代表的な天然のアミノ糖(アミノ酸+グルコース)。ネバリのきく保水成分・ムコ多糖(ヒアルロン酸など)の構成要素として欠かせません。加齢にともないネバリがきかなくなる世代の方々にとって、その有用性はよく知らされています。発酵グルコサミンは、トウモロコシを発酵させた100%植物性、アレルギー表示不要の安心成分です。

コンドロイチン
コンドロイチン硫酸は、ヒアルロン酸と同じくネバリのきく保水成分・ムコ多糖の仲間で、軟骨組織から発見されています。サメの骨が軟骨でできていることはよく知られています。サメが太古より独自の進化を遂げ、水中を俊敏に泳ぎ今も強く生き抜いている秘密がここにあります。
コンドロイチン硫酸は、このサメの軟骨組織から抽出した成分で、フカヒレなどにも含まれておりとても安心な食効成分です。




女性に多い症状と異常



月経異常・月経困難症

●月経は、25〜38日を周期とし、3〜7日間の出血が見られるものですが、月経の周期や出血の程度にはかなり個人差があります。
 特に、思春期や更年期の場合は、しばしば月経周期が不安定になります。ただし、これは生理的な現象で、通常は病的なものではありません。
 月経の異常というのは、広い意味では「月経周期・出血量・期間の異常」や「月経前緊張症」「月経困難症」などを指します。
 このうち月経周期や期間の異常(月経不順)は、子宮や卵巣の発育不全、子宮の病気などが影響しておこることがあります。また、心理的ストレスや環境変化などで月経周期が乱れることも少なくありません。

 月経異常の種類
@月経量の異常
 →過多月経、過小月経
A月経周期の異常
 →頻発月経、稀発月経
B初潮期・閉経期の異常
C無月経・排卵障害など
D機能性出血
E月経随伴症状
 →月経前緊張症、月経困難症

●中高年以上の人は要注意
「月経前緊張症」は、月経開始の3〜10日前におこるもので、情緒不安定や頭痛、むくみ、体重増加などの症状が見られます。
 「月経困難症」は、月経が始まってからおこるもので、下腹部痛や下腹部の圧迫感・膨満感、腰痛、吐き気などの症状が見られます。
「月経前緊張症」「月経困難症」いずれの場合も、日常生活の支障をきたす時は専門的な治療が必要です。
 若い人の月経異常や月経困難症は、ストレスなどの影響も強く、多分に心身症的な要素がありますが、中高年以上の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が原因になっていることが多いので注意しなければなりません。
 いずれにせよ、月経異常や月経困難症などが続くような時は、専門医を受診してみる必要があります。


月経周期に関連した下腹部痛
症状の発現時期  ●排卵期〜月経直前まで(月経開始と共に軽快ないしは消退)。
症状の特徴     軽度の下腹部痛、腰仙痛、腹部膨満感、浮腫、乳房腫脹、イライラ、食欲減退、性欲亢進または低下、抑うつなどのさまざまな心身症状。
備考         多くは月経前緊張症ないしは月経前症候群である。


症状の発現時期  ●月経開始前〜月経終了期(月経開始の1〜2日前から症状が出る場合や、月経終了後も2〜3日症状が続く場合もある)。
症状の特徴     下腹部の強い疼痛。痛みは緊張性で腰背部や大腿部に放散したり、けいれん性で激痛になることもある。痛む場所が一定のことが多い。
備考          若い女性で、比較的短期間に軽快する場合は原発性月経困難症のことが多い。
             30歳以上、月経ごとに悪化する場合は子宮内膜症の影響による月経困難症を疑う。
             30歳以上、月経開始後1〜2日で痛みがピーク、緊張性のかなり強い痛みの場合は子宮筋腫の影響による月経困難症が疑われる。



月経痛には「駆お血剤」を多用
 漢方では、月経に関連した症状を、主に「お血」によっておこるとみなして、「駆お血剤」などを用います。
 何らかの原因疾患がある時は、 通常は西洋医学的な治療を優先しますが、この場合も漢方薬を併用することが少なくありません。また、特別な原因疾患がない月経異常や月経困難症には、漢方単独療法がよく行われます。
 比較的体力があって胃腸も丈夫な人なら、顔色が赤ければ桃核承気湯、 便秘気味なら大黄牡丹皮湯、不安や憂鬱感が強ければ通導散を用います(チャート図参照)。
 体力が普通の場合は、唇が暗紫色・肌荒れがあって便秘がなければ桂枝茯苓丸、皮膚がカサカサしているようなら温清飲、突然上半身がほてる時は加味逍遙散などを用います。
 体力がなくて胃腸も弱い場合は、軽いむくみ・めまい・耳鳴りがあれば  当帰芍薬散、口渇・下痢などがあれば温経湯、皮膚のシミが目立って貧血気味なら、四物湯やきゅう帰膠がい湯を用います。
  これらの処方は、月経異常・月経困難症などに有効ですが、服用後に症状がかいぜんしていく速度は人によってかなり異なり、症状の波を繰り返しながら徐々に軽快していくこともあります。
 いずれにせよ、症状が消えてもすぐ漢方薬の服用を止めずに、しばらくの間継続使用することが大切です。



◆月経困難・月経前緊張症に用いる主なチャート◆


主要症状
月経時の腰痛・下腹部痛・月経前の不安感・ゆううつ感・頭痛など


あなたの体力は?   ない 疲れやすい(虚証)        
              ふつう(中間証)
              比較的ある 胃腸も丈夫(実証)         


あなたの症状は?  貧血・皮膚のシミ-きゅう帰膠がい湯・四物湯
             口渇・下痢・冷え-温経湯
             軽いむくみ・めまい・耳鳴り-当帰芍薬散
             

              突然上半身がほてる・不安感が強い-加味逍遙散
              皮膚がカサカサしている・のぼせ -温清飲
              肌荒れ・便秘はない・むくみ-桂枝茯苓丸・折衝飲

               不安・ゆううつ感が強い-通導散
               唇が暗紫色・便秘気味・出血・充血-大黄牡丹皮湯
               顔色が赤い・のぼせ-桃核承気湯



つわり・妊娠悪阻
●漢方薬が効果的
 つわりは、妊娠5〜6週頃から感じる吐き気や食欲不振、頭痛、悪心などの症状を指します。また、 特に重症のつわりは、妊娠悪阻と呼ばれます。
 つわりや妊娠悪阻はかなり個人差があり、ほとんど症状が現れない人もいます。つわりがおこった場合も、通常は10週目頃までにピークとなり、それ以降は軽快・消失します。
 つわりや妊娠悪阻の西洋医学的な原因ははっきりわかっていませんが、寛保では主に「水」や「血」のバランスの乱れによっておこるとみなします。
 そして、「水」や「血」をひ是正する処方を用いることで、優れた治療効果を得ています。

●吐き気も漢方薬で軽快する
「虚証〜中間証」で、胃の方から突き上げてくるような吐き気がある場合は小半夏加茯苓湯などが効果的です。
また「中間証」で、尿の出が悪く、頭痛や口渇があり、水を飲むとすぐ吐いてしまうような場合は五苓散が用いられます。
「虚証」の場合は、胃腸虚弱で、口中に薄い唾液がたまりやすければ人参湯、汗をかきやすく、軽い吐き気があれば桂枝人参湯などを用います。


不妊症
●まず専門的な検査を行う
不妊症にさまざまな原因がありますが、原因が女性側にある場合は、子宮発育不全・子宮頸部狭小・子宮内膜炎・卵管通過障害・卵巣腫瘍その他のさまざまな障害・病気が関与していることがすくなくありません。
 産婦人科で不妊症の専門的な検査を行って、何らかの身体的な異常(器質的異常)が認められた場合は、西洋医学的な治療を優先するのがふつうです。
 漢方療法は、どこにも身体的な異常がないのになかなか妊娠しない「機能的な不妊」が対象となります。
 不妊の漢方薬では、当帰芍薬散が最もよく使われます。この処方は「虚証」タイプで冷えが強く、腹部のポチャポチャ音がある場合などに用いられます。月経異常がある人の不妊症にも効果的です。
 「中間証」の場合は、加味逍遙散や折衝飲などが使われるほか、最近は、芍薬甘草湯も用いられるようになっています。
また「実証」の場合は、頭痛・のぼせ・下腹部の抵抗感と圧痛などがあれば桂枝茯苓丸が用いられます。


   ◆つわり・妊娠悪阻に用いる主な処方◆
証                  目安となる症状                 処方名
虚証〜中間証   尿量減少・水を飲むとすぐ吐く・口渇・頭痛      五苓散・二陳湯
            腹部から突き上げるような吐き気           小半夏加茯苓湯

虚証         胃腸虚弱・口中に薄い唾液がたまりやすい      人参湯
            多汗・軽い吐き気・頭痛                 桂枝人参湯
            激しい嘔吐・みぞおちの抵抗感と圧痛         半夏瀉心湯・乾姜人参半夏丸



     ◆不妊症に用いる主な処方◆
 
証        目安となる症状                        処方名
実証      下腹部の抵抗感と圧痛・のぼせ・月経異常      桂枝茯苓丸
         臍下の圧痛・便秘傾向・月経痛が強い         桃核承気湯
中間証     のぼせ・食欲不振・肩こり・月経異常          加味逍遙散
         臍下の抵抗感と圧痛・月経痛が強い・腹痛      折衝飲
         けいれん性疼痛・腹部痛・月経痛            芍薬甘草湯
虚証      冷え・腰痛・胃部のポチャポチャ音・月経異常     当帰芍薬散
         右記と同様の症状で、皮膚乾燥・胃腸虚弱      温経湯
         疲労感・低血圧・たちくらみ・顔色不良         補中益気湯
         胃腸虚弱・月経異常・手足の冷え            人参湯


更年期障害
●西洋薬では効果が不十分
 女性の更年期というのは、通常は月経がなくなる閉経時を中心に、その前後の数年間を指します。平均的な閉経年齢は49歳〜50歳なので、その前後の42歳〜55歳程度の間が一般的な女性の更年期といえましょう。
  女性の更年期は、卵巣機能が衰退し始めて、女性ホルモンなどの体内バランスが大きく変動してきます。
 その影響で、精神的・身体的な多種多様な自覚症状、いわゆる不定愁訴が見られるようになり、これを「更年期障害」と呼んでいます。
  更年期障害の症状は、動悸・のぼせ・手足のほてり・疲労感・喉のつかえ・肩こり・腰痛・ 便秘・イライラ・めまい・不眠など極めて多彩です。
 多くの場合、こうした症状が、何種類も入れかわり立ちかわり現れてくるのが特徴です。
 西洋医学では、更年期障害に対して女性ホルモン(エストロゲン)を補ったり、精神安定剤を投与するなどの治療を行いますが、十分な効果が得られないことも少なくありません。

●更年期障害は漢方薬が最適
 日本の漢方では、古くから「血の道症というとらえ方があります。これは、女性特有の生理的変動などによるさまざまな心身症状を指すもので、治療面でも、こうした症状に効果がある多数の処方が用意されています。
西洋医学でいう更年期障害も、「血の道症」の一種といえます。
 漢方医学では、「血の道症」を、主に「血」と「気」のバランス失調によるものとみなし、それを是正する処方を用います。
 更年期障害は、漢方が最も得意とする分野のひとつで、産婦人科の医師も更年期障害の治療に漢方薬を多用しています。


◆更年期障害に用いる主なチャート◆
主要症状
多彩な不定愁訴→動悸・のぼせ・手足のほてり・疲労感・肩こり・腰痛・便秘・イライラ・不安感・不眠など

                

あなたの体力は?        あなたの症状は?

ない 
疲れやすい(虚証)        虚弱体質・貧血・冷え症                           当帰芍薬散・温経湯
                   体力がやや低下・耳鳴り・めまい・動悸・のぼせ・動悸感         半夏白朮天麻湯・釣藤散
                   精神症状が強い・のぼせ・手足の冷え・月経異常             柴胡桂枝乾姜湯・甘麦大棗湯

ふつう(中間証)          神経質傾向・イライラ・不眠傾向                       加味逍遙散・抑肝散

比較的ある
胃腸も丈夫(実証)        月経異常・のぼせ・肩こり・下腹部に抵抗感と圧痛がある        桂枝茯苓丸
                    のぼせ・めまい・抑うつ感                          女神散
                   睡眠障害・口の中がねばる・便秘傾向                   柴胡加竜骨牡蠣湯
                   強いのぼせ・不眠・イライラ                          温清飲
                   便秘傾向・臍下に抵抗感と圧痛                       桃核承気湯


●漢方は心身の両面に効果
 更年期障害の漢方療法では、比較的体力があり胃腸も丈夫の場合、症状が強くて便秘傾向なら桃核承気湯、強いのぼせや不眠、イライラがあれば温清飲などを用います

また、症状が頑固で睡眠障害や口中のねばりなどがあれば柴胡加竜骨牡蠣湯、のぼせ・めまい・抑うつ気分などが強ければ女神散などを用います。
そのほか、下腹部に抵抗感と圧痛がある「お血」状態で、月経異常がある場合は桂枝茯苓丸が多用されます。
 体力が普通の場合は神経質傾向で、手足のほてり・イライラ・不眠などの更年期症状があれば加味逍遙散や抑肝散を用います。
 加味逍遙散は、更年期障害でよく使われるもので、心身両面の治療効果が期待できます。

●味覚・嗅覚の変調にも有効
 体力がなくて胃腸も弱い場合は、精神症状が強くてのぼせ・手足の冷え・月経異常などがあれば柴胡桂枝乾姜湯、同様の症状で不安感・イライラ・不眠などが目立つ時は甘麦大棗湯が用いられます。
 また、めまいが強くて耳鳴り・動悸・のぼせ・動揺感があれば半夏白朮天麻湯や釣藤散などを用います。
 虚弱体質で貧血・冷え症などがあれば当期芍薬散や温経湯を用います。
  その他、更年期には味覚や嗅覚の異常が起こることも多いので、そのような時は清熱補気湯、八味地黄丸、麦門冬湯などを用います。



冷え症
●婦人科医も漢方薬を多用
 西洋医学には、「冷え性」という病気はありません。
 何らかの病気があり、その影響で冷えが起こるような時は、原因となっている病気の治療が優先され、冷えそのものの治療はあまり行われません。
 いわゆる「冷え性」は、特別な病気がないのに手足などが冷えるもので、はっきりした「病気」ではないため、西洋医学ではなかなか十分な対応ができないのです。
 したがって、冷え症も、漢方療法が得意とする分野で、現在では多くの婦人科医などが、漢方薬を主体にした治療法を行うようになっています。

●「お血」と「水毒」でおこる
 漢方では、冷え症を、@全身的な冷え、A胃腸機能の低下に伴う「水毒」による冷え、B「お血」による冷え、C「気逆」による冷え・のぼせ、」などに大別します。
  @の全身的な冷えは、体全体の新陳代謝が低下し、脈も弱く、青白い顔をしているような人に多く、男性や高齢者などにもよく見られます。
  Aの「水毒」による冷えは、胃腸虚弱で腹部にポチャポチャ音などがあるもので、やはり男性にもみられます。
  Bの「お血」による冷えは、胃腸が丈夫で便秘傾向のある女性に多く見られます。「お血」症状は、「血」が停滞しておこるもので、日本では昔から「古血」などとも呼ばれました。
 西洋医学的には、ホルモン・バランスや、血流の分布を調節する血管運動神経のバランスが乱れているためにおこるものとみなされます。
 「お血」の場合は、下腹部に抵抗感と圧痛があるのが普通で、このような人の冷えでは、のぼせや動悸などを伴うことが少なくありません。
 また、Cの「気逆」による冷えも、冷えとのぼせが混在しています。

●冷えのタイプをみて処方を選ぶ
 比較的体力がある人の冷えは、「お血」によるものが少なくありません。
 下腹部に抵抗感と圧痛があり、のぼせ・肩こり・月経異常などを伴う時は桂枝茯苓丸、同様の症状が強くて、便秘や不安・不眠などがあれば桃核承気湯を用います
 体力が普通の場合も、冷えとのぼせの混在型が多く、下半身の冷えと上半身ののぼせ・腰痛・筋肉痛などがあれば五積散、冷え・のぼせ以外の不定愁訴も目立ち、更年期の女性なら加味逍遙散などを用います。
 体力がない「虚証」の場合は、「お血」に「水毒」が絡んだ冷えや、「水毒」が強い冷え、全身的な冷えが多くみられます。
 「虚証」の人の「お血」では、下腹部痛がみられることが多く、これに冷え症・貧血・疲労感などがあれば 当期芍薬散、冷え性・貧血・疲労感などがあれば当期芍薬散、冷え性・月経不順・手のひらや足裏のほてり・皮膚の乾燥などがあれば温経湯などを用います。
 「水毒」が強いものでは、腰以下の冷えが強くて尿量が多ければ苓姜朮甘湯、冷えに関節痛を伴っていれば桂枝加朮附湯などを用います。
 また、全身的な冷えで、腹痛・頻尿・下痢やめまい・動悸があれば真武湯、腹痛・腹部膨満感などがあれば大建中湯などを用います。
 そのほか、高齢者で特に下半身が冷えるような場合は、八味地黄丸なども用います。



冷え症の漢方的な分類
冷え症のタイプ        特徴
全身的な冷え     全身の新陳代謝の低下によるもの。脈が弱くて青白い顔の人や、高齢者などに多い。
水毒による冷え    胃腸機能の低下に伴うもので、腹部のポチャポチャ音などがある。
お血による冷え    「血」の停滞によるもので、下腹部に抵抗感と圧痛があり、のぼせや動悸を伴うことが多い。胃腸が丈夫で便秘傾向のある女性なども多い。
気逆による冷え    「気」が逆流して上昇する気逆によるもので、冷えとのぼせが混在する。


◆冷え性に用いる主な処方チャート◆
主要症状 手足の冷え・全身の冷え・腰や下半身の冷え・のぼせ・倦怠感など

あなたの体力は?        あなたの症状は?
ない 疲れやすい(虚証) ---高齢者で特に下半身が冷える                  八味地黄丸
                  腹痛・腹部膨満感                          大建中湯
                  全身的な冷え、腹痛・頻尿・下痢・めまい・動悸         真武湯・桂枝人参湯
                  関節痛・むくみなどを伴う                      桂枝加朮附湯・防已黄耆湯
                  腰以下の冷えが強い・尿量が多い                苓姜朮甘湯・当帰四逆加呉茱萸生姜湯
                  手のひらや足裏のほてり・皮膚の乾燥・月経不順       温経湯
                  貧血・顔色不良・疲労感・下腹部痛                当帰芍薬散
 
ふつう(中間証)        冷え・のぼせ以外の不定愁訴が多い               加味逍遙散
                  下半身の冷えと上半身のぼせ                   五積散
 
比較的ある
胃腸も丈夫(実証)      のぼせ・肩こり・便秘・不安・不眠・下腹部に抵抗感と圧痛    桃核承気湯
                  のぼせ・肩こり・月経異常・便秘はない下腹部に抵抗と圧痛  桂枝茯苓丸



貧血
●鉄欠乏性貧血が多い
 西洋医学でいう「貧血」には、さまざまなタイプがあります。最も多いのは、赤血球(血液の主要成分)の色素を構成する鉄分の欠乏による「鉄欠乏性貧血」です。この貧血は、特に女性に多く見られます。
 そのほか、赤血球の寿命が病的に短くなる「溶血性貧血」、赤血球をつくるのに必要なビタミンB12や葉酸の欠乏でおこる「悪性貧血」、何らかの原因で骨髄の造血能力が低下する「再生不良性貧血」などがあります。
 また、悪性腫瘍や白血病、消化性潰瘍などの何らかの病気の影響で貧血状態になることもあります。
 これらの貧血は、西洋医学的な「病気」であり、治療面でも、西洋医学的な治療を優先する必要があります。

●「病気」でない貧血も多い
 一方、西洋医学的には「病気」といえない貧血もあります。
 はっきりした異常や病気がないのに「顔色が青白い」「生気がない」「立ちくらみがする」といった症状がいつも見られるケースで、「仮性貧血」とも呼ばれます。
 漢方療法の主な対象となるのは、この仮性貧血です。
 また、鉄欠乏性貧血などの場合も、西洋薬の鉄剤にしばしば漢方薬を併用しています。

●漢方薬で「血虚」を是正する
 漢方では、貧血様の症状は「血」が不足した「血虚」によっておこるとみなします。
 したがって、治療面でも、「血虚」を是正する処方を主体にします。
 西洋医学的検査を行ってはっきりした異常がない場合、体力がふつうで、不安・不眠・子宮出血などを伴っていれば温清飲、胃部のポチャポチャ音・のぼせ・めまい・尿量減少などを伴っていれば苓桂朮甘湯などを用います。
 また、食欲不振・微熱・倦怠感などがあれば小柴胡湯を用います(小児の貧血も少なくない)。
 体力がない場合は、冷え性・頭重感・排尿回数が多くて尿量減少などを伴っていれば当期芍薬散、不安・心悸亢進・不眠などがあれば加味帰脾湯などを用います。
 病後や虚弱体質で不定愁訴・腹痛などがある場合は、十全大補湯がよく用いられます。
 不正性器出血や月経異常があり、めまい・四肢の冷えなどがあればきゅう帰膠艾湯、皮膚乾燥・自律神経失調状などがあれば四物湯などを用います。
 そのほか、鉄欠乏性貧血の場合は、貧血症状の改善だけでなく、鉄剤による胃腸障害の軽減を目的をして四君子湯などを鉄剤に併用します。

◆貧血症に用いる主なチャート◆

主要症状
顔色が青白い・生気がない・立ちくらみ・月経不順・冷え症など

あなたの体力は?          あなたの症状は?
ない(虚証)           月経異常・不正性器出血・皮膚乾燥・自律神経失調症・めまい・四肢の冷え    四物湯・きゅう帰膠艾湯
                  病後・虚弱体質・不定愁訴・腹痛                              十全大補湯・六君子湯
                  不安・心悸亢進・不眠                                    加味帰脾湯
                  冷え症・めまい・顔色不良・尿意頻回で尿量減少・月経異常              当帰芍薬散

ふつう(中間証)        食欲不振・微熱・倦怠感                                   小柴胡湯
                  胃部のポチャポチャ音・のぼせ・尿量減少                         苓桂朮甘湯 九味檳榔湯
                  不安・不眠・子宮出血                                     温清飲・連珠飲







ノイローゼ・神経症
【症状】不安感、虚脱感、イライラ、不眠、気分の落ち込みなどといった精神状態に加え、食欲不振、動悸、息切れ、胸苦しさ、からだのふらつき、頭痛・頭重など、人によって多種多様な症状がみられます。ノイローゼになりやすい体質もありますが、多くの場合は心の悩みや精神的ストレスなどが原因で起こります。
【治療のポイント】原因となる心の悩みがはっきりしていれば、これを取り除くことです。ツボ療法では心身の疲れをとり、体調を整えてノイローゼになりやすい体質の改善をはかります。
 全身の緊張をほぐすためには、肩井、心兪、厥陰兪などの各ツボをよくもみ押します。胸のだん中、鳩尾、腹部の中かん、大巨は力の加減に注意して指圧し、続いて手の神門、足の各ツボをくり返しもみ押すと、気持ちが落ち着いてきます。

治療のすすめ方
肩井 
 このツボをよくもみほぐすと全身の緊張がやわらぐ
[位置]首の後ろの根もとと肩先の中間のところ。

[治療]治療者は患者の肩をつかむようにして、親指でつよめに押してもみほぐす。全身の緊張をほぐす効果があるので、できるだけ念入りにおこなう。背中のツボとあわせて用いると、より効果的。


鳩尾 
患者の呼吸に合わせた指圧で気持ちを落ち着かせる  眠れないときにも効果的
[位置]みぞおちの上方、胸骨の下端の少し下。
[治療]治療者は、あお向けに寝た患者のみぞおちの上方を両手の親指で指圧する。患者の呼吸に合わせておこなうのがコツ。これにより、気持ちが落ち着いてくる。眠れないときは寝床で深呼吸しながら自分で軽く押したり、「の」の字を描くようになでたりするとよい。


神門
 ドキドキ、イライラする気分をしずめる効果がある
[位置]手首の関節の、手のひら側の小指寄りの端。
[治療]親指で強めの刺激を加える。不安感からドキドキ、イライラしたり、なんとなく落ち着かない気分になったりした場合に、それをしずめる効果がある。精神的負担がある場合の胸苦しさもやわらげてくれる。




躁うつ病 
[症状]気分が高揚して活動的にふるまうことのできる躁状態と、一日中、気分がすぐれず虚脱感に襲われ無気力になるうつ状態が交互にあらわれます。また、躁状態のときは朝早く目覚めたのに夜も興奮して寝つかれない、うつ状態のときは朝起きられないうえに夜も寝つきが悪い、という不眠もみられます。躁・うつ、どちらかひとつの状態だけがあらわれる場合もあり、とくにうつ状態だけがあらわれるケースが多いようです。
[治療のポイント]主にうつ状態のときは全身の活力が衰えているので、ツボ療法では体力増強と活力の回復を目標にします。頭の百会をはじめ、背中と胸、腹部、足の各ツボを指圧またはお灸で刺激します。とくに胸のだん中、腹部の中かん、背中の心兪、腰の腎兪など重点的に刺激するツボをいくつか選び、数週間以上続けると効果があります。


百会 
頭の重苦しさをやわらげめいった気分をスッキリさせる
[位置]両耳をまっすぐ上がった線と、眉間の中心から上がった線が交差する、頭のてっぺん。
[治療]治療者は患者の頭をかかえ込み、まっすぐからだの芯に抜けるように両手の親指で指圧する。うつ状態によくみられる頭痛・頭重をやわらげ、めいっていた気分をすっきりさわやかにリフレッシュする効果がある。

心兪
心身の緊張をほぐすツボ ほかの背中の各ツボも順に指圧する
[位置]肩甲骨の内側で、背骨(第5胸椎)をはさんだ両側のあたり。
[治療]治療者はうつぶせに寝た患者の背中に両手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力をこめて押す。これは、心身の緊張をほぐす効果がある。背中のほかの各ツボも同様にして、上から順にリズミカルに指圧するとよい。

だん中
呼吸器と循環器の機能を整え胸苦しい気分もやわらぐ
[位置]左右の乳首を結んだ線のちょうど真ん中のところ。
[治療]治療者はあお向けに寝た患者の胸の上に指先をそろえて両手を重ね、静かに指圧する。これは呼吸器と循環器の機能を整え、精神的な症状から起こる胸苦しさをやわらげてくれる。




心身症
[症状] 心理的・精心的要因が強く関係しているからだの症状を心身症をいいます。つまり、心の悩みや不安感、精神的疲労、ストレスなどが原因となってからだの異常をひき起こすというわけです。腹痛、食欲不振、下痢、便秘、頭痛・頭重、息苦しさ、動悸、脱毛など、症状のあらわれ方は実にさまざまです。
[治療のポイント]
ツボ療法では各症状を和らげるとともに心身を丈夫にするよう努めます。
循環器系の症状の緩和には背中の心兪、胸のだん中、みぞおちの巨闕、頭の百会、手の神門を中心にした治療を、呼吸器系の症状には背中の肺愈、胸の上方の中府、手の孔最を中心にした治療をおこないます。また、食欲不振や下痢、便秘がある場合は、背中の脾兪、胃兪、腹部の中かん、足の三里などの各ツボを中心に治療します。


肺愈
呼吸器系の症状をやわらげ息切れ・胸苦しさに効果的
[位置] 肩甲骨の内側で、背骨(第3胸椎)をはさんだ両側のあたり。
[治療] 治療者はうつぶせに寝た患者の背中に両手の」ひらをつき、左右のツボを同時にやや力をこめて押す。これは、心身の緊張をほぐし、呼吸器系の機能を整える。心身症のうち、息切れや呼吸困難・胸苦しさがある場合に用いると効果的。

心兪
循環器系の症状によく効き動悸と胸の痛みをしずめる
[位置] 肩甲骨の内側で、背骨(第5胸椎)をはさんだ両側のあたり。
[治療] 治療者はうつぶせに寝た患者の背中に両手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力をこめて押す。循環器系の機能を整えるのに有効なツボで、心身症のうちでは、動悸や胸が締めつけられるような場合に用いるとよい。

中かん
消化機能を整えて食欲不振に効果をあらわす
[位置] 腹部の中心線上で、みぞおちとおへその中間あたり。
[治療] 消化機能を整えるのに大切なツボ。治療者は、あお向けに寝た患者の腹部に指先をそろえて両手を重ねる。患者が息を吐くのに合わせて軽く押さえる。続けて腹部マッサージへとなめらかに移る。心身症のうちでは、食欲不振や胃腸の症状がある場合に用いるとよい。



イライラ・ヒステリー
[症状] イライラすると、気分が落ち着かずそわそわして、ときにはからだを小刻みに動かしたり、動悸、冷や汗などをともないます。不満や感情の抑圧があればだれにでもみられますが、あまりひんぱんだとからだの不調を招きかねません。
 一方、ヒステリーは、感情の抑圧が強く、不満が内向し、それに自分自身が耐えきれなくなったときに、からだの痛み、けいれん、まひなど、さまざまな心身の症状となってあらわれるものです。
[治療のポイント] 首、肩、背中の各ツボを指圧し、全体をよくマッサージして緊張をほぐします。とくに厥陰兪、心兪などは心身の症状に効果があるので丹念にもみ押しましょう。胸のだん中と腹部の各ツボも体調を整えるために指圧とマッサージを併用します。
精神安定と活力増進には手の神門、頭の百会、足の各ツボをもむと効果的です。

(治療のすすめ方)
神門 
イライラや気分の動揺をしずめ 胸苦しさをやわらげる
[位置] 手首の関節の、手のひら側の小指寄りの端。
[治療] 親指で強めの刺激を加える。不安感からドキドキ、イライラしたり、なんとなく落ち着かない気分になったりした場合に、それをしずめる効果がある。精神的負担がある場合の胸苦しさもやわらげてくれる。

だん中
呼吸器と循環器の機能を整え 気分の高揚からくる 胸苦しさと呼吸困難に効果的
[位置] 左右の乳首を結んだ線のちょうど真ん中のところ。
[治療] 治療者はあお向けに寝た患者の胸の上に指先をそろえて両手を重ね、静かに指圧する。これは呼吸器と循環器の機能を整え、精神的な症状から起こる胸苦しさをやわらげてくれる。

厥陰兪
精心的苦痛や息苦しさをやわらげる
[位置] 肩甲骨の内側で、背骨(第4胸椎)をはさんだ両側のあたり。
[治療] 治療者はうつぶせに寝た患者の背中に両手のひらをつき、左右のツボを同時にやや力をこめて押す。精神的苦痛や息苦しさをやわらげる効果があり、このツボも含め背中の各ツボの指圧は、全身をリラックスさせるのによい。



月経不順・月経痛・月経困難症
[症状] 月経周期に乱れがあることを月経不順といいます。多くはホルモンのバランスがくずれたときなどに起こりますが、三週間から40日ぐらいの周期であれば、病的ではありません。
 一方、月経時に下腹部が張って痛む、腰の冷えや痛み、だるさなどを訴えるのが月経痛です。また、月経痛も含め、のぼせ、頭痛、肩こり、気分が悪くなるなど、月経時にさまざまな不快な症状が起こることを、月経困難症といいます。
[治療のポイント] 月経に関する症状は、腰に集中しているツボを刺激して血行を促進すると、かなりやわらぎます。なかでも腰の上・中・下りょうと次りょうは 生殖器の機能を整える効果があります。冷えをやわらげるためには太けい、志室など足腰の各ツボをよくもみ押すことが大切です。

月経が遅れがちなら腹部の関元、腰の腎兪をはじめ、肝兪、百会、風池、天柱、三陰交、陰陵泉などを、指圧やお灸で刺激します。月経が早まりがちなら脾兪、中かんなどを同様に刺激します。そのほか、経血の量の異常には足の血海、のぼせや頭痛には頭の各ツボの指圧がよく効きます。手の合谷には鎮痛効果があります。

(治療のすすめ方)
天柱 
頭重や気分の悪さなど月経時の不快な症状をやわらげる
[位置] 首の後ろの髪の生えぎわにある、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。
[治療] 治療者は、患者の頭を後ろから両手で包み込むようにし、親指でこねるようにツボをもみ押す。頭痛・頭重・だるさなどをはじめ、月経時特有の心身の不快感をやわらげる効果がある。

腎兪 
腰のこわばり・だるさをほぐし冷えをやわらげる
[位置] いちばん下の肋骨の先端と同じ高さのところで、背骨をはさんだ両側。
[治療] 治療者は患者をうつぶせに寝かせ、両手の親指でゆっくり指圧する。これによって腰のこわばりとだるさがほぐれ、冷えもやわらぐ。月経不順の場合にはお灸を用いると効果的。

下りょう
腰をめぐる血行をよくし生殖器の機能を整える
[位置] 殿部の平らな骨(仙骨)にある上から4番目のくぼみ(第4後仙骨孔)の中。
[治療] 治療者は患者の腰に両手を当て、親指でツボを中心に腰の名ツボをゆっくりもみほぐすと腰の緊張がほぐれて血行がよくなる。生殖器の機能を整えるツボでもある。

血海
血液の循環をよくし経血が多い・少ないといった出血量の異常にも効果的
[位置] 膝蓋骨の内へりの指幅3本分ほど上のあたり。
[治療] 治療者は、患者の膝の上をつかむようにして、指で強く押しもむ。血海は、血液の循環をよくし、婦人科系の病気の諸症状にたいへんよく効くツボ。冷えをやわらげ、経血の量の異常にも有効。

関元
月経痛と月経不順に効果のあるツボ お灸も効果的
[位置] からだの中心線上で、おへそから指幅3本分ほど下のあたり。
[治療] 治療者は、あお向けに寝た患者の下腹部に指先をそろえて両手を重ね、患者の腹部の脂肪が軽くへこむ程度にやさしく指圧する。これは、月経にともなう下腹部痛に効く。月経が遅れがちの場合はお灸が効果的。

合谷
月経痛がひどいときには 指が食い込むように強めに押して 痛みをやわらげる
[位置] 手の甲で、親指と人差し指のつけ根の間。
[治療] 治療者は、患者の手首を片手で支え、もう一方の手で患者と握手するように、手の甲へ親指を食い込ませて強めに押す。痛みがひどくズキズキするような感じをやわらげる効果がある。



更年期障害
[症状] 頭痛・頭重、肩こり、腰痛、動悸、息切れ、疲労感、冷え、のぼせ、心身の不快感など、症状のあらわれ方は人によりさまざまです。
 40歳から50歳代の女性にみられるもので、閉経期前後など、主に生殖ホルモン分泌の低下にともなって起こります。
[治療のポイント] 東洋医学では、女性の月経とホルモンの異常に関連して起こる諸症状を、「血の道症」といい、体内の気血の流れが悪いために起こるとしています。そのため、全身の体調を整えて血行をよくする治療をします。とくに足の血海、背中の肝兪、脾兪は「血の道症」によく効きます。三陰交など足の各ツボも、冷えや婦人科系の症状に効果があります。
 胞肓など腰の各ツボも骨盤内臓器の機能調整と腰の痛みに有効です。腹部に張りがあれば大巨など腹部の各ツボを、頭痛があれば頭の百会を、のぼせがあれば首の後ろの天柱、風池を指圧します。

(治療のすすめ方)
大巨 
マッサージを併用して下腹部の張りと不快感をやわらげる
[位置]おへそから指幅2本分ほど外側のところを、さらに指2本分ほど下がったあたり。
[治療]治療者は両手の親指で、あお向けに寝た患者の下腹部の脂肪が軽くへこむ程度に指圧する。関元などの指圧や、腹部全体のマッサージと併用すると、下腹部の張りと不快感がやわらいでくる。

胞肓
腰のだるさと冷えによく効くツボ 治療前に温めておくと効果倍増
[位置]殿部の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみの指3本ほど外側あたり。
[治療]治療者はうつぶせに寝た患者の腰に両手のひらをつき、お尻をかかえるようにして左右のツボを親指でやや力をこめて押す。婦人科系の症状によく効くツボで、腰のだるさや冷えをやわらげる。指圧やマッサージの前に温めると効果が増す。

血海
血液の循環をよくし婦人科系の諸症状に効く
[位置]膝蓋骨の内へりを指幅3本ほど上がったところ。
[治療]治療者は、患者のひざをつかむようにして、指で強く押しもむ。血海は、血液の循環をよくし、婦人科系の 病気の諸症状にたいへんよく効くツボ。足の三陰交も同様に指圧すると冷えがやわらぎ、さらに効果的。



冷え症
[症状]女性に多いといわれる冷え症では、とくに腰や手足だけに強い冷えを感じるケースが目立ち、ときには頭痛やイライラ、頭部ののぼせ、めまい、腰痛、下腹部の張りと痛みなどをともないます。健康な人にもよくみられる症状ですが、更年期障害にためにひどくなることもあります。若い女性の場合は冷え症がひといと子どもができにくくなるということもあります。また、婦人科系の病気が原因で起こることもあります。

[治療のポイント]腰に蒸しタオルをのせたり温湿布をして温める、あるいは手足などをよくもんで血行をよくする、熱足浴をするなど、こまめに家庭療法をおこないます。つぼ療法ではからだの保温に気を配りながら、背中や腰の次りょう、足の三陰交などといった各ツボをもみ押します。腰から足への血行促進には衝門、 気衝が効果的です。腰部に張りと痛みがあれば、天枢などおへそまわりのツボをさするようにします。

(治療のすすめ方)
三陰交
冷え症の治療に欠かせないツボ 下腹部の張りもやわらげる
[位置]足の内くるぶしから指幅3本分ほど上がったところ。
[治療]治療者は、患者のツボの位置に親指を当て、患者のすねを手のひらで包むようにして親指に力をこめる。冷え症の治療に欠かせないツボで、この刺激が冷えをおさえ、下腹部の張りや突っ張るような不快感をやわらげてくれる。

気衝 
押したり離したりをくり返し足の血行を促進する。
[位置]足のつけ根の鼠径溝の中央部と性器の中間。
[治療]指先をそろえて数秒間しっかり押し続けて、パッと話すという動作をくり返す。これによって、足をめぐる血液の循環が促進され、冷えがやわらぐ。鼠径溝の中央にある衝門も同様に用いて効果がある。

次りょう
腰をめぐる血行をよくし冷えをやわらげる
[位置]殿部の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみ(第2後仙骨孔)の中。
[治療]治療者は患者の腰に両手を当て、親指でツボを押す。このツボを中心に腰の各ツボをゆっくりもみほぐすと腰の緊張がほぐれて血行がよくなり、冷えがやわらぐ。



母乳が出にくい
[症状]出産後2〜3日たつと母乳の分泌が始まります。しかし、充分に母乳が分泌されていても、入管などが何らかの原因でつまっていたりすると、母乳が出にくくなります。この場合は乳房にしこりがあって痛みを感じますが、乳腺に炎症を起こすこともあるので注意が必要です。
 また、ホルモンの分泌がうまくいかなかったり、疲れや心の悩み、不安定な栄養状態などが原因となり、母乳の分泌そのものが少なくなって、母乳が出にくくなるということもあります。
[治療のポイント]乳房全体を蒸しタオルなどでよく温め、胸の天谿、乳根、乳中、膺窓、神封などのツボを中心にマッサージをおこないます。ただし、乳房に熱があって激しく痛んだり、乳腺に炎症が起きている場合には、必ず専門医の治療を受けましょう。無理なマッサージは厳禁です。
 また、乳房に異常があると、前にかがみがちになって首や背中がこりやすくなるので、肩甲骨のまわりの各ツボも指圧するとよいでしょう。

(治療のすすめ方)
乳根
乳房のはれと痛みをやわらげ母乳の出をよくする
[位置]乳房のつけ根の中央あたり、第5肋骨と第6肋骨の間。
[治療]人差し指と中指をそろえて軽く指圧したり、乳房の下のつけ根に沿ってさすったりする。乳房の張り・痛みをやわらげ、母乳の出をよくする効果がある。

乳中
母乳の出が悪いときは指先でここに刺激を加える
[位置]乳頭の中央。
[治療]母乳の出が悪いときに指先で刺激すると効果がある。中指の先を左右に揺らして乳頭をふるわせたり、親指と人差し指で刺激してもよい。

膺窓
胸の痛みと乳房の痛みにとてもよく効く
[位置]乳房の上のつけ根の中央あたり、第3肋骨と第4肋骨の間。
[治療]胸の痛みや乳房の痛み、母乳の出が悪いときに用いて効果がある。人差し指と中指をそろえて軽く指圧したり、乳房の上のつけ根に沿ってさすったりするとよい

天谿
乳房の腫れが起きたときここを中心に治療するとよい
[位置]第4肋骨と第5肋骨の間で、乳房のつけ根の脇の下側、乳首の真横あたり。
[治療]乳房の腫れにとてもよく効くツボ。人差し指と中指をそろえて軽く指圧したり、乳房の脇に沿ってさするとよい。


母乳の出をよくするマッサージ
 母乳の出をよくするマッサージをおこなうときは、あらかじめ温めたタオルで乳房全体をおおうなどして10〜15分ほど温湿布します。
 温湿布がすんだら患者をあお向けに寝かせ、乳房のまわりの各ツボをポイントにしてマッサージをおこないます。大まかには、乳房の上と下にそれぞれ半円を描くようにして手のひらでマッサージし、次に乳房の裾から乳頭に向かってなでもむようにします。それから乳頭を刺激し、背中のマッサージも加えます。所要時間は、温湿布の時間も含めて20〜30分くらいが適当です。

@乳房のふくらみの裾の部分を手のひらでマッサージ。左右の手でそれぞれ数回、半円を描くようにおこなう。それがすんだら乳頭の方向へ向かって乳房のふくらみを集めるようになでる。

A乳頭の方向へ向かって乳房のふくらみを集めるようにしてなでるときは、同時にわきの下や乳房の外側などもていねいになです。それがすんだら次は両手で軽く乳房のふくらみをもむ。

B親指と人差し指で乳頭をつまんでもみ、引っぱったり振動させたりして刺激を加える。乳頭がすんだら乳房全体を振動させる。

C乳房の治療がすんだら患者のからだを横向きにして背中を軽くさすってマッサージを終える。この@〜Cを、片方の乳房のマッサージ1回分の基本手順とし、これを両方におこなう。



不妊症
[症状]避妊しているわけでもないのに、結婚して3〜4年たっても子どもができない場合は、不妊症を疑います。
 精子の異常など、男性側に原因がある場合もありますが、女性側の原因としては、卵巣、子宮、ホルモン分泌などの異常が考えられます。婦人科系の臓器に障害がない場合でも、虚弱体質や冷え症の人などに多くみられるようです。
[治療のポイント]婦人科系の症状があると背中や足腰が冷えてこりやすいので、まずは背中や足腰の各ツボを指圧し、マッサージをおこないます。お灸も効果的です、。とくに胞肓、復溜、三陰交は、下半身の冷えをとり、月経周期を順調にする効果が高いツボです。次に中かんから中極にかけての腹部の各ツボです。次に中かんから中極にかけての腹部の各ツボをやさしく指圧し、腰骨に沿って下腹部のよくマッサージします。

(治療のすすめ方)
胞肓
腰の冷えをやわらげ子どものできにくい体質を改善
[位置]殿部の平らな骨(仙骨)にある上から2番目のくぼみの指幅3本分ほど外側。
[治療]治療者はうつぶせに寝た患者の腰に両手のひらをつき、お尻をかかえるようにして左右のツボを親指でやや力をこめて押す。これは腰のだるさや冷えをやわらげるのに効果的。指圧やマッサージの前によく温めるとさらによく、子どものできにくい体質を改善する。

三陰交
からだの冷えをおさえ下腹部の不快な症状をやわらげる
[位置]足の内くるぶしから指幅3本分ほど上のところ。
[治療]治療者は、患者のツボの位置に親指を当てて、患者のすねを手のひらで包むようにして親指に力をこめる。からだが冷えると婦人科系の病気が悪化しやすくなるが、この刺激が冷えをおさえ、下腹部の突っ張るような不快感もやわらげる。

復溜
足の血行を良くし不妊症の原因となる冷えをとる
[位置]内くるぶしの中心から指幅2本分ほど上のあたり。」
[治療]足首を手のひらで包むようにして、しっかりと親指で指圧する。ぐいぐいと押しもむようにしてもよい。これは、足の血行を促進し、冷えを和らげる効果がある。ほかの足の各ツボも同様に押しもんでおくと、さらに効果的。



つわり
[症状]妊娠2〜4ヶ月目ごろ、妊娠にともなう生理的な反応として起こる症状です。気分がすぐれず、吐き気、嘔吐、食欲不振などを訴えるケースが最も多いようですが、人によっては食べ物の好みが変化したと感じたり、それがつわりだとはまったく感じないほど軽いこともあります。
[治療のポイント]健康的に妊娠が持続できるよう、全身の機能の調整をはかることを目的とします。背中の肝兪、胃兪、脾兪の指圧は、胃腸の機能を整えるので、嘔吐や食欲不振に効果があります。のどの気舎、天鼎、首の後ろの天柱などを指圧すると、こみあげる吐き気もしずまります。
 腹部の中かんとその周辺の各ツボも胃腸の機能を整えます。強い刺激を避け、やさしく指圧するとよいでしょう。足のツボも全身の調整をはかるので、よくもみ押しておきます。

(治療のすすめ方)
天柱
妊娠初期によくみられるだるさと気分の不快感をとる
[位置]首の後ろの髪の生えぎわにある、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。
[治療]治療者は患者の頭を後ろから両手で包み込むようにし、親指でこねるようにツボをもみ押す。よくもみほぐすと、妊娠初期特有のだるさと期分の不快感がやわらぐ。こみあげてくる吐き気には、首の天鼎、のどの気舎の指圧を用いるとよい。

胃兪
背中の緊張をほぐし胃の痛みと重苦しさをやわらげる
[位置]背中の中央からやや下で、背骨(第12胸椎)をはさんだ両側のあたり。
[治療]治療者はうつぶせに寝た患者の背中に両手のひらをつき、左右のツボを親指で同時にやや力をこめて押す。これによって背中の緊張がほぐれ、胃の機能が整えられるので、食欲不振が回復に向かう。

中かん
ごく軽いマッサージと併用して健康な食欲を取り戻す
[位置]腹部の中心線上で、みぞおちとおへその中間あたり。
[治療]消化機能を整えるのに大切なツボ。治療者は、あお向けに寝た患者の腹部に指先をそろえて両手を重ねる。患者が息を吐くのに合わせて軽く押さえる。続けて腹部マッサージへとなめらかに移る。消化機能を整え、健康な食欲を呼び戻すのに効果的。



ボケを防ぐお年寄りの健康づくり
[症状]年を重ねるにつれて、筋力の低下、運動機能の低下など、からだの老化が進みます。人によっては、物忘れが激しくなるなどどいった軽い脳の老化もみられるようになります。この脳の老化が著しく、日常生活にさしさわるほどの知的機能の衰えと認められる場合が、いわゆる「ボケ」「痴呆症」です。
 ボケ、痴呆症は、老化による全身機能の低下にともなって、脳の神経細胞が減少して起こると考えられています。
[治療のポイント]全身にわたる機能の低下を予防し、毎日の知的活動を活発におこなえるよう、ツボ療法で気血(心身の活力となるエネルギー)の活性化をはかります。その場合、とくに重点を置くのは次の六点です。
@心身の疲れをためないこと
A頭痛・頭重を防いで気分をさわやかに保つこと
B便秘を防ぎ、健康な排便習慣を身につけること
C毎日ぐっすりとよく眠ること
D背中や首・肩のこりをいつまでも残さないこと
E足腰を強くすること
 疲れや肩こりはそのつど取り除き、ぐっすり眠って毎日をさわやかな気分で過ごします。そして消化機能を整えて便秘をしないようにし、軽い運動で足腰を鍛えることも大切です。
 これらが、お年寄りの健康を保ち、脳の老化も防ぐポイントです。

(治療のすすめ方)
天柱
首のこりがほぐれ頭も気分もさわやかになる
[位置]首の後ろの髪の生え際にある、2本の太い筋肉の外側のくぼみ。
[治療]治療者は、お年寄りの頭を後ろから両手で包み込むようにし、親指でツボを指圧する。これによって、頭痛・頭重、首のこりがほぐれ、頭へめぐる血行がよくなる。あわせて風池の指圧もこれと同様におこなうと、頭も気分もすっきりさわやかになる。

完骨
指をそろえてマッサージし首のこわばりをほぐして頭へめぐる血行をよくする
[位置]耳たぶの後ろの骨(乳様突起)の後ろのくぼみ。
[治療]人差し指・中指・薬指をそろえ、ゆっくりとなでるように押す。さらに、このツボの位置からのどもとの気舎まで、横首の筋肉(胸鎖乳突筋)に沿ってよくマッサージする。これにより首のこわばりがとれ、頭へめぐる血行がよくなって、頭痛・頭重がとれる。首の後ろの天柱、頭頂部の百会もあわせて指圧すると効果的。

腎兪
心身の調子を整え全身の活力をみなぎらせる
[位置]いちばん下の肋骨の先端と同じ高さのところで、背骨をはさんで両側にある。
[治療]治療者は、お年寄りをうつぶせに寝かせ、両手の親指でツボをこねるようにゆっくりと数秒間隔で4〜5回ほど押す。この指圧によって心身の調子が整い、だるさと疲れがとれる。さらに、全身に活力をつける効果もある。

肩井
よくもみ押して上半身の血行を促進し肩こりをほぐす
[位置]首の後ろの根もとと肩先の中間のところ。
[治療]治療者は、お年寄りを座らせて後ろにまわり、肩をつかむようにして、親指で強めにもみ押す。これによって上半身の血行がよくなり、がんこな肩こりもほぐれてくる。続けて曲垣、背中の肺兪なども指圧し、周囲を手のひらで押しなでるようにすると、さらに効果的。

巨闕
呼吸を整えて気分を落ち着かせ健康な眠りを誘う
[位置]腹部の、みぞおちの中央で、胸骨下端から少し下がったところ。
[治療]治療者は、あお向けに寝たお年寄りのみぞおちの真ん中に両手を重ね、お年寄りの呼吸に合わせて数秒おきに4〜5回指圧する。このツボは背中の膈兪とともに胸と腹をへだてる横隔膜の位置にあり、横隔膜の働きに作用して呼吸を整え、気分を落ち着かせるので、就寝前に用いると熟睡できる。

大巨
やさしいマッサージも加えて消化機能を促進、便秘を治す
[位置]おへその両脇、指幅2本分ほどのところをさらに指幅2本分ほど下がったあたり。
[治療]お年寄りをあお向けに寝かせ、軽く腹部の脂肪がへこむ程度に指圧する。指圧は数秒おきで3〜4回ほどにととめ、腹部全体のマッサージに移る。おへそのまわりに大きな円を描くように、お年寄りの呼吸に合わせてやさしくさするようにする。これにより消化器の機能が促進され、便秘に効果があらわれる。

足の三里
こねるようにもみ押すと消化器系の機能が高まる
[位置]向こうずねの外側で、膝の下からおよそ指幅3本分くらいのところ。
[治療]お年寄りをあお向けに寝かせ、左右の足のそれぞれをこねるようにして指圧する。痛くない程度に、数秒間の指圧を4〜5回ほどくり返すのが基本。お年寄りが自分で指圧する場合は、椅子に腰かけておこなうとよい。この指圧が消化器系の機能を高め、足の冷えやだるさもやわらげる。

曲池
くり返し指圧すると胃腸の調子を整え腕などのだるさにも効く
[位置]ひじの曲がり目の親指側のくぼみ。
[治療]ひじをしっかりつかむようにしてツボの位置に親指を当てる。親指の関節を曲げて力をこめ、数秒間押しては少し休み、これを4〜5回くり返す。胃腸の調子を整え、腕・肩・頭の重くだるい感じをやわらげる効果がある。

湧泉
リズミカルにもみ押して全身の血行をよくし疲れをやわらげる
[位置]足の裏側で、足の指を曲げたときにくぼみの出るところ。
[治療]治療者はお年寄りをうつぶせに寝かせ、足の裏を十数回リズミカルにもみ押す。お年寄りが自分ひとりでおこなう場合は、必ず楽な姿勢で座っておこなうこと。湧泉への刺激が全身の血行をよくし、全身の疲れをやわらげる。

健康づくりに大切な百会・長強・湧泉のツボ
 頭のてっぺんにある百会、お尻の尾骨先端にある長強、足の裏の湧泉…。この三つのツボは、お年寄りの健康づくりにはもちろん、あらゆる人間の健康づくりを進めるうえで、とくに大切なツボです。
 人間の生きるエネルギーである「気」のすべてが集まるといわれている百会。強く長生きするという文字があてはめられた長強。そして「気」の湧き出ずる泉といわれる湧泉。東洋医学では、気の流れの活性化が健康づくりの主体であると考えられていますが、この三つのツボは、まさに気の流れの要所を押さえたものです。
この三つのツボをときどき押したりもんだりして異常がなければ、からだは丈夫で健康といえます。つまり、頭のてっぺんからお尻の先、足の先まで、気の循環がからだのすみずみに行き渡っていることを、このツボで確かめることができるのです。
 逆に、ふだんからこの三つのツボをよく刺激しておけば、気の循環が活調になって、健康維持に役立ちます。

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